結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年02月28日(金曜日)

まど・みちおさん、逝去――「ゆきがふる」合掌。

通称『店ドラ』。
『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』。
イースト・プレス刊、結城義晴著。
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日本での初版は2011年5月28日で、
6刷にまでなっています。

それが2012年6月15日に、
台湾で翻訳・発刊され、
さらに昨2013年暮れ、
中国でも翻訳され発売された。
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最近、著者である私のもとに届けられた。

中国版が黄色の表紙、
台湾は白地に赤、
日本版は水色に黄色。

不思議なことに、
いずれもデザインが異なる。

しかしお目出度いことは変わらない。

ドラッカーは国境を超える。
店長というお役目も、
国境を超えていることがわかる。

お目出度い。

ドラッカーの翻訳家・上田惇生先生。
ドラッカー自身から「私の分身」といわれた。

その上田先生が述懐する。
「不思議なことに、
誰もがドラッカーは
自分のために書いてくれたと思います。
5年経ったらまたそのとき、
自分のために書いてくれたと思います」

「つまりドラッカーは、
それぞれのドラッカーです」

私は、『店ドラ』の表紙のトップタイトルに書いた。
「ドラッカーは
小売り・サービス業を
応援している!」

これこそ、
「それぞれのドラッカー」。

台湾人も中国人も、
韓国人もアメリカ人も。
もちろん日本人も。
それぞれのドラッカーをもっている。

そう考えるだけで、
問題が解決したような気になる。

お目出度い。

一方、
まど・みちおさんが、
亡くなった。

詩人・童謡作家。

私は早稲田大学童謡研究会出身。
赤い鳥運動の頃に発足した、
由緒ある研究会。
初代顧問は西条八十。

学生時代は童謡の創作をしていた。

だから、まど・みちおさんには、
あこがれていた。

北原白秋や野口雨情も研究し、
創作に役立てた。

童謡の「ぞうさん」はあまりにも有名。
愉快な「やぎさん ゆうびん」もいい。

喪主の長男石田京(たかし)さんは、
ダイエー出身の流通業界人。

104歳の老衰。

まど・みちおさんに向けて、
語りかける言葉など、
みつけることはできない。
ただただご冥福を祈り、
感謝の気持ちを捧げたい。

最後に、
「ゆきがふる」
まど・みちお作。

ふるふる ふるふる
ゆきが ふる

ゆきを みあげて
たつ ぼくに

ふるふる ふるふる
ゆきが ふる

とつぜん ぼくは
のぼってく

せかいじゅうから
ただ ひとり

そらへ そらへと
のぼってく

ふと きがつくと
ゆきが ふる

ゆきを みあげて
たつ ぼくに

ふるふる ふるふる
ゆきが ふる

今年は雪が多かった。

まど・みちおさん。

せかいじゅうから
ただひとり
そらへのぼって
いきました。

合掌。

〈結城義晴〉

【追伸】
今日は月刊『商人舎』3月号最終校了日。
短いブログでお許しください。

2014年02月27日(木曜日)

イオン3・1大機構改革と星野佳路「教科書」の選び方・学び方

一雨ごとに春が近づく。
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今朝の東京タワー。
小雨にけぶった姿が、
これはこれでいいもんだ。

