関東と四国で春一番。
高知には桜が咲いた。
「土佐から春がやってきた」
私は宇都宮で目覚めた。
実に快適。
昨夜からこちらに入り、
村上篤三郎さんの慰労会。
㈱たいらや前社長。
奥様の達子さんと乾杯。
本当にご苦労様でした。
達子さんもお疲れ様でした。
西友からエコスへ転籍し、
その後、たいらや社長。
オーソドックスなマネジメントで、
激戦区の真っただ中のこの会社を立て直して、
今年2月末にきっぱりと退任。
見事な引き際だった。
見事な経営者だった。
見事なチェーンストアマンだった。
ブルーチップ&商人舎で、
慰労会を開いた。
後ろ左がブルーチップ宮本洋一社長、
右が鍋島丈夫営業統括部長。
村上さんは、
商業経営問題研究会の、
有力メンバーでもあった。
私が座長を仰せつかっていたが、
この面でも、村上さんのご協力なしには、
運営はできなかった。
心から感謝したい。
昨夜は、西友時代のこと、
オーナーの堤清二さんや、
支配人の上野光平さんの話に、
花が咲いた。
堤・上野のインテリジェンスが、
村上さんの根底に宿り、
たいらやの経営に活かされた。
商業の近代化から、
現代化へ。
私もたいらや幹部・店長向けに、
ドラッカー・マネジメントを
講義したことがある。
全員が極めて高い理解を示した。
知識商人だった。
今日は慰労のゴルフ。
これも心から安らいで、
みなで楽しんだ。
村上篤三郎さん。
これからはまさしく、
「無印良品」ですね。
それも飛び切りの。
お疲れ様でした、
そして、
ありがとうございました。
さて、共同通信の報道。
私は日経新聞で読んだ。
全米28州・地域の司法長官が、
米小売り大手5社に対して、
全タバコ製品の販売停止を
連名で要請。
5社はウォルマートを筆頭に、
スーパーマーケット1位のクローガー、
2位のセーフウェイ。
ドラッグストア1位のウォルグリーン、
3位のライト・エイド。
ドラッグストア2位のCVSファーマシーは、
すでに今年10月1日までに、
全米の7600店全店から、
タバコや関連製品の販売停止を発表。
これは日経新聞2月6日の報道。
CVSのタバコ販売量は、
全米消費量の約2%。
ラリー・メルロCEOの声明、
「タバコの販売は
我々の目的と矛盾する」。
CVSの年商は約20億ドル減るが、
それでも「商売の自己矛盾」を払拭する意思。
健康を提供するドラッグストアが、
健康を害するタバコを販売することの
自己矛盾を表明。
全米の成人喫煙率は、
1965年に42%だった。
それが18%に下がっている。
ニューヨーク市は昨年秋、
購入最低年齢を18歳から21歳に引き上げた。
さらに1箱の最低販売価格は10.5ドル。
こんな市条例を成立させた。
1箱1050円。
今回、共同要請を出したのは、
ニューヨークやオハイオなどの28各州で、
これは全米50州の56%。
日本に置き換えると、
47都道府県のうちの、
26自治体が要請したこととなる。
法的強制力はないが、
大きな影響は出るだろう。
要請の対象となった企業に、
今のところコンビニは含まれていない。
日本では、
最も多くタバコを売る業態は、
コンビニだ。
圧倒的にコンビニだ。
アメリカではウォルマートや、
スーパーマーケット、ドラッグストア。
「アメリカのドラッグストアは、
日本のコンビニの社会的機能と
類似している」
コーネル大学のジン・ジャーマン名誉教授。
私が賛同し、ジャーマン先生は満足げだった。
ドラッグストアが、
自己矛盾克服のために、
売上げの一部を返上する。
CVSファーマシー、
なかなかの企業だ。
ラリー・メルロCEO、
なかなかのトップマネジメントだ。
そういえば、
村上篤三郎さんも、
嫌煙家だった。
〈結城義晴〉