朝から東京タワーを拝む。
昨日は富士山を拝み、
今日は東京タワー。
毎日、拝んで、
坊さんみたい。
それでも大きなもの、高いものを、
見上げてから、まっすぐに視線を戻すと、
拝んだような形になる。
ふしぎだ。
昨日は大阪。
新大阪に着いたらすぐに、
㈱万代巽北店へ。
月刊『商人舎』2月号の取材。
楽しみにしていてください。
下岡太市常務にインタビュー。
巽北店の長内隆店長、
フロントエンド部シニアマネジャーの利重まりさんも、
同席して質問に答えてくれた。
心から感謝。
取材が終った頃、
加藤徹社長も顔を見せてくれて、
下岡さん(左)、利重さんと一緒に写真。
加藤さんは、売り場の欠品の状態や、
店舗入り口、サービスカウンターのあり方など、
実に細かくチェックして、指示を出す。
こまかく、
きびしく、
しつこく、
なかよく。
今年の商人舎標語だが、
この言葉は、加藤さんの動きそのものだ。
さて今日は、東京・大門。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱へ。
毎月の取締役会。
私はこの会社の非常勤取締役。
時々刻々、
新しい政策が打ち出される。
そのスピード感が、
CRMを活用して、
売り場や商品を活性化する機能を、
充実させる。
CRMはもちろん、
カスタマーリレーションシップマネジメント。
ここでも、
こまかく、
きびしく、
しつこく、
なかよく。
さて、『日経ビジネス』の最新号。
特集はイオン。
「飽くなき拡大欲の正体」。
ネットの最新号の紹介では、
「イオンの野望」となっているから、
企画段階では「野望」のタイトルだったのだろう。
最終段階で、
「イオン 飽くなき拡大欲の正体」となった。
あくまでも私の推測だが。
記事のタイトルは、
・増殖するイオニスト
・空白地を埋め尽くせ
・地方を背負う責任とリスク
・変革のDNA埋め込む
・譲れぬアジアの覇権
さすが日経ビジネスだ。
面白く書かれている。
最後は岡田元也社長インタビュー。
ここで「拡大欲の正体」が明らかになるはず。
副題が付けられている。
「変化できなければ、滅びる」。
しかしこの見出しの言葉だけとらえると、
鈴木敏文さんそっくり。
セブン&アイ・ホールディングス会長。
イオンとセブン&アイ、
このタイトルでは、
両者の差異が分からない。
岡田さんは、
企業が巨大化することによって、
官僚化が生まれると指摘する。
だから組織のダイナミズムこそ、
最も重要なことで、
そのために企業内起業家を育てる。
「成長しないでいいと
言える企業はないでしょう。
問題は成長の仕方」
「拡大し過ぎてそれがもとで
失敗している会社もあるし、
成長がないために
固まって腐っちゃうケースもある」
「イオンの人間は基本的に
変化が好きです。
安定的な方がいいと思う人は少数派で、
ずっと同じことが続く方が耐えられない」
昨年春の入社式で、
岡田社長がスピーチしたこと。
日経ビジネスの記事には書かれていないが、
すごくよかった。
「イオングループに入社したみなさんには、
会社員ではなく、
商人であってもらいたい」
「お客様のために
自分たちは何をすべきなのか。
何をしなければいけないのか。
それをひたすら考え続けてほしい」。
「お客様第一において最も重要なのは、
何よりも正直であるということだ。
洋の東西を問わず、
これは普遍的なことだ」
今回の岡田元也さんのインタビューからは、
拡大欲の正体は見えなかった。
その意味で日経ビジネスの企画では、
「拡大欲の正体」は、
「変化への対応」とその危機感としかならない。
「野望」を描きたかったが、
答えは「正直な商人」だった。
しかし正直な商人たちこそが、
組織にダイナミズムを生み出すのだ。
〈結城義晴〉