結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年03月24日(月曜日)

青森・八戸の店巡り&美味いもの巡り、そして消費増税後の支出

Everybody! Good Monday!
[2014vol12]

2014年第13週。
3月最終週。

甲子園高校野球大会は1回戦が進み、
今週末からプロ野球開幕。

まさに「球春」。
いい季節です。
朝日新聞の巻頭コラム『天声人語』。
淀川にひとり相撲の触れ太鼓
朝日川柳欄の一句。

大相撲春場所と大阪市長選挙。
同じ日に始まり、昨日、同時に千秋楽。

相撲は鶴竜が優勝し、
三人目のモンゴル人横綱。
もう日本国は、モンゴル共和国と、
義兄弟の契りを結ばねばならない。

一方、橋下徹市長は再選なるも、
投票率史上最低で、
大阪都構想は進まず。

よくできた川柳。

私は昨日から青森。
3時間23分かけて、
夕方、新青森駅に到着。
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時間があったので、駅近隣へ。
紅屋商事のCub Center視察。
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日曜日の夕方で、
大繁盛。

それから㈱丸大サクラヰ薬局本部へ。
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櫻井清社長と熱談。
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社長室の窓の外には、
美しい八甲田山系が見えた。
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それから櫻井さんの店ハッピー・ドラッグへ。
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ヘルス&ビューティを中核に、
食品を強化し、
店長自らダイエットを成し遂げて、
それを提案するというドラッグストア。

さらにユニバース青柳店。
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比較的に小型店。
このオーソドックスなフォーマットが、
しっかりと利益を出すことができれば、
ユニバースは出店スピードを、
急速に上げるに違いない。

夜は櫻井さんと積る話で盛り上がった。
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右はチーフマネージャーの浅利真登君。

ドラッグストア産業のこと、
その経営のこと、
アメリカの情勢、
商業の哲学。

櫻井さんは、
業界を代表する勉強家。
だから話は弾んで楽しかった。

ありがたい。

明けて、今日は、
今年最高気温。

新幹線で八戸に移動。

そして㈱よこまち本部を訪問。
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左から取締役管理部長の尾崎淳さん、
専務の横町浩明さん、
店舗運営部長の横町正俊さん、
商品部次長の松森広明さん。

本部に隣接する一番町店を視察。
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案内してもらってから、
気づいたことを指摘。
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そして昼食は、
八食センターへ。
八食市場寿司。
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店内は100席ほどもあろうか。
週末ともなると、
大行列ができる人気の回転寿司店。
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カウンターに座って、
大間のマグロを味わう。
赤身、中トロ、大トロの三点セット。
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そのマグロ。
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ぼたんエビやサバの三点セットなど
八戸漁港に水揚げされた旨い寿司を堪能。

その後、八食センターを視察。
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漁港そばにあった専門店が集まった。
この和宏鮮魚店は特にいい。
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店で買った魚介類を、
自分で調理して食べることのできる七輪村。
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コンセプトは、
バルセロナのサン・ジョセップ市場と同じ。
観光客もバスを連ねてやってくる。

入口に飾られたB級グランプリのコーナー。
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今でこそ全国的なB級グルメが話題だが、
発祥は八食センター。

八戸は観光地として、
さまざまな仕掛けをしている。

「観光資源」は日本国にとっても、
青森県や八戸市にとっても、
消費産業とともに最重要のファクターだ。

それを堪能させてもらって、
大いに満足。

最後に、横町浩明さん、
横町正俊さんと写真。
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浩明さんはコーネル・ジャパン奇跡の二期生、
正俊さんは実行の三期生。

頑張ってほしい。
青森から八戸。
美味いもの尽くしの2日間。
心から感謝。

と、ここまで書いて、
次の展開は明日のブログへ。

さて、日経新聞一面の世論調査。
「支出、増税後も維持51%」の記事。
日経リサーチが全国の成人男女から、
有権者のいる1527世帯に電話調査。
回答率69.4%の1059件。

安倍内閣の支持率は59%。
「2月の前回調査から3ポイント上昇」。
「不支持率は29%で4ポイント低下」。

まずは安定政権だ。

消費増税後の家計の支出。
「変わらない」の回答が51%。

「減らす」は44%。

意外な反応。
7~8割は支出抑制派だと思っていた。

ただし世帯所得増加は、
「期待できる」が12%。
「期待できない」は83%。

所得は増えないが、
3%の増税では支出に対する思いは半々?

