新年三が日は、
年賀状を巻頭に掲げます。
今年もよろしくお願いします。
今年の商人舎のスケジュール。
大きなものだけ、
お知らせしておきましょう。
海外視察研修会。
スタートは4月のヨーロッパ。
4月10日から17日まで、
イギリス・ロンドンとスペイン・バルセロナ。
そう、あのメルカドーナを訪れるのです。
これは私のたっての希望。
ロンドンでは、
断トツのテスコ、伝統のセインズベリー、
ウォルマート傘下のアズダを訪れます。
さらに百貨店系のウェイトローズや、
マークス&スペンサーも。
そこにドイツのアルディ、リドルが
侵入しています。
ウォルマートの子会社や
世界的なディスカウンターと、
テスコやセインズベリーが
とう闘っているのか。
日本企業にとっても、
興味深いケーススタディとなります。
バルセロナでは、メルカドーナが主役。
カルフールやオーシャンなどのフランス勢が、
いかに侵略しようとしているか。
地元勢とメルカドーナの
決定的な違いは何か。
これまた実に面白い事例研究となります。
商人舎USAベーシック編は5月です。
5月15日~20日の予定。
いつものようにラスベガスに居座って、
基礎基本と原理原則を徹底的に学びます。
今年は新しい趣向も凝らしています。
秋には9月上旬に、
商人舎視察研修会ハワイ編を、
新規に実施します。
対象は、新入社員や来年の新入社員、
さらにベテラン・パートタイマー、
消費財メーカーや金融など、
他の産業のみなさんまで。
小売りサービス業の素晴らしさを体験してもらう入門編です。
さらに10月に、
Specialコース。
こちらはトップマネジメント中心で、
ダラスと東海岸を予定しています。
今年は商人舎主催の海外視察研修会、
さらにさらに充実を図ります。
国内では、
ミドルマネジメント研修会。
通算第5回は6月3・4・5日、
第6回はいまのところ、
9月中旬を予定しています。
それ以外にも、
国内セミナーは逐次、開催します。
安易な内容ではなく、
「知識商人」養成をミッションとして、
他産業に負けない人財を
育成していきます。
どうぞご参加ください。
私自身は、
様々な企業や団体から依頼されて、
商人舎主催の研修会以外にも、
出講します。
その企画が増え続けて、
スケジュールがどんどん
埋まっていきます。
ただし、私がお引き受けする場合にも、
いくつかの条件があります。
商業の現代化を志向していること。
知識商人の養成を目的としていること。
カスタマー・サティスファクションと、
エンプロイー・サティスファクションとの、
両立を目指していること。
つまり商人舎の考え方と、
シンクロしていること。
どんな企業や団体でも、
この根幹の考え方が合意できれば、
時間の許す限りお引き受けします。
さらに月刊『商人舎』と
商人舎magazineは、
一年を通じて、最高のレベルの情報を、
Daily商人舎、
Weekly商人舎、
Monthly商人舎で、
お届けします。
是非、商人舎の知識・知恵や情報、
考え方、思想、ミッションを、
共有しましょう。
私は今年から、
この仕事に専念する所存です。
さて、初売りはどんな状況だったか。
そんな情報はやはり日経新聞です。
今朝の朝刊。
「増税駆け込み、初売り後押し」の記事。
「1~2日に始まった小売業大手の初売りは
好調な出足となった」
「4月の消費増税を控えて家電製品や衣料を
前倒しで購入する消費者が目立ち、
例年よりも売り上げを押し上げた」
「株高やボーナス支給額の増加が追い風となり、
百貨店の高額の福袋などの売れ行きも堅調」。
ビックカメラは1日元旦の全店の売上高が、
前年比2割増。
洗濯機や冷蔵庫が5割増、
エアコンの販売まで2倍増。
ヨドバシカメラのマルチメディアAkiba。
元旦にの開店時に2000人を超える行列。
昨年より500人以上多かった。
年明けは家電も客層を広げて好調。
「駆け込み商戦は3月に向け勢いを増す」
ここでも早仕掛け・際の勝負。
高島屋は2日の初売りが
前年比3%前後増加。
