8月14日、
お盆休みの真ん中。
先ほど携帯電話に、
日経新聞の白鳥和生さんから連絡。
消費産業局次長。
私の寄稿文が、
金曜日に掲載される。
その確認。
白鳥さんはお盆期間も働いている。
9月に、夏休みを取るとか。
新聞記者も働いている。
私たち商人舎も、
それぞれに働いている。
甲子園は2回戦。
まさに熱闘。
2年連続優勝を狙う大阪桐蔭に、
山梨県立日川高校。
いいゲームでした。
一方、モスクワの世界陸上。
テレビ観戦していると、
眠れない。
ワールドワイドの陸上競技の深みに、
どんどん引き込まれていく。
若いファミリーや若者たちは、
海へ山へ。
マスコミからは殊更のように、
高齢者の惨劇が伝わるが、
ほとんどの高齢者たちは、
それなりに、夏を楽しむ。
イオン名誉会長相談役の岡田卓也さんが、
小売業は平和産業であると断じた。
イオンはだから平和産業を志向する。
明日の終戦記念日を前に、
21世紀平和産業の大切さを噛みしめたい。
2013年8月に、
この日本に生きる。
この日本に生かされる。
ありがたい。
『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言で、
糸井重里さんが訴える。
「たのしめ!」
「最初にこれを聞いたのは、
矢沢永吉さんの口からです」
「よく彼は大きなステージの直前に、
じぶんがどういう気持ちになるかを語ります」
「そりゃあ、心臓がばくばくしてるよ。
できるのか、矢沢。大丈夫なのか‥‥」
「出が近づいてる。逃げるわけにはいかない。
うぉおおおおっって声が聞こえてくるわけよ。
‥‥よし。矢沢、たのしめ!」
矢沢栄吉の「たのしめ!」
「逆に、この恐ろしい場所をたのしむんだ」
矢沢はそう自分に言い聞かせて、
観客の前に歩き出す。
「たのしめ!」っていうことばを、
「たのしいことをやれ」と
理解している人もいる。
「楽なこと、楽しいことを選んでやれ、というよりは、
『逃げ出したいような場面に、
じぶんを投げ入れろ』
そして、その状況を『たのしめ!』だったんです」
私、この心理、よくわかる。
「この夏を、たのしめ!」
わたしもみなさんにそう言おう。
さて、商人舎magazine。
月刊『商人舎』紙版は、
読者の手元に届いている。
網のウェブ版は、
休みなし。
8月のMessage of August。
タイトルは、
「ポジショニングしよう!」
ポジション。
位置。
立場、地位。
立ち位置。
ポジショニング。
位置を定めること、位置づけ。
ターゲット顧客の心の中に、
的確なイメージを築き上げること。
マーケティングのSTP。
セグメンテーション、
ターゲティング、
ポジショニング。
仕事のやり方のなかで、
マーケットを細分化し、
そのターゲット顧客に焦点を当て、
その心と頭のなかにイメージを刻みつける。
一番大切なのが、
最後のステップ「ポジショニング」。
際立った位置づけが
なされなければならない。
つまり、
アウトスタンディングな
ポジショニングで
なければならない。
アウトスタンディングな
ポジショニングは、
矮小化されることがない。
客層を広げることができる。
だからアウトスタンディングに、
ポジショニングしよう。
アウトスタンディングな
ポジショニングをしよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それが今月の商人舎標語でもある。
その商人舎magazineの
Monthly商人舎。
8月の特集にすこしずつ、
記事が追加されている。
今日は、ライフ上池台店スタディ。
「都市部アンダー1000㎡店舗実験」の全貌(東京・大田区)
昨日はサミット横浜岡野店&菊名店研究。
「既存店・改修店に見る新MD展開の進捗度」
購読者のみなさん、
ご覧ください。
写真もふんだんに入っています。
それにしても、
今月の商人舎Magazine。
とてもいい。
是非ご覧いただきたいのですが。
さてさて、お盆に入ってニュースは少ない。
そのなかで今日の話題。
日経新聞の企業欄。
今年2013年上半期の3~8月期決算と、
8月本決算の企業の動静。
8月末決算は第1位に、
ファーストリテイリング。
純利益で最高益更新。
海外の、特にアジア中心に積極出店、大幅増益。
為替差益も発生。
国内ユニクロ、既存店の販売は好調。
しかし売れ筋が値下げ商品に偏る。
頭の痛い話。
だから採算悪化。
低価格フォーマットの「ジーユー」は堅調。
私、ずっとジーユーを買っている。
次に、ビックカメラ。
テレビは販売不振が底入れ。
猛暑でエアコンや冷蔵庫の販売も伸長。
コジマを買収し共同仕入れで採算が改善。
営業利益、経常利益とも増益幅が上振れ。
そして島忠。
総合スーパーなどとの競争激化。
既存店売上高が前年下回る。
しかし、来春の消費増税を前に、
日用品、家具ともに「駆け込み需要」。
販売員の接客力強化などで家具の好調続く。
営業増益を確保。
日経Web刊のマーケットに気になる記事。
タイトルは「失速する小売り株」。
証券部の富田美緒記者が書く。
私自身は一切、株式を持たない。
ジャーナリストとして、
株式を保有すると目が曇る。
正しく評価できなくなる。
しかし株価の動静はチェックする。
「消費関連株に失速感」
セブン&アイ・ホールディングスや良品計画、
「12日までは6日続落」
三越伊勢丹ホールディングスも、
「12日まで4日続落」
小売株の「上値が重い要因」は何か。
経済産業省商業販売統計がベースのデータ。
「各種商品」と「衣料品」の2項目合計の販売額は、
2005年以降ずっと減少傾向。
しかし昨年、8年ぶりに増加。
今年に入ってからの半年では
前年の同期間に比べて2%弱増。
東証1部小売業の時価総額上位20社を、
個別銘柄ごとにみると、
好調をキープしているのは4銘柄のみ。
ファーストリテイリング、
ローソン、
コスモス薬品。
記事にももう1社が出ていない。
これが「買い」なのかもしれない。
さてこの記事の消費増税に関する見方。
過去に消費増税が実施された後の局面。
面白い。
「国内の消費関連企業にとって試練」。
当然のことだ。
上場企業も非上場企業も試練を迎えている。
しかし、この時、
「市場で強みを発揮できる企業と
そうでない企業の新陳代謝が活発になる」
そして、新たな成長企業が頭角を現す。
もうその予兆は見えているはず。
ユニクロのフリースブームは、
「増税翌年の1998年からだ」。
消費増税まで7カ月半。
面白いことが起きているに違いない。
〈結城義晴〉