消費税率は来年10月に、
10%に再引き上げの予定。
「賛成」は29%。
前回調査より2ポイント低下。
「反対」は64%。
2ポイント上昇。

来年のさらなる2%の増税には、
反対が3分の2。

ただし昨日の日経新聞一面、
「社長100人アンケート」では、
「駆け込み需要や増税後の反動減による
年間売上高への影響」は、
『5%未満』と『なし』の回答が
合計で71.6%。

「影響は軽微との見方」。

さらに国内景気に関して、
「9月ごろまでに上向く」の回答が、
55.4%。

まあ社長100人といっても、
上場企業で小売りサービス業は以下。
田川博己(JTB)
山本良一(J・フロントリテイリング)
谷真(すかいらーく)
村田紀敏(セブン&アイ・ホールディングス)
木本茂(高島屋)
サラ・カサノバ(日本マクドナルド)
大谷和彦(ニュー・オータニ)
柳井正(ファーストリテイリング)
中山勇(ファミリーマート)
青井浩(丸井グループ)
大西洋(三越伊勢丹ホールディングス)
三木谷浩史(楽天)
新浪剛史(CEO・ローソン)

最後に原子力発電所のあり方。
「徐々に減らし最終的にはゼロ」が50%、
「徐々に減らしある程度は残す」が28%。
「新設も含め主要な電源として維持」は8%。

月刊『商人舎』3月号特集は、
3・11――3年目の正直。

今月の商人舎標語は、
「元気を出そう・元気を売ろう」

それに徹しよう。

では、みなさん。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2014年03月23日(日曜日)

ジジとはやぶさの旅[日曜版2014vol12]

ジジです。
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春分の日がすぎて、
日曜日。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
出張です。

はやぶさの旅。
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東京駅はファミリーで、
ごったがえす。
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駅弁もよく、うれています。
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東北新幹線の終点まで。
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上野を超え、大宮。
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関東平野は広いです。
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はやぶさも、
はやい。
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那須連峰。
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イオンのモール。
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窓のそとには、
日本の景色。
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福島の街と吾妻連峰。
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蔵王は見えなかった。
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そしてつきました。
仙台。
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仙台を過ぎたら、
北上川。
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そして奥羽山系。
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ボク、ねむくなった。
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それから盛岡。
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岩手山。
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凄い山。
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眠っていられません。
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盛岡を過ぎたら、
雪景色。
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二戸、八戸をこえて、
十和田。
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そして新青森。
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終点です。

よぐきたねし、あおもり。
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ねぶた。
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ながい長い旅。
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でも、3時間23分。

おつかれさま。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2014年03月22日(土曜日)

立教大学・結城研究室撤収と西武所沢店と塩野七生の台所感覚

今日は午後から、東京・池袋。
立教大学。
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研究室の片づけと撤去。
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といっても、
このマキムホール5階の研究室には、
2年前に引っ越してきたので、
それほど散らかってはいない。

それに私は研究室には、
資料を置かない。
すべて横浜の商人舎オフィスに、
集中させている。
3時間ほどで、
撤収終り。

結城ゼミ2期生の山本知己さんが、
顔を出してくれた。
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現在、博士課程後期を履修している。

片付け終って、
ほっと一息。
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元通りになりました。
お世話になりました。
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名札。
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最後の「在室」。