松屋銀座本店は15%プラス。
紳士用靴下88足入り福袋(8800円)が、
開店後20分で完売。
婦人用福袋(1万円)、
紳士用福袋(3万円)も、
約20分で売り切れた。
紳士服袋はクールビズ衣料をそろえた内容。
阪急うめだ本店。
アクセサリー福袋の最高額5万円が、
いち早く完売。
大丸東京店は、
客単価が15%前後プラス。
一方、イトーヨーカ堂。
元旦の食品客単価が、
数年ぶりに前年を上回った。
「例年よりも価格が
高めの商品の売れ行きが良い」
同社広報室の見解。
三越伊勢丹ホールディングス大西洋社長、
この件に関してコメント。
「前回増税時の1997年と比べて
増税後の消費の落ち込みは限定的だろう」
日経平均株価は昨年の年間上昇率57%。
過去4番目の高さ。
日経まとめの昨年冬のボーナス調査。
全産業の平均支給額が前年比2.5%増。
初売りは、
この基本トレンドを反映して、
大型店などでは好調に推移した。
アメリカのクリスマス商戦は、
Eコマースの大勝利。
と思いきや、
クリスマス遅配騒動が勃発。
つまりネット大勝利の受注はあったが、
それを届けられないケースが、
多発したということ。
オンライン・トゥ・オフラインが、
再び見直されると同時に、
Eコマースの物流再編成が起こる。
そして究極のオムニチャネルに、
向かっていることは間違いない。
さてさて地元新聞「虹の架け橋」。
私が同志と認める知識商人・松﨑靖さん。
群馬県大間々町の㈱足利屋洋品店社長。
毎月のチラシの代わりに、
お客様や地元の人々に向けて、
新聞を発行している。
心温まる話題や地域情報が満載。
毎月、最終日くらいに、
送られてくる。
今回は昨年12月30日。
私はいつも楽しみにしている。
この手づくり新聞に松崎さんの執筆で、
「小耳にはさんだいい話」が、
連載されている。
今回は、「インプットとアウトプット」。
『この本読んで元気にならん人はおらんやろ』
水谷もりひとさん監修の単行本。
みやざき中央新聞編集長。
この本の中に、
「成績優秀な女の子」という話がある。
松崎さんが感動する。
学年でいつもトップの成績の女の子。
何か特殊な教育をしているのだろうか。
お母さんは、
「特別なことは
何もしていないですよ」
しかし、つぶやく。
「そういえばあの日から
娘は変わったなぁ」
娘さんが2年生の時のこと。
娘さんにこう言ったそうです。
「あんたはいいわね、
毎日学校に行けて。
お母さんが子どもの時は
弟や妹たちの世話をしないといけんかったし、
親からは
『学校なんか行かんと家の手伝いをせい!』
って言われたの。
お母さん、学校に行きたくても行けなかった」
「だから今でも
団地の皆さんとお話していても
知らないことがいっぱいあるの。
時々『そんなことも知らないの?』って
バカにされることもあって、
恥ずかしい思いをよくするから、
あんた、たまには学校で習ってきたことを
お母さんに教えてね」
「この時、娘さんの
勉強に対するスイッチがONになった。
お母さんに恥をかかせないためにです」
「それからというもの、
娘さんは先生の授業を聞く時は、
自分がお母さんに
教えているところをイメージしながら
ノートを取ったそうです。
そして、先生の言ったことを
わかりやすく教えました」
松﨑さんはまとめます。
「学校で勉強するのはインプット、
人間が本当に学んだことを
自分のものにするのはアウトプットです。
教える事、伝える事がその人にとって
一番の学びになることを学びました」
愛する人に教えたい。
それが学習の動機としても、
非常に強いことが分かります。
仕事に置き換えれば、
お客様を愛する、
部下を愛する、
仲間を愛する、
上司も愛する。
学ぶ動機が強くなる。
そのうちに学んでいる内容そのものが、
面白くて仕方なくなる。
孫引きのお話で恐縮です。
「虹の架け橋」、
是非、ネット愛読者になってください。
「メルカド―ナに行きたい」
結城義晴のこの気持ちは、
成績優秀な女の子に通じるものでもあります。
〈結城義晴〉