「一雨ごとに春」
常とう句のような表現だが、
誰が言ったのかはわからない。

梅一輪一輪ほどの暖かさ

こちらは江戸の俳諧師・服部嵐雪。
松尾芭蕉の高弟。

「一輪ほど」の言い回しが、いい。

梅といえば、横浜では、
三溪園が名高い。
私の出身高校の近くの根岸森林公園もいいし、
大倉山公園の梅林は特に有名。

梅なんぞを楽しみながら、
ゆっくりしたい気分です。

その時には、雨も許そう。

一雨ごと、
一輪ほど。

それが今です。

今朝は東京タワーのそばの大門。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
定例の役員会。

来年度、この会社は、
飛躍します。
何よりもCRMに追い風が吹いている。
ID-POSを活用したマーケティング。

コモディティは、
POSデータで把握できるが、
ノンコモディティはそれだけでは、
つかめない。

ノンコモディティ商品や、
ライフスタイル商品を、
全社、全店で確認しつつ、
マーケティングするには、
顧客情報付きPOSデータが有効だ。

この会社は、そのど真ん中にいる。

組織も充実してきた。
優秀な人材も増えている。

ご期待ください。

組織、人材といえば、
商人舎MagazineのWeekly商人舎に、
4500字の描き下ろし原稿を掲載。

週刊特別企画。
「3月1日、イオン機構改革と
新人事を解読する」

イオンは、グループ全体を、
4つのシフトに収斂し、それを加速する。
①「アジアシフト」
②「都市シフト」
③「シニアシフト」
④「デジタルシフト」

これまでの事業最高責任者のうえに、
それぞれにシフト推進責任者を配して、
責任の明確化と総括体制を強化する。

イオンでは2月20日、
インサイダー取引事件が判明した。
日経新聞にも取り上げられた。

その影響がこの機構改革にも、
反映されていると、私は見る。

しかしイオンはかねてから、
こういったマイナスを、
プラスに変える組織体質を持つ。

素早さが何より大切だが、
徹底も重要だ。

こまかく、
きびしく、
しつこく、
なかよく。

2014年度の商人舎標語。

組織も、人事も、
これに尽きる。

さて、この商人舎ホームページの巻頭。
ロンドン&バルセロナ
小売視察研修ツアー

締め切り迫る。
最後のチャンス。

4月10日~17日。
いいですよ。

「奇跡のメルカド―ナ」
そしてガウディの街。
バルセロナ。

もちろんヨーロッパなら、
世界のロンドン。

特にトップマネジメントは、
アメリカだけでは、
足りない。

ヨーロッパにも、
学んでおかねばいけない。

お申し込み、
お待ちします。

さて日経新聞のWeb版「経営者ブログ」。
星野リゾート代表の星野佳路さんが書く。
「日本には石油より価値ある『資源』がある」

昨2013年、日本への外国人観光客は、
1000万人を突破。

2003年の小泉政権の時、
政府は「観光立国」のコンセプトを
明らかにした。

しかし、伸び率で比較すると、
日本は世界平均を下回っている。

星野さんは指摘する。
「アジアには日本の上を行く観光立国が
少なくありません。
例えばお隣の韓国。
日本に先んじて、2年前に
訪問外国人客数が
1000万人を突破しました」

観光産業育成に向け、
韓国は日本を凌ぐ力の入れ方。

ただし、
「実際にアジアの人々を対象に
アンケートで『行ってみたい国』を尋ねてみると
日本が一番なんです」

「その大きな理由のひとつが雪です」

関東も東北も、
最近の大雪で難儀した。

けれど、雪は、
「アジアの観光戦略を考えるうえで、
とても重要な資源です」

「世界的に見ると、
北米ではロッキー山脈、
欧州ならアルプス、
アジアなら日本列島です」

「観光が経済に大きい影響を与える今の時代、
雪は石油より価値あると思います」

「石油はすごい資源で、
『いいなあ底から湧いてきて』と思いますが、
雪は空から降ってくる資源です」

観光資源を生かすために星野さんは、
「国を挙げての観光産業の生産性向上」を
提唱する。

その一つが、
「大型連休を地域別に分けて取得すること」。
フランスはこれを実施している。
結果として、年間に8000万人が訪れる。
日本の8倍の観光大国。

「様々な観光施設の需要が平準化し、
生産性も上がり、
設備投資も活発になります」

「新しい魅力的な施設が相次ぎ誕生し、
人がさらに集まるという好循環が期待できます」

ロンドンもバルセロナも、
もちろんパリも、
観光資源を活かし、
観光産業の生産性を上げることに、
必死だ。

最後にめざすのは、
「好循環産業」。

ハーバード・ビジネスレビューが、
メルカドーナを評したのが、
「好循環企業」。

星野佳路、鋭い。

かつて㈱商業界社長の頃、
売出し中の星野さんに、
対談で商業界会館に、
来社してもらったことがある。

あのころから数倍、
大きな経営者になった。

産業レベルで、
モノを考えるようになったからだ。
素晴らしい。

その星野さんに関する単行本が、
最近、増えている。

よく売れているのが、
日経トップリーダー副編集長・中沢康彦著。
日経BP社刊で、3冊ある。
『星野佳路と考える
ファミリービジネスマネジメント』
『星野リゾートの教科書』
『星野リゾートの事件簿』