メールボックス室。
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ここにもお世話になりました。
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ガラス張りのドアです。
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5階ロビー。
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そして1階のネームプレート。
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お世話になりました。
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ほんとうにありがとう。

2007年8月に㈱商業界を辞して、
2008年2月に㈱商人舎を創立し、
2009年4月に大学院特任教授に就任。

あっという間の5年間だったが、
結城ゼミ生はきっちり30人。

私の講義を履修してくれた院生は、
兼任講師の時代を含めて、
ざっと数えて250人くらい。

ありがとう。

すべての人々に、
心から感謝したい。

さて日経新聞に、
編集委員の田中陽さんが書く。
「女性が作るデパート 元気」

西武所沢店の実験。
「百貨店全館を
ほぼ女性だけの職場にして2年。
売上高は増え、
会議や残業の時間は激減した」

いいことづくめ。

当然のことだとも思うだが、
一般ビジネス社会から見れば異常。
田中さんは、単刀直入に、
山本まゆみ店長に聞く。

「女性はおしゃべりが好き。
時間を有効に使い、
無駄なことはしたくない。
やるべきことが理解できたら徹底する」

ワイガヤと即実行と徹底。

所沢店は来店客の8割が女性。
運営は女性だけ。

いわば女性社会。

「女同士、店頭では
顧客との商品選びの会話も弾み、
欲しい商品やサービスの勘所をつかめる。
同僚との何気ない会話も
売り場作りの話が多い」

男性主体ビジネスへの批判が続く。

「目指す売り場を実現するのに、
時間がかかった。
会議の連続で机上で考えた企画が多く、
肉付けのデータも必要」

男ども、良く聞け。

「顧客に向き合うより
机に向き合う仕事だ。
残業時間は増え、
資料は分厚くなるばかり」

「段取りにこだわり、いい提案でも
売り場に反映されるのは
約1カ月半後がザラだった。
今では2週間で売り場が変わる」
結果として売上げは
前年に比べ8%増えて、
現在も勢いがある。

同店の強みは、
顧客目線の店作り。

一方でそれを支えてきた、
雑談の延長線上ともいえる車座会議は、
これまでの意思決定の手順、命令系統とは
大きく異なる。

メアリー・フォレットの状況の法則。

フォレットも女性で、
アンリ・ファヨールの管理論を否定した。

それがピーター・ドラッカーや、
ヘンリー・ミンツバーグにつながった。

鈴木敏文セブン&アイ会長。
「変化の激しい世の中に対応するには
組織を思い切って変えることも必要だ」

山本まゆみ店長。
「売上高や業務効率で
いい数字を出し続けることが
いい組織だと思う」

考え方は、男性も女性も変わらない。
むしろ山本さんは男性的。
百貨店は都市部順調・地方不調。
毎年3%前後の売り上げ減。
しかし同店は2年連続のプラス成長。

藤本圭子セブン&アイ・プロジェクトリーダー。
「男性の仕事とされてきた職種でも
女性ができることがわかった」。

田中さんの結論。
「店や働き方は時代と共に変わっていく」

しかし私はもっと、
リアリティのある理由を感じる。

塩野七生著『再び男たちへ』。
文芸春秋社刊。
その第18章「女の反乱」。

「ちゃんと『男』をしてくれない男たちに対して
女たちが反乱を起こす」

「この反乱を鎮めるには方策は二つしかない」

「第一は男たちが一念発起して
姑息でない政治をすること」

「第二は、女の議会をつくってしまうこと」

西武所沢店は、第二の方策をとった。

第19章「台所感覚」。

「いかに有益な政策でも、
表面上はソンになりそうだったり、
または外見がぱっとしなかったりすると、
民衆(台所感覚)の賛同を得るのは、
至難のわざとなる――」

山本まゆみ店長や、
藤本圭子プロジェクトリーダーに、
会ったことはないが、
なんとなく塩野さんの風貌を思い浮かべる。

春は女性のシーズンだ。

〈結城義晴〉

2014年03月21日(金曜日)

