昨日は立教大学池袋キャンパス。
緑が深くなっていく。
紫陽花の季節。
それからクチナシの香りが漂う。
F&Bマーケティングの講義は、
チェーンストア経営論。
その準備段階の経営は、
通常、MBAで教えられることとは、
まったく次元を異にする。
実にシンプルだが、
この考え方と条件がなければ、
本格的な企業への出発点に立てない。
今日の商人舎magazine。
Weekly商人舎は、
常盤勝美の2週間天気予報。
当たります。
それからDaily商人舎。
「マック高価格バーガー投入、その勝算は?」
「Whole Foods、社内使用言語規定見直し」
日米のピック・アップ・ニュース。
面白いです。
さて、今日は新聞から拾った。
日経新聞の巻頭言『春秋』。
「禁止することを禁止する」。
“Defense de defendre”
1968年のパリ5月革命のスローガン。
学生と民衆の反体制運動。
日本の全共闘に影響を与えた。
「権威へのNONを端的に表している」
コラムニストはこう表現する。
そしてイスタンブールのデモに言及し、
こう、おさめる。
「対立の連鎖を断つには、
力よりまずNONの声を聴く耳である」
ちなみに5月革命の標語には、
「敷石の下は砂浜だ」もある。
“Sous les paves, la plage!”
英語では、
“Under the setts, the beach!”
押さえつけているものを剥がせば、
自由がある。
突然だが、なんだか気になるし、
魅力的なスローガンだ。
朝日新聞の『経済気象台』。
「シュンペーター再論」
日銀の史上空前の金融緩和策。
しかし今日も1ドル94円まで円高が進む。
大荒れ円相場。
景気も今一つ。
消費や小売り現場はいま二つ。
「現在、我が国において緊急の要は
活力あるビジネスを興すことだ。
そのためのレシピはあるのか」
コラムニストは、
あえて「ある」と答える。
解答は何か。
ヨーゼフ・シュンペーター。
その「イノベーション」。
「既存のものの新しき結合」
“Neue Kombination”
英語にすると、
“New Combination”
シュンペーター、凄い!!
小売業のコンビネーションストアは、
シュンペーターのイノベーションそのものである。
既存の完成されたスーパーマーケットと、
既存の完成されたドラッグストア。
そのコンビネーションが、
フード&ドラッグの新フォーマット革命を起こした。
既存の完成されたディスカウントストアと、
既存の完成されたスーパーマーケット。
そのコンバイン(結合する)が、
ウォルマート・スーパーセンターを生んだ。
さらに米国ウォルグリーンの融合。
イータリーの外食と内食の融合。
「シュンペーター再論」は、
我々小売業サービス業の領域でも、
まだまだInnovationを起こしうること、
それを起こさねばならないことを教えてくれる。
イノベーションのためには、
「禁止することを禁止せよ」
そして「敷石の下は砂浜だ」
〈結城義晴〉