そして、
フレッド・クロフォード&ライアン・マシューズ著、
星野佳路監修、
『競争優位を実現する
ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略』
これは私の『店ドラ』発刊元のイーストプレス刊。

星野佳路自身の著作は、
『賢人のビジネスリーダー力』
幻冬舎刊。

『プロフェッショナル仕事の流儀 星野佳路』
これは茂木健一郎編集、NHK制作班編集。

『星野リゾートの教科書』の中で、
星野さんが教科書の選び方、
学び方を語っている。

ステップ1・本を探す。
書店に1冊しかないような
古典的な本ほど役に立つ。

ステップ2・読む。
1行ずつ理解し、
分からない部分を残さず、
何度でも読む。

ステップ3・実践する。
理論をつまみ食いしないで、
100%教科書通りにやってみる。

自分なりの経営の方法、
自分なりの仕事の流儀。

安易な経営の方法、
安易な仕事の流儀。

それを否定している。
同感。

星野佳路の考え方がそのまま、
ポジショニング戦略である。

〈結城義晴〉

2014年02月26日(水曜日)

丹羽宇一郎「ウソは許さない」と日経社説「消費者の目線」

新田間川――。
横浜駅西口付近、
商人舎オフィスのそばを流れる。

その新田間川の川べりの桜も、
芽を吹き始めた。
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川面の光も、
春を告げる。
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ソチ冬季五輪が終わって、
間髪をいれずに、
いい季節がやってくる。
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昨日は、その商人舎オフィスを、
山口毅君が訪ねてくれた。
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㈱レゾーナ代表取締役社長。
立教大学大学院修士課程を、
優秀な成績で修め、
昨年2月22日、
会社を設立した。

立教では結城ゼミ3期生。
私の可愛い教え子です。

レゾーナは、
高級化粧品メーカー。
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小さなベンチャー企業ですが、
必死の思いで起業し、
製品をつくり、
営業に回っている。

商人舎の女性陣が、
2セット購入。

高級化粧品ですので、
品揃えできる店は限られてきますが、
興味のある方はご連絡ください。

株式会社レゾーナ
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-35-9
03-6721-1193(代表)
03-6721-1194(FAX)

http://www.granatum.jp

商品のご注文は、0120-979-818
受付時間 10:00~17:00(土日祝休)