春分の日に「セブン-イレブン不当労働行為認定」問題を考える

春分の日。
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空は青く、
風は強く、
雲は白い。

木々の姿も、
はっきりとしてきた。
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祝日法第2条の主旨。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ」

ちょっとでいいから、
自然に親しみたい。
生物を慈しみたい。

それによって、
生きる活力を得たい。

今日から、
第86回選抜高校野球大会。

甲子園も国民に、
生きる活力をもたらしてくれる。

三連休、
商売や仕事に勤しむ人も、
仕事を休む人も、
活力を得てもらいたい。

商人舎MagazineのWeekly商人舎。
金曜日は、
売れ筋&リピート品目がわかる
ABCL®ランキング

IDを持っている人は、
是非、見ておいてください。

既述の仕方を変え、
写真も多用し始めました。

それから昨日のDaily商人舎。
ダラー・ゼネラルの増収増益と
「ライフサイクル・リモデリング」


1879年に、
フランク・ウールワースが、
ワンコインストアという新業態を発明した。
当初はバラエティストアといった。

サム・ウォルトンも、
バラエティストアのフランチャイズに加盟して、
商売の世界に入った。

その1945年は、
5セントと10セントの店だった。

ウォルトンズ・5&ダイム・ストア。
ダイムは10セント硬貨のこと。

それが現在は、
ダラーストアと呼ばれる。
1ドルストア。

5セントが1ドルまで、
20倍にレートが上がった。

しかし今、ダラーストアは元気がいい。
そのトップがDollar General。
1万1123店で、年商175億ドル。
1兆7500億円。

1店当たり1億5733億円。
1万平方フィートの小型店。

そのダラー・ゼネラルが、
生鮮食品まで取り扱い、
さらに小型の店を展開する。

店舗網の目がどんどん小さくなって、
いずれも生鮮まで扱う。

だから全米第2位のセーフウェイが、
業績を悪化させ、買収されてしまった。

チェーンストアの競争原理から、
解き明かさなくては、
アメリカを理解できない。

しかもそのチェーンストア原理は、
商業現代化の中で変質しつつある。

それをどう説明しきるか。

私は今日、
原稿を抱えつつ、
自宅で休養。

考えてみると、
1977年の4月に㈱商業界に入社してから、
原稿を抱えずに休暇を過ごしたことはない。

いつもいつも、
何らかの原稿書きが、
目の前にあった。

さて昨日のニュースだが、
「セブンイレブンの不当労働行為認定」
各紙が報じたが、以下は時事通信から要約。

岡山県労働委員会が、
セブン-イレブン・ジャパンが
コンビニ加盟店ユニオンとの
団体交渉を拒否したことを、
「不当労働行為と認定」。
交渉に応じよと命じた。

セブン-イレブンは、
この岡山県労働委員会に対して、
「フランチャイズシステムのビジネスモデルを
真っ向から否定するものと受け止め、
上級庁や司法の適正な判断を求めていく」。

同ユニオンの結成は2009年。
コンビニ加盟者の全国組織だが、
連合岡山傘下の労働組合。

一方、セブン-イレブンは、
「加盟店主は独立した事業者」として、
労働組合と認めていない。

だから団体交渉を拒否。

そこで同ユニオンが、
「不当労働行為の救済」を申し立てた。
2010年3月のこと。

裁定まで4年がかけられた。

しかしこんな場合、
労働委員会は大抵、
「不当労働行為」と認定する。

命令書には書かれている。
「事業者とはいえ独立性は希薄で、
労働組合法上の労働者に当たる」。

実に現代的な問題だ。

一方は、主張する。
セブン-イレブンのオーナーたちは、
オーナーという一事業者ではないのか。
なぜ、労働組合に加盟できるのか。
労働法が適用されるのか。
他方は反論する。
いや、その実態を見れば、
労働者以外の何者でもない。

