久しぶりに立教大学。
今日から、後期授業が始まった。
立教名物煉瓦校舎と蔦。
今年の夏の暑さが表れて、
蔦が赤茶けている。
銀杏の葉も、
少し茶色い。
立教学院諸聖徒礼拝堂(チャペル)。
夕方からミサ。
コーラス隊が練習していた。
ビジネスデザイン研究科結城ゼミ。
先週の土日曜が合宿で、
今日はゼミ。
ランチはセントポールズ会館。
後期は今日から、
来年の1月23日まで。
ゼミ生の修士論文提出は、
最終締め切りが1月11日。
もう、4カ月を切った。
みんな、真剣そのもの。
一世一代の論文。
一世一代の出来栄えを。
ともに頑張ろう。
さて今日の日経新聞記事。
スーパー「税抜き」 百貨店は「税込み」
消費増税時、表示分かれる 混乱の恐れ
来年4月1日からの消費増税。
上昇率は3%、税率8%。
ほぼ本決まり。
しかし、価格表示について、
大手小売業の対応が分かれる見通し。
まず日本チェーンストア協会。
税抜きの外税表示を基本とする方針を決定。
会長の清水信次さんは、
月刊『商人舎』4月号対談で、
私とまったく同意見だったが、
きっぱりと外税方式を表明。
売上税反対運動の急先鋒だった清水さん、
自ら動いて、自民党・公明党の幹部に掛け合い、
今回は外税方式の特別措置を引き出した。
一応、期限は2017年3月まで。
しかしこの時限措置は、
ずっと続けられると思う。
日本スーパーマーケット協会と、
新日本スーパーマーケット協会は、
来年4月に統合して、
日本スーパーマーケット協会となるが、
税抜き表示方式の採用を表明している。
一方、日本百貨店協会。
税込み総額表示の内税優先方針を出した。
「顧客の視点に立てば税込みが望ましい」
正百貨店協会も、
税込み・税抜きの表示は、
どちらも可とはしている。
企業別には、
まずセブン&アイ・ホールディングス。
日経の記事では、
「税込み表示を優先する方針」。
総合スーパーのイトーヨーカ堂、
スーパーマーケットのヨークベニマル、
ヨークマート、
さらにコンビニのセブン-イレブン、
百貨店のそごう西武を傘下に持つ。
だから鈴木敏文会長は、強調する。
「消費者に分かりやすい方法にする」。
ここで「分かりやすい」とは、
従来通りで変えないという意味。
実際には、
「消費者が慣れ親しんだ総額を大きく表示 し、
本体価格はそれより小さく併記する案」
一方、イオンの方針も、
本体価格と総額の併記。
どちらを大きく表示するかについては
他社の動向も踏まえ、
10月初旬までに判断する。
ファーストリテイリングは、
税込み表示継続派だったが、
当初の方針を白紙撤回。
「消費者に最も低価格を訴えられる表示」を模索。
各社ともに迷っている。
私の意見は正論。
商人舎magazineの
Weekly商人舎で、
ヤオコー会長の川野幸夫さん。
「消費税は私どもがお客様から
税金をお預かりして、国に納めている。
私どもは納税の代行をしているのであり、
税金を納めているのはお客様なのです」
「ですからお客様に
自分たちが納めた税金のことを
わかっていただくことが、
私どもの役割でもあると思っています」
これが正論。
そこで、第一に本体価格表示。
川野さんは、
「本体価格一本でいくということが
消費者の皆さんにとってもわかりやすい」
「納税者が
自分の納めた税金がわかるということが、
まず基本」
「総額表示で税金がわからないような状況は
不自然だと思います」
私は月刊『商人舎』で、
川野さんと全く同じ論旨を展開した。
清水さんも賛同してくれた。
「顧客にわかりやすい」とは、
顧客自身が物を買う時に、
払う総額がわかりやすいのがいいのか。
あるいは消費するときに、
税金をいくら払っているかがわかりやすいのか。
私はポリティカル・マーチャントは、
21世紀の知識商人の条件であると考えている。
つまり政治的な商人。
政治に関心を持ち、
政治に関与する商人。
これは商人が、
政治家になるということではない。
ポリティカル・マーチャントでなかったから、
士農工商の序列は続いた。
その意味では、
顧客がいくら税を払うかを、
意識してもらうわかりやすさは、
21世紀の商人と商店の条件だと思う。
〈結城義晴〉