私の教え子。
宣伝をお許しください。

さて、日経新聞社説。
このところ小売流通業を取り上げてくれる。
その頻度が高まっている。
今日は「セブンイレブンに学ぶこと」。

日経は「セブンイレブン」と表記するが、
私は正確に「セブン-イレブン」と記す。
こうしないと、どこかむず痒い。

長い文章となると、
「セブン」と略してしまうが。

そのセブンの2014年2月期決算は、
営業利益、出店数とも過去最高を更新。
既存店売上高も2012年夏以降、
前年同月比でプラスが続く。

その秘訣を社説は、
「消費者の目線」と分析。

「消費者の目線で考えれば
社会や市場の変化にも敏感になる」

「小売りの王道は安売り競争」
「消費者の価値観は国ごとに全く違う」
こういった業界の常識に挑み、
生活習慣を提案し、
業種などの壁を崩す。

これを書いている記者は、
流通やマーケティングの専門家ではない。

だから、改めて述懐する。
「そうした姿勢には、
業界を超え
参考にすべき点は多い」

「日本の産業界では、今も
技術偏重の商品開発が目立つ」

「いたずらな高機能競争は、
使い方を習得するための
時間や手間を惜しむ
現代の消費者とすれ違う」

これが意味するのは、
「店は客のためにある」
倉本長治。

あるいは、
「お客に有利な商いを毎日続けよ」
これも長治先生の『商売十訓』。

ピーター・ドラッカーならば、
「カスタマーから始めよ」

「なぜ国境を越え
人々の心をつかめたのか。
学ぶべき点は学びたい」

まあ、初歩的な言説で、
マーケティングの重要性を強調したものだが、
セブン-イレブンが、
日経の社説に載ったことを、
喜ばしい現象としておこう。

一方、日経Webの経営者ブログ。
前伊藤忠会長の丹羽宇一郎さん。
「日本人はいつからこれほど
ウソつきになったのか」

「最近の日本では『ウソ』が
横行していますね」

百貨店、老舗レストランの食品表示偽装、
医薬品のデータ改ざん、
JR北海道のレール検査数値改ざん、
「全聾の作曲家」のゴーストライター事件……。

「次々に大掛かりで深刻な
『ウソ』が浮かび上がっている」

丹羽さんは嘆く。
「『日本ブランド』は
傷みつつあります」

そして「技術力」を定義する。
「単に技術を確立するだけでなく、
その技術を生かして
安全なサービスを継続的に
提供できる力までを含んだもの」

「安全なサービスを
継続して提供する力」

これが衰えた。

今年1年間の商人舎標語は、
こまかく、
きびしく、
しつこく、
なかよく。

「日本全体がウソに対して
不感症に陥っている」

「企業でいうと
経営者のタガが緩んでいる」

事態の悪化を食い止める方法。
「まずは企業経営者が
『ウソは決して許さない』と号令をかけ、
組織を締め直すほかありません」
経営者出身の丹羽さんらしい結論づけだ。

「企業のウソは自らを苦境に追いやり、
従業員を苦しめるだけではありません。
日本の将来をも毀損するのです」

倉本長治の商売十訓。
「損得より先に善悪を考えよう」

丹羽さんが言いたいのは、これだ。

そして日経社説が言いたいのは、
「客のためにある」

丹羽さんがIntegrity、
日経社説はMarketing。

この二つ以外に、
もう一つ付け加えると、
それはInnovation。

倉本長治の『商売十訓』では、
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」

レゾーナの山口毅君にも、
この三つの概念を、
いまさらながらに強調しておこう。

結城義晴の愛弟子なら、
忘れることはないか。

〈結城義晴〉

2014年02月25日(火曜日)

「マルトはいわきの宝です。日本商業の誇りです」〈結城義晴〉

春めいてきました。
心躍る季節。

昨日は朝から、
常磐線スーパーひたちに乗って、
いわき市へ。

マルトグループの取材。

幹部や店長、総出で迎えて、
取材に応じてくれた。
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安島浩㈱マルト社長(右)、
安島ゆみ子㈱ファミリー社長、
鈴木司マルト常務取締役店舗運営本部長。

午後1時に本部に着くと、
もう既に準備万端整っていて、
安島光子副会長を中心に、
ずらり。
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副会長の話から始まって、
次々に3年前のことを語り始めた。

安島社長は、
東日本大震災からの復興プロセスを、
熱意を込めて語ってくれた。
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小宅茂副社長は、
冷静に3年前を振り返ってくれた。
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鈴木常務は、淡々と、
現場の対応を報告してくれた。
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安島力㈱薬のマルト社長は、
鮮明に覚えていて、
地域のこと、病院やドラッグのことを、
詳しく語ってくれた。
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そして安島ゆみ子さんは、
ニコニコしながら、
議論に参加してくれた。
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1時から始まった座談会形式のインタビュー、
3時過ぎまで続いた。
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私は2011年4月1日に、
この地を訪れた。
その時のことを思い出しつつ、
大いに語った。

私は3月11日から5月13日まで、
東日本大震災の連載ブログを書き続けた。
通しタイトルは、
「負けるな! 不屈の日本人」
商人舎公式ホームページの右段に、
ずっと掲載している。

トップインタビューが終ると、
大会議室に移動。
全店長、商品部が幹部会を終らせて、
待っていてくれた。
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安島社長がまず、
商人舎インタビューのことを告げてくれた。
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それから震災当時の現場の話を、
店長、バイヤーから語ってもらった。
勿来地区店舗運営部次長の遠藤孝さん。
SC中岡店店長でもある。
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セミナーのようなインタビューとなった。

次々に7人の店長、商品部から、
スピーチがあった。

仲間の奮闘を聞くマルトの店長たち。
自分たちの体験を思い出していた。
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ここまで全社を挙げて、
対応してくれたら、
お返しをしなければならない。