昨日の日経ビジネス・オンライン。
【続報】ユニクロ・柳井正氏が語る
パート、アルバイト正社員化の真意


3月11日の入社式の講演を、
全文掲載。

それがいい。

この中で、
柳井さんは述懐する。

「一番大きな失敗は、
店長を主役にしたこと」

「販売員は機械じゃない」

「部下がおびえる経営者はいらない」

柳井さんは、
販売員こそが商売の主役だという。
コンビニで言えば、
店員のアルバイトやパートタイマー。

そして一番好きな言葉。
「店は客のためにあり
店員とともに栄え
店主とともに滅びる」

これは倉本長治先生の言葉。
柳井さんに第1回商人大賞が授賞された時、
私が贈った言葉。

セブン-イレブン加盟店オーナーで、
同時にコンビニ加盟店ユニオンの組合員。

労働委員会からは支持されたが、
自分たちは長治の言う「店主」ではないのか。

またセブン-イレブンは、
少なくとも労働問題に対して、
「不当労働行為」と断じられてしまった対応を、
真に考え直す必要がある。

商業現代化の典型パターンが、
ここに現れてきている。
そして議論は次の段階で深められる。
よい三連休を。

〈結城義晴〉

2014年03月20日(木曜日)

マクドナルド100円バーガーと消費増税時の「李下に冠を正さず」

今日は終日、
横浜の商人舎オフィス。
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雨模様。

見上げれば、雨空。
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こうして少しずつ、
春が進む。

明日は春分の日。

一昨日、四国高知で桜の開花。
昨日は、九州。
宮崎、佐賀、福岡。

これから桜前線が北上してくる。

日本気象協会の予想。
24日に、本州は一気に飛んで静岡。
25日、山陽道に戻って広島、
28日に大阪と東京・横浜。

あと1週間。
今年は全国的にほぼ平年並み。

開花から4~10日ほどで満開。
だから東京・横浜では、
4月に入ってから本格的に、
桜が楽しめる。

私はその時、台湾。
桜の散り際には、
ヨーロッパ、
ロンドン・バルセロナ。

あと何度、日本の桜を、
愛でることができるのか。

そう考えると、
3月末から4月にかけて、
外国に飛ぶことはひかえたい。

今日の午前中は、
㈱寺岡精工営業推進企画部のみなさんが来社。
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私の隣から営業推進企画部長の西村馨さん、
営業企画アーキテクトの田中弘毅さん。
営業ポータル部長の三木桂さん。

TERAOKAニューバランスフェアが、
4月から始まる。

そこでメイン講義を担当する。

仙台は4月8日(火)仙台卸商センター
札幌は5月27日(火)アクセス札幌
大阪は6月17日(火)ハービスホール

いずれも午後1時から。

九州は日程が合わず、残念。

皆さん、ぜひ、おいで下さい。
精一杯、講演します。

午後には、㈱麹町企画の皆さん。
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右から常務の田中憲造さん、
企画制作部長。
チーフプロデューサーの横田順一さん、
ディレクターの平子厚生さん。

