日経MJの金曜版に寄稿。
毎月、1回、
2000字の原稿を書いています。
今回のテーマは、
ホールフーズとトレーダー・ジョー。
どちらも健康・安全を標榜するけれど、
ホールフーズはスペシャルを志向し、
トレーダー・ジョーはシンプルを貫く。
その違いを書きました。
最後の二つのパラグラフ。
「全米で最も成長性のある2社は、
健康コンセプトは同じながら、
スぺシャルとシンプルの両極にあって、
極めて対照的。
だからその間にある他のすべての競争相手は、
平凡で進化のない店と見えてしまう」
結語。
「両者に共通する現象は、
あの店で働きたいと就職を熱望する人々が
長い列に並んで、待ち続けていることだ」
日経MJ、読んでください。
今日は8月16日。
お盆明け。
それでも金曜日だから、
明日、明後日の土日曜になだれ込んで、
夏の休暇の締めくくりがこの3日間となる。
帰省していた人たちも、
自宅に戻り、
ほっと一息。
大人の夏休みの名残を惜しむ。
「昼寝」などと言う贅沢を、
是非ともしてみたいものです。
児童、生徒、学生は、
まだまだ夏休みが続く。
小売サービス業は、
この連休中は、
もちろん書き入れ時。
最長9連休。
休み疲れで、
消費は伸びない。
手堅く、バント作戦で、
最少得点を稼ぐ。
そんな最後の成果を獲得したい。
さて映画『終戦のエンペラー』。
1945年8月。
ダグラス・マッカーサーが厚木基地に降り立つ。
「さあ、アメリカ人の男っぷりを見せよう!」
高杉新作の藩内クーデターの時の言葉にそっくり。
「これよりは長州男児の肝っ玉をお目にかけ申す」
(『世に棲む日々』司馬遼太郎著より)
マッカーサーは戦争犯罪人を一斉検挙する。
そしてその戦争犯罪を立証する活動を始める。
この中で最大の焦点となったのが、
天皇の戦争責任の有無。
「天皇の戦争責任の所在は証明できなかった。
おそらく1000年かけて調べても、
わからないに違いない。
しかし天皇が勇気をもって、
戦争を終結させたことは確かだ」
調査にあたったボナー・フェラーズ准将の言葉。
マシュー・フォックス演ずる主役。
この映画は昭和天皇裕仁と、
連合軍元帥ダグラス・マッカーサーとの、
会談で幕を閉じる。
感動的なシーン。
このシーンが描き出す映画のテーマは、
「平和」である。
だからこそフェラーズと、
日本人女性・島田あやの、
恋物語が織り込まれている。
謳い文句は、
「ハリウッドが描く歴史超大作」。
この時期の封切。
タイミングは最高。
安倍晋三内閣、
日本をどっちの方向に
持っていこうとしているのか。
そんなことにも警鐘を投げかける映画だ。
「暑すぎは株安?」
日経新聞マーケット総合欄。
「気温上昇に伴い株価は下落する傾向を示す」
わかる気がする。
「2000年以降、最高気温が
25度以上30度未満の夏日は
株価が0.09%の上げ。
一方、30度以上35度未満の真夏日は0.08%、
35度以上の猛暑日は0.27%の下げ」
株価には「暑すぎは下げ」だが、
消費産業は、
「暑すぎ」も「寒すぎ」も歓迎。
それとても平和の中での出来事。
昭和天皇もマッカーサーも、
フェラーズもあやも、
みな、平和を祈念した。
それがその後の私たちの
繁栄をもたらしてくれた。
この点は、絶対に、
忘れてはいけない。
〈結城義晴〉