結城義晴のマルトへのメッセージ。
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「マルトはいわきの宝です。
日本商業の誇りです」

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詳細は月刊『商人舎』3月号を、
お楽しみに。

マルトの皆さんに、
心から感謝したい。

商人舎Magazine2月号はこちら。
お申し込みはこちら。
消費税増税前に、
新しい年度に向けて、
商人舎で学んでください。

さて、今朝の日経新聞企業欄。
全日食チェーンとAJD、
提携のニュース。

全日食はボランタリーチェーンで、
小型スーパーマーケット約1800社が加盟。

オールジャパンドラッグ(AJD)は、
中小ドラッグストアが集う共同仕入れ機構。
約130社。

両者は商品調達で業務提携する。

全日食は全国約20カ所に、
生鮮・物流センターを配置する。
生鮮は全品供給体制を敷く。

野菜や肉などの生鮮食品、
牛乳やタマゴなど日配品を、
AJD加盟店に提供。
供給は年間500億円規模。

AJDはマスクやティッシュなどの日用品、
健康食品などのプライベートブランドを、
全日食の加盟店に供給する。

AJDのPBは約1700品目。
まず20品目を提供し、
順次品目数を増やしていく。

ドラッグストアは食品部門を強化している。
AJD加盟企業その政策は同じ。

しかし生鮮食品は一朝一夕には、
販売できない。

そこで中小ドラッグストアにとって、
全日食チェーンの全品供給体制は、
大いに有効なシステムとなる。

月刊『商人舎』2013年12月号は、
「ポスト・モダニズムVC」を特集し、
全日食チェーンを中心に取材した。

この商業の現代化を志向する組織は、
これから業種・業態を超えて、
社会的な役割を広げていく。

それが今回はドラッグストアとして、
表面化した。

マルトもシジシー・ジャパンに加盟する。
そして3年前にも、この全国組織から、
多大な支援を受けて、
地域のライフラインを守った。

その意味で、
新しいナショナルチェーンの時代が、
やって来ていると考えることができる。

もちろん強い単独資本は、
自主独立を貫くことができるだろう。

しかし同時に、
ボランタリー型の全国組織の時代でもある。

これこそ「近代化を包含した現代化」である。

〈結城義晴〉

【追伸】
商人舎MagazineのWeekly商人舎、
週刊特別企画に掲載しています。
[短期連載]惣菜の第一人者・林廣美の
消費増税直前対策②

よろしく。

2014年02月24日(月曜日)

『商店界⇒商業界』そして『商人舎』の自然・必然・当然!

Everybody! Good Monday!
[2014vol8]