久々にオフィスに戻ると
昨日今日と、
次々に来訪者。

それはそれで、
まことにありがたことです。

雨の中、
ありがとうございました。

さて、Daily商人舎は、
ワールド・ニュース。
ダラー・ゼネラルの増収増益と
「ライフサイクル・リモデリング」

ウォルマートが最も恐れる1ドルショップ。
その新しいフォーマットの開発。
必読です。

さらに日経新聞にはお世話になる。
今朝の『企業欄』の記事。
「マクドナルド、バーガー値下げ」

日本マクドナルドホールディングス。
消費税率アップの4月1日から、
ハンバーガーを税込100円にする。
現行からの20円引き。

プレミアムローストコーヒーSサイズ、
ホットアップルパイなど、
100円均一の「100円マック」シリーズも継続。

チーズバーガーも17円値下げの133円。

マクドナルドは、2013年5月に、
ハンバーガーを20円値上げした。
再び100円に戻し、
他の商品は増税分の3%を上乗せ。

マクドナルドは直近12カ月のうち、
9カ月で既存店売上高前年割れ。

だから、主力アイテムは、
やむにやまれぬ価格据え置き作戦。
他の外食大手の間でも価格を据え置き、
消費の冷え込みを避けようとする動きが目立つ。

リンガーハットも最人気「長崎ちゃんぽんランチ」は、
699円で据え置き。

リンガーランチは本体価格490円。
増税分をそのまま転嫁すると504円。
しかしこれも499円に抑える。

ラーメン店「日高屋」のハイデイ日高。
中華そばの390円、
ニラレバ炒め定食650円を、
価格据え置き。

「3%以上転嫁する商品もあるが、
人気メニューを据え置いて、
値ごろ感の維持を狙う」

ファストフードをはじめとする外食は、
このスタンスが多い。
つまりは、まったくもって、
メーカーと同じ発想。

これはこれで、
プライシング・セオリーがある。

それは月刊『商人舎』4月号で、
学んでほしい。

しかし小売りは異なる。

アベノミクスの景気回復で、
業績は改善し、
賃金は引き上げられる。

しかし消費増税後は、
消費は冷え込む。

5%から8%への3%で、
動く消費者がいるし、
動かない消費者もいる。
動く商品もあるし、
動かない商品もある。

しかし基本的に、
商品の品質がこの増税の時に、
画期的なイノベーションを、
果たすことはない。

国民が払うべき消費税が、
3%分上がるだけだ。

このときに、
あるべき態度は、
明白。

李下に冠を正さず。

スモモ(李)の木の下で、
冠をかぶりなおそうとして手を上げると、
実を盗むのかと疑われるから、
そこでは直すべきではない。
〈大辞林〉

出典は『古楽府』君子行。

消費税増税の時に、
姑息な商人とみられてはいけない。

あくまで、
「自分が考える正しい商人」でありたい。

自分の顧客に対して、
自分らしく、
正々堂々、
凛とした態度をとる。


Integrity。

これでいい。
これがいい。
これしかない。

その意味で、
自分のポジショニングに、
自信と確信を持つことだ。

「変化が激しくなるほど
変わらないものの価値は上がる」

〈アル・ライズ&ジャック・トラウト〉

〈結城義晴〉

2014年03月19日(水曜日)

学習院から立教までの一日とユニクロの1万6000人正社員化

春一番が吹いたと思ったら、
今度は花粉が飛び始め、
さらに花冷えでしょうか、
ちょいと寒くなった。

こうして、春が進んでいくのでしょう。

今日は忙しい。

朝から横浜商人舎オフィス。

電通の皆さんがやって来て、
相談事。
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右から戸井靖之さん、
第4営業局営業部長。
駒込雅史さん、
プロモーション事業局専任局次長
兼インストア・コンサルティング部長。
そして、三浦啓子さん、
プロモーション事業局ショッパーズ・マーケティング部、
マーケティング・スーパーバイザー。

電通の皆さんの肩書、
長いし頻繁に変わる。

入れ替わりに、
アメリカから来客。

浅野秀二先生と五十嵐ゆう子さん。
商人舎のアメリカ研修会のパートナー。
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左は日本から鈴木敏さん。
商人舎チーフコーディネーター。

全員で商人舎の裏の魚盛で、
ランチミーティング。

その後、東京・目白へ。
学習院大学。
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経済学部長の上田隆穂教授の研究室へ。
同マネジメントスクール校長。
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上田先生は、プライシングに関する
マーケティング&マネジメントの権威。
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実務に通じた学者としては、
日本唯一最高の「価格問題」の専門家。

