結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年09月23日(月曜日)

秋分の日の半沢直樹とファヨールのプロレス的マンガ劇画論

Everybody! Good Monday!
[2013vol38]

2013年第38週、
9月第4週の始り。

今日は秋分の日。
2週続いて三連休。

先週が台風のために、
コンビニなど一部を除いて、
ほとんどの小売業サービス業が、
計画通りの客数に至らなかった。

しかし今週も、
土日の連休はよかったが、
今日はちょいと連休疲れか。

忙しい仕事をぬってやって来た感じの秋よ
いらっしゃいませ

〈日経歌壇より 横浜・三木紀子〉

ずいぶんと秋らしくなってきて、
空と雲がそれを表現する。
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それでもまだまだ夏の顔を見せることも。
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ちょうどそんな時期の秋分の日。
それは秋の彼岸の中日。
この夏に亡くなった人、
この1年に見送った人、
合掌して弔いたい。

そしてこの秋に、
花などいじる人。
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踏みし実の匂ひに気づくこの庭の
ぶだう樹のこと秋であること

〈同 札幌・原彩子〉

心豊かに暮らしたい。
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上流でとても知的な生活をするひとが
汲む水が飲みたい

〈同 摂津・砂山ふらり〉

ちょっと変わった歌。
変わっているところに魅力がある。

俳句や和歌にも、
そんな空気が充満している。

今週のプロモーションは、
商人舎magazine。
Weekly商人舎の、
日替り連載〈月曜日〉は、
「月曜朝一 今週の販促企画はこれだ」

ご覧ください。

私の今週のスケジュール。

まず今日は、祭日にもかかわらず、
立教サービスマーケティグ講義。
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キャンパスの銀杏も秋めいてきた。
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研究室フロアから望むキャンパス。
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今日は講義前に、研究室に来客。
やがては1兆円規模となる事業の相談。
私は、力強く肩をたたいて、
後押しした。
頑張れ。

講義はサービス・マーケティグ。
そのガイダンス。

持論を展開して、
半年間の講義のアウトラインを語った。

週の初めから、
今日は何とか終ったという感じだが、
明日から3日間は、
商人舎ミドルマネジメント研修会。
もう第4回を迎え、
おかげさまで好評をいただいている。

今回は湯河原での缶詰方式。
2泊3日。

2日目、3日目の朝、
理解度テストがある。

みなさん、
覚悟して参加してください。

金曜日は朝から、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱役員会。
午後は、新潟県の長岡に出張。

そして土曜日は、
立教大学で結城ゼミ。
午後は月刊『商人舎』の座談会。

充実した1週間になりそうだ。

さてドラマ『半沢直樹』。
昨夜の最終回、
視聴率は40%を超えたのだろうか。

銀行を舞台にしたドラマ。
「倍返し」が「10倍返し」に。

虐げられ、追い詰められ、
最後の最後の逆転劇。

あれは力道山時代のプロレス。
そして描き方はマンガというか劇画だ。

プロレスやマンガや劇画を、
否定するつもりはまったくない。

私自身、心底面白くて、
毎回楽しみにして見ていた。
アメリカに出張した時には、
ビデオに撮ってもらって、
帰国してからすぐに見た。

しかし、半沢直樹は、
プロレスであり、マンガ劇画だ。

一つだけ指摘しておかねばならいのは、
デフォルメされたドラマの舞台、
つまり銀行のマネジメントの根底に流れる思想。

それは完璧な古典的規範論。
「経営管理論」と呼ばれる
アンリ・ファヨールのロジックだ。

三面等価の原則、
権限の委譲、
統制の限界。

管理とは、
「計画し、組織し、指揮命令し、
調整し、統制するプロセスである」

香川照之演じる大和田暁常務の名言(?)。
「部下の手柄は上司のもの、
上司の失敗は部下の責任」

この考え方に基づいた組織が、
半沢直樹の属する世界。

半沢自身は、
金融機関の社会的機能論に寄って立って、
古典的規範論と対決する。

現代組織では、
このファヨール的な規範論の限界と弊害は、
明快に指摘されている。

しかし現実的には、
それは厳然と、残滓となっていて、
人々は日々、
それを実感させられている。

だから半沢の痛快さがウケる。

同じように、
こんな組織風土のなかにいる人たちからは、
とりわけ拍手喝采される。

大企業病の大企業、
硬直的組織となった製造業、チェーンストア、
行政府や地方自治体組織、
ついでに大学の組織?

それは「踊る大捜査線」の構図と全く同じ。

しかし描き方は、
プロレスだし、劇画だ。

躍る大捜査線の青島は、
コミカルな漫画だったし、
それが救いとなった。

しかしそれでも「半沢直樹」。
脚本もストーリーも演出も、
そしてキャストも役者たちも豪華絢爛で、
近来にないエンターテインメントを創造した。

しかし「半沢直樹」が喜劇と見られるような社会こそ、
21世紀の経済人が望むイメージに違いない。
実際、これを喜劇と見た人は多いに違いない。
半沢を心から応援してしまうのはわかるが、
それだけでは悲し過ぎるし、寂し過ぎる。

大和田常務の香川照之と、
国税局黒崎の片岡愛之助は、
ともに怪演。

プロレス的劇画を盛り上げた。

ヒール役が憎たらしいほど、
ベビーフェイス役が活きる。

彼らは二人とも、
芸のしっかりした歌舞伎役者でもある。

何ごとも基礎がしっかりした技術が、
成果を保証してくれる。

みなさんも、
しっかりした技術、
獲得してほしいものだ。

では、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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