2014年も第9週。
2月最終週で、
週末の土曜日から3月。

ソチ冬季オリンピックが終幕すると、
春です。

とんとんと原稿そろへ春隣
〈日経俳壇 横浜・近江満里子〉

私も今週末が、
月刊『商人舎』3月号の締め切り。
とんとんと原稿をそろえたい。

必死に、雑誌づくりに励んでいます。
ご愛読、ご購読、
必死に、お願いします。
こちらから。

その3月号特集は、
「東日本大震災から3年」

三陸の沖に狐火見しと言ふ

〈同 市川・杉森日出夫〉

それでも空は晴れ、花は咲く。

青空に紅梅のほか何もなし

〈同 枚方・加藤賢〉

まさにこんな光景が今。


二月の光は
誰の目から見ても
もう確実に強まっており、
風は冷たくても
晴れた日には
キラキラと光る。

厳寒のシベリアでも
軒の氷柱から
最初の水滴の
一雫
(ひとしずく)
輝きながら落ちる。

ロシア語でいう「光の春」である。
<倉嶋厚>

ソチはその光の春からは、
ほど遠いところだった。

それでも、今週から、
春ととらえていい。

「月曜朝一」
今週の販促企画。
商人舎Magazine、日替り連載。
よろしく。

もうひとつ、
ロンドン・バルセロナ研修会。
4月10日~17日。
いい旅です。

いま26人のお申し込みがあり、
ツアーが成立していますが、
30人まで枠をとってあります。

今週一杯、
お受けします。

ロンドンのテスコ、セインズベリー、アズダ、
ウェイトローズ、ハロッズ。
バルセロナのメルカド―ナ、
カルフール、オーシャン。
そしてアルディ、リドル。

是非、ご一緒しましょう。

今朝の日経新聞巻頭コラム『春秋』。

橋爪紳也著『あったかもしれない日本』。
この中に雑誌『商店界』の話が出てくる。

戦前の唯一の商業・流通業の専門誌。
誠文堂新光社発刊。

商業界を興した倉本長治先生は、
28歳でこの雑誌の編集長となり、
その後、専務取締役編集局長を務めた。

そして戦後の昭和23年、
商業界を興し、
26年、『商業界』を創刊した。

戦前戦後は『商店界』、
戦後高度成長期から『商業界』、
21世紀は『商人舎』、

なんちゃって。

でも、本気です。

この戦前も戦前、
昭和11年夏、ベルリン五輪開幕。
その直前に4年後の東京開催が決定。

日本人だけでなく、外国人にも、
五輪をテーマにした商品が売れると期待された。

その時に、発刊されたのが、
商店界付録「オリムピック新商売集」。

「この冊子は商人に、
英語を学び、
値札は算用数字で書けと説く」

「金儲け新プラン集」の特集ページには、
「絵はがきは『芸術的』なものより
『ケバケバしい』ものが好まれると解説」

「商売人たるもの
大いに腕によりをかけなくては

『商店界』は商略を教えた。
それも自然だった。
今でもそういったメディアは多い。

『商業界』は理念を説き、
新創刊の『販売革新』は、
チェーンストア産業づくりを指導した。

近代化の思想だった。
これも必然だった。

そして『商人舎』は、
「近代化を包含した現代化」を訴える。
商業のマス・カスタマイゼーションを標榜する。
これは当然だ。

ソチ冬季オリンピックが終わると、
2020年の東京の出番は、
「次の次の次」。

昭和11年の場合、
2年後に戦争などで開催中止。

「10年もたたず多くの街が
焼け野原になった」

2020年まで、
三陸や東北の復興を果たしつつ、
さらなる振興のビジョンを明らかにして、
新しい日本の姿を世界に示したい。

同じ日経新聞最終面『私の履歴書』。
歌舞伎俳優の市川猿翁。
真山青果の『頼山陽』の台詞を引用する。

「羽虫はなぜか知らぬだろう、
しかし飛ばずにはいられないのだよ」
「私はその羽虫であった。
やりたい一心でひたすらやっていると、
後から理念が立ち上がって、
大きな取り組みになる」

そして結論付ける。
「物事には無心の情熱で
貫き通すプロセスが必要」

私たちも、
無心の情熱を持ち続けたい。

今月の商人舎標語は、
「チェッカーさんにサービスしよう!」

そこんとこ、よろしく。

では、みなさん。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2014年02月23日(日曜日)

ジジとおとうさんのお土産[日曜版2014vol8]

ジジです。
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ソチ・オリンピックも、
おわりますね。
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おとうさんも、
rikkyoがおわります。
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きのう、ゼミのみんなに、
おいわい、
してもらった。
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おめでとう、って、
いうんでしょうか。
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でも、おとうさん、
おめでとう。
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ボクはまってました。
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つまらないので、
ゴミカゴ、たおした。
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でも、おとうさん、かえってきて、
ほんとにうれしそうに、
おみやげをみせてくれた。
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カメラストラップ。

これからずっと、
つかいます。
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それからハーモニカ。
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みんなのまえで、
ふいてみせた。
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それから、これ。
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ゴルフのボールだけど、
おとうさんの顔の写真が、
うつってる。
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たくさんもらってきた。
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ボクにも、くれました。
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でも、どうしよう。
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たべられそうもないし。

それから、金色のこれ。
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おとうさんのメイシが、
ケースにはいっています。
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ボクもみた。
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いいかんじ。
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たいせつにしましょう。
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ゼミのみなさん、ありがとう。
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おとうさんは、
ほんとにうれしそうです。

だからボクも、
ほんとにうれしい。

ありがとう。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2014年02月22日(土曜日)