次の月刊『商人舎』でご登場いただく。
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様々な資料をご提示いただいて、
価格問題の本質を学んだ。
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上田先生に心から感謝。
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私はながらく、
学習院マネジメントスクールの講師で、
一番最初の「流通概論」を担当。
今年は5月9日(金曜日)から開講され、
そこで講義する。
今年もお世話になります。

経済学部研究棟の13階から、
都内を見下ろす。
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東京スカイツリーが見える。
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西には富士、
都内ではこのスカイツリーと、
東京タワー、
レインボーブリッジも。

羨ましい研究室です。

上田先生と対談して、
今度は、池袋の立教大学へ。
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私のホームグランド。

今日はビジネスデザイン研究科の、
送別会。

今年度は6人の先生が退任。
私もその一人。
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左は同期の沖本美幸先生、
ともに退任する。
後ろは青淵正幸先生。
これからも中心で頑張る。

ありがとうございました。

さて、日経ビジネス・オンラインの特報。
「ユニクロ、
パートとアルバイト1万6000人を
正社員化」

ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんが、
同誌のインタビューに答えた。

「現在、人事施策を大転換させている」。

ユニクロは国内に約850の店舗がある。
約3万人のパートタイマー、アルバイトを雇用中。

このうち、約1万6000人を、
正社員に転換する計画。

残る1万4000人は学生アルバイトなど
ごく短期の時間給従業員。

私はこの報道を目にしてすぐに、
スペインのメルカド―ナを思った。
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柳井さんも月刊『商人舎』を
愛読してくれているが、
もしかしたら昨年11月号のメルカド―ナに、
刺激を受けたかもしれない。

メルカドーナは失業率25%のスペインで、
全社員の正社員化を標榜している。

そしてそれが、
好循環企業を実現させる
原動力になっている。

ファーストリテイリングにも従来から、
パートタイマーの正規社員登用システムは、
あった。

しかしそれは、
正社員化=フルタイマーの仕組みだった。

今回は、多様な働き方を認めたままで
待遇を正社員化する。

これによって、
子育て、介護など様々な事情で、
不規則な勤務時間でしか働けない従業員が
正社員化される。

今年3月初旬から面談が始まっていて、
2~3年間で移行する。

今回の場合、
「R(リージョナル=地域)社員」の位置づけ。
つまり特定の店舗や地域に勤務地が限定される社員。
これもメルカドーナと同じ。

メルカドーナハ一般社員の場合、
自宅から一番近い店舗で仕事に従事する。

一方、既存正社員の人事制度も刷新。

「N(ナショナル=国)社員」と、
「G(グローバル=世界)社員」。

前者は、国内転勤はするが海外転勤はない社員。
後者は、海外事業にチャレンジする社員。

柳井さんの志。
私にはよくわかる。

小売業は労働集約型の産業だ。
店舗にはどうしても
人間が配置されねばならない。

その人材が商売の質を決定づける。
意欲と能力の高い社員が、
責任をもって店舗運営に当たれば、
それが競争優位となる。

2014年現在、
労働人口の減少は、
小売りサービス業最大の難題。

この問題に対して、
柳井正のファーストリテイリングが、
「正社員化」の先鞭をつけ始めた。

これは利益を挙げ続けるという、
ビジネスの継続性の自信に裏付けられている。

つまりゴーイング・コンサーン。

競争優位の持続性を確保できなければ、
パートタイマーの正社員化はできない。

しかし正社員化ができなければ、
店舗のホスピタリティ向上を図ることができないし、
競争優位は可能とならない。

以下、月刊『商人舎』11月号より。

メルカドーナのロイグ社長。
「従業員の労働条件の改善を意図して、
1995年に全従業員の
フルタイム雇用への転換を開始。
4年後の1999 年には
全従業員との間で
フルタイム雇用契約を
完了した」。

