今日から3月。
2月が短いせいか、
すとんと
弥生が訪れた感じ。
雨です。
土曜日だけれど、
横浜商人舎オフィスに出社。
昨夜、25時過ぎまで、
校正など励んだけれど終らず、
月刊『商人舎』3月号の最終校了は、
すとんと
弥生まで伸びた。
その3月号の巻頭言、
Message of March
これが3月の商人舎標語にもなる。
陸前高田の奇跡の一本松の写真を、
使いました。
「元気を出そう・元気を売ろう」
〈東日本大震災に寄せて〉
元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。
お客さまに笑顔が戻る。
街に活気が蘇える。
あなたの商品のおかげです。
あなたのサービスのたまものです。
たとえ売場が、
空になろうとも。
たとえ補給が、
途絶えようとも。
あなたは店を開けようよ。
あなたは売場に立ち続けようよ。
店で元気を出そう。
売場で元気を売ろう。
元気があなたの付加価値です。
元気があなたの利潤です。
苦しい時にも、
元気が買える。
どんな時でも、
元気が貰える。
たとえ地震に
襲われようとも。
たとえ津波に
見舞われようとも。
店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。
それがあなたの仕事です。
それがあなたの役目です。
店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。
〈結城義晴〉
私の代名詞のような文章。
3月号の特集は、
「3・11―三年目の正直。」
凄い本となりました。
是非、是非、読んでください。
取材に応じてくださったみなさん、
ありがとうございました。
結城義晴は、
マイヤやマルト、
そしてベニマルのケーススタディを、
書いたり、手を入れたり。
そして「全日本商業戦略」を、
考察・考案しました。
是非是非、読んでください。
さて、売場はひな祭り一色。
今日、明日の営業が、
大きく影響しますが、
北海道を除いて、
全国的に雨模様。
3月3日の月曜日まで、
「桃の節句」、つまり女性のお祭りに、
男性陣は精一杯ご奉仕してください。
それを「自分の喜び」としてください。
英語で、
“My pleasure!”
昨日の日経新聞最終面の『私の履歴書』。
歌舞伎俳優・市川猿翁の最終回。
フランスの詩人ルイ・アラゴンを引用。
「教えるとは共に希望を語ること。
学ぶとは真実を胸に刻むこと」
シュールレアリズム文学の開拓者だが、
言うことはまとも。
猿翁はこの精神を大切にした。
希望を語り、真実を胸に刻む。
それが教え、学ぶこと。
その猿翁自身、
祖父の初代猿翁に、
厳しく教えられた。
「形はなりやすく、心はなりがたし」
曰く、
「形、型はまねやすいけれども
精神(こころ)を継承するのは大変だ」
小売サービス業でも、
カタチを真似ることが流行っているが、
その本質を学び、
自分のものとし、
それを部下や仲間に、
伝えることはひどく難しい。
カタチだけ真似ることは、
意味がない。
まったく。
なぜなら、店によって、
顧客がみな違うからだ。
季節によっても、
天気によっても、
競争の条件ひとつによっても、
アクションは違ってこなければならない。
猿翁は言い切る。
「役者という修羅の道を歩んできた私は
心の底からそう思う」
小売業やサービス業、
製造業や卸売業の営業。
それらは仕事であって、
役者の道ではない。
だから「修羅の道」を、
あえて強調することはない。
仕事は、
楽しくて、喜ばしいこと。
そういう方向に、
持ってくることが大事だ。
しかし仕事も極めるとなれば、
「修羅の道」の覚悟は必要だろう。
つまりトップマネジメントや、
それを目指すミドルマネジメント。
そして経営者や幹部には、
「形はなりやすく、心はなりがたし」
猿翁は最後に言う。
「私は今もなお天翔(あまがけ)る心をもって
目に見えない大きなものを
つかみ取る生き方にあこがれる。
信ずれば夢は叶(かな)う。
私にはまだやることが一杯ある」
猿翁は「猿」の字を名前にしているが、
代々、「猿真似」は断じてやらなかった。
その心意気こそ、
学びたい、教えたい。
希望を語り、
真実を胸に刻みたい。
〈結城義晴〉