「おまえの時代だ」
リオデジャネイロの柔道世界選手権。
男子73キロ級で大野将平が初優勝。
天理大学の21歳。
決勝まですべて一本勝ちの気持ちよさ。
その大野にささやきかけて、
モチベーションを最高潮にしたのが、
監督の井上康生。
2000年シドニーオリンピック金メダリスト。
60キロ級の高藤直寿、
66キロ級の海老沼匡に続き、
日本男子は開幕から、
3日連続の金メダルラッシュ。
この勢い。
日本経済と連動してはいないか。
今日の商人舎magazine。
Daily商人舎では、
日本の人口動態調査を分析。
「日本総人口1億2639万3679人に悲観するな」
日本の人口がまた減って、
少子高齢化がさらに進む。
しかし、商人舎はそれを、
悲観材料としてとらえるべきではないと考える。
さて今日こそ、
後楽園の東京ドームホテル。
UAゼンセン流通部門第1回労使懇談会。
13時半からスタートした。
UAゼンセン組合員141万人の中で、
流通部門は80万人を占める。
今日は会社サイドから人事部門のトップもほとんど参加。
250名ほどが参集した。
百貨店、総合スーパーから、スーパーマーケット、
ドラッグストア、ホームセンター、専門店チェーン。
凄い会社の凄い労使が集った。
この顔ぶれが集まることは、
ほかでは考えられない。
はじめに主催者代表の挨拶。
UAゼンセン流通部門長の藤吉大輔さん。
本部代表のスピーチは、
UAゼンセン会長の逢見直人さん。
懇談会のプログラムは3つ。
一つは「流通産業政策について」の発表。
発表したのは、
流通部門副部門長の新妻健治さん。
イオングループ労働組合連合会会長。
基調講演は佐々木圭吾さん。
東京理科大学イノベーション研究科教授。
テーマは、
「働く人のための新しい知識創造メカニズム」
佐々木教授は野中郁次郎先生のお弟子さん。
その野中先生譲りの「暗黙知と形式知」の循環理論、
さらに有名なSECIモデルに関して、
実にわかりやすく講義してくれた。
しかも知識創造理論を実践に移すための提言まで、
示唆に富んだ基調講演の展開だった。
最後はパネルディスカッション。
テーマは、
「知識創造がもたらす生産性向上」
私がコーディネーターを務めた。
パネラーは3人。
基調講演の佐々木圭吾さんと、
流通部門副部門長の新妻健治さん、
そして会社側パネラーとして中村守孝さん。
中村さんは、
㈱三越伊勢丹ホールディングス経営戦略本部人事部長。
佐々木教授の基調講演と問題提起を受けて、
新沼さん、中村さんにご意見をいただいた。
さらに中村さんからは、
三越伊勢丹の「職場の約束」運動と、
知識創造マネジメントについて、
具体的に報告してもらった。
百貨店の取り組みではあったが、
さすが三越伊勢丹、すばらしかった。
その中村さんの報告に対しても、
佐々木さん、新妻さんから、
解説とコメントがよせられ、
パネルディスカッションとしての内容が充実した。
もちろん私も意見を挟みつつ、
全体の議論を進め、
最後にまとめた。
商業の現代化は、
知識商人によってなされる。
その知識商人は、
ブレインズ(脳)とハンズ(手)を、
両方、使う。
つまり知識商人は、
ナレッジ労働とフィジカル労働を、
ともに上手に成し遂げることによって、
生産性を飛躍させ、
人々の幸せである「富」を増大させる。
すなわちイノベーションを果たす。
世界最大の労働組合UAゼンセンの流通部門は、
生産性向上を基本政策に盛り込むことによって、
「両刃の剣」を抜いた。
そのことを経営者は知らねばならない。
そしてともにイノベーションを起こし、
生産性を高めねばならない。
UAゼンセンが昨年11月6日に誕生して、
はじめての第1回労使懇談会。
その歴史的な第1回パネルディスカッション。
有意義だった。
あとは、
Practice comes first!
健闘を祈りたい。
パネルディスカッションの後は、
記念パーティ。
再びあいさつは藤吉大輔さん。
来賓のあいさつは、
清水信次さん。
日本チェーンストア協会会長、
生団連会長、
ライフコーポレーション会長。
清水さんは、
昨日の政府の消費税有識者会合での話を、
一気呵成に10分間語って、
元気なところを披露した。
労使懇談会に関しても、
「次は私がパネルディスカッションに出る」と宣言。
爆笑を引き出した。
清水さんの次は、
前参議院議員かわいたかのりさんの挨拶。
残念ながら落選したが、
現在、UAゼンセン政治顧問。
乾杯の挨拶は、
流通部門執行委員の玄葉威視さん。
ヨークベニマル労働組合中央執行委員長。
そして懇親。
まずは清水さんと写真。
佐々木教授と。
商人舎のセミナーにも出講してもらうつもり。
三越伊勢丹ホールディングスの中村さんと。
伊勢丹出身だが、
キャラクターが際立っていた。
右はイトーヨーカ堂の小海長治さん。
勤労厚生部総括マネジャー。
左は石合弘二さん、
イトーヨーカドー労働組合中央執行副委員長。
原信ナルスホールディングスの五十嵐安夫さん。
取締役副社長。
そして新妻健治さん。
イオングループ労働組合連合会会長。
最後は、流通部門部門長の藤吉大輔さん(左)と、
事務局長の木暮弘さん(右)。
歴史的な会合だった。
一昨日は、
イトーヨーカ堂社長・亀井淳さんと、
イオンリテール社長・梅本和典さん。
今日は労働組合のトップ、
石合弘二さんと新妻健治さん。
他の企業もすべて労使ともに、
商業流通業の現代化を目指している。
それがとてもうれしかった。
この東京ドーム前には、
2日続けてやってきた。
阪神タイガースは、
読売ジャイアンツに、
2日とも敗れて、
マジックは減った。
〈結城義晴〉