結城義晴の退任を祝う会の「ふるさと」演奏とゼミのユニークさ

ソチ冬季オリンピック、
終幕を迎える。

日本のメダル獲得数は、
金1、銀4、銅3、合計8。
これは自国開催の長野に次ぐ成果。

1998年の長野は、
金5、銀1、銅4で、合計10。

前回のバンクーバーでは、
銀3、銅2、合計5。

だから今回の冬季五輪、
日本選手団は大活躍だった。

しかし、浅田真央の感動を味わえば、
メダルがすべての成果を
表わすものではないことは確かだ。

ただしそれでも、
獲得メダルが増えると、
うれしい。

さて私は今日の土曜日、
2週続いた大雪もなく、
夕方から東京・品川へ。

グランドプリンスホテル高輪。
中国料理「古稀殿」で、
会合。
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そう、私の退任を祝う会。

今年度で立教大学大学院教授を退任する。
そこで、私が指導した結城ゼミ生が、
参集して、退任を祝ってくれた。
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私は2005年から9年間、
立教で教鞭をとったことになる。

初めの4年間は兼務講師として、
そして後半の5年間は特任教授として。

私自身がとても勉強になった。
もちろん私が学んだことは、
100%教授した。

さて今日の会。
初めの1時間は、
今期の第5期生が、
自分の修士論文の報告をする。

トップバッターは河村信之さん。
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カタログ販売を研修した。

次は、倉内和博さん。
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医療機器の流通問題を研究。

そして細野直樹さん。
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菓子の返品・廃棄問題を、
多角的に研究した。

塩田木綿子さん。
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有機農業とオーガニック食品の研究。

山崎亮さん。
生命保険のチャネル多様化を、
ライフスタイル分析で明らかにした。
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そして最後はゼミ長・足立幸一さん。
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建材流通を舞台に、
業態とフォーマットを研究。
私の主張を裏付ける研究で、
これはよく書けていて、
ありがたかった。

最後のゼミ生の報告が終ると、
結城ゼミOBOG会会長の名古屋文彦さん。
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結城ゼミOBOGは都合30人になるが、
その永久会長。

そして第2期代表・渋木克久君の音頭。
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商人舎チーフエディター。

乾杯。
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それから中華料理を楽しんだ。

ひとしきり飲んで食べて、
その後、各学年からのプレゼント。

まず、第5期生。
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結城義晴の顔入りのゴルフボール。

ありがたい。

ゴルフボールを持って写真。
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第4期生は、
香川耕太郎さんから授与。
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カメラ・ストラップ。
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これは私がいつも身に着ける道具。

ありがたい。

メッセージカードも付けられていた。
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そして写真。
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第3期生は私を模したフィギアを、
わざわざ注文して作ってくれた。
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第2期生は、
児玉桜代里さんから。
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私の立教大学院教授の名刺を、
金で施して送ってくれた。

これも嬉しかった。

最後に第1期生は、
星山朋子さんが選んで、
渡してくれた。
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ブルースハープと、
ハーモニカホルダー。

そして私に一曲、
要求された。
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まったくの突然のご所望だが、
ドドドレ~ミレ ミミファソ~♪
ファソラミ~ファミ レレシド~♪

そう「ふるさと」でした。

ありがとう。
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その後、私からのお礼のスピーチ。
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5年間を思い出しながら、
ゆっくりゆっくり話した。
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みんなも、自分の研究生活を
思い出しながら聞いてくれた。
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第1期から第5期までの評価もした。
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結城ゼミのユニークさも、
強調した。
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フィールドワークの重視と、
合宿主義。

会社にも店にも、そしてゼミにも、
ポジショニングが必須だと思う。
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我々全員でつくった結城ゼミは、
くっきりとしたポジショニングを持っていた。

「いい人生をおくってほしい」。
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それが私の願いだった。

みんな、ありがとう。

最後に女性陣から花束。
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そして全員写真。
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ソチ冬季オリンピックは終わる。
立教大学大学院・結城ゼミも、
これにて打ち止め。

ありがとう。

朝に希望、
昼に努力、
夕にも努力、
そして夜に感謝。

〈結城義晴〉

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