「また、原則として日曜日を
休業日にしているほか、
オペレーションの合理化投資にも積極的だ」

「ロイグ社長は、
会社は自らに再投資しなければ
事業を継続できないと信じており、
理屈に合わない負担を
従業員に押しつけることはしない。

技術でカバーできるのであれば、
それを導入すればよい。
だからメルカドーナは
最新技術の導入に積極的だ」

私は引用しながら、
確信した。

柳井さんは、
月刊『商人舎』11月号に、
触発された。

〈結城義晴〉

2014年03月18日(火曜日)

たいらや村上篤三郎さん慰労会と全米28州タバコ販売停止要請

関東と四国で春一番。

高知には桜が咲いた。
「土佐から春がやってきた」

私は宇都宮で目覚めた。
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実に快適。

昨夜からこちらに入り、
村上篤三郎さんの慰労会。
㈱たいらや前社長。
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奥様の達子さんと乾杯。
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本当にご苦労様でした。
達子さんもお疲れ様でした。

西友からエコスへ転籍し、
その後、たいらや社長。

オーソドックスなマネジメントで、
激戦区の真っただ中のこの会社を立て直して、
今年2月末にきっぱりと退任。

見事な引き際だった。
見事な経営者だった。
見事なチェーンストアマンだった。

ブルーチップ&商人舎で、
慰労会を開いた。
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後ろ左がブルーチップ宮本洋一社長、
右が鍋島丈夫営業統括部長。

村上さんは、
商業経営問題研究会の、
有力メンバーでもあった。
私が座長を仰せつかっていたが、
この面でも、村上さんのご協力なしには、
運営はできなかった。
心から感謝したい。

昨夜は、西友時代のこと、
オーナーの堤清二さんや、
支配人の上野光平さんの話に、
花が咲いた。

堤・上野のインテリジェンスが、
村上さんの根底に宿り、
たいらやの経営に活かされた。

商業の近代化から、
現代化へ。

私もたいらや幹部・店長向けに、
ドラッカー・マネジメントを
講義したことがある。

全員が極めて高い理解を示した。
知識商人だった。

今日は慰労のゴルフ。
これも心から安らいで、
みなで楽しんだ。
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村上篤三郎さん。

これからはまさしく、
「無印良品」ですね。

それも飛び切りの。

お疲れ様でした、
そして、
ありがとうございました。

さて、共同通信の報道。
私は日経新聞で読んだ。

全米28州・地域の司法長官が、
米小売り大手5社に対して、
全タバコ製品の販売停止を
連名で要請。

5社はウォルマートを筆頭に、
スーパーマーケット1位のクローガー、
2位のセーフウェイ。
ドラッグストア1位のウォルグリーン、
3位のライト・エイド。

ドラッグストア2位のCVSファーマシーは、
すでに今年10月1日までに、
全米の7600店全店から、
タバコや関連製品の販売停止を発表。

これは日経新聞2月6日の報道。

CVSのタバコ販売量は、
全米消費量の約2%。

ラリー・メルロCEOの声明、
「タバコの販売は
我々の目的と矛盾する」。

CVSの年商は約20億ドル減るが、
それでも「商売の自己矛盾」を払拭する意思。

健康を提供するドラッグストアが、
健康を害するタバコを販売することの
自己矛盾を表明。

全米の成人喫煙率は、
1965年に42%だった。
それが18%に下がっている。

ニューヨーク市は昨年秋、
購入最低年齢を18歳から21歳に引き上げた。
さらに1箱の最低販売価格は10.5ドル。
こんな市条例を成立させた。
1箱1050円。

今回、共同要請を出したのは、
ニューヨークやオハイオなどの28各州で、
これは全米50州の56%。

日本に置き換えると、
47都道府県のうちの、
26自治体が要請したこととなる。

法的強制力はないが、
大きな影響は出るだろう。

要請の対象となった企業に、
今のところコンビニは含まれていない。

日本では、
最も多くタバコを売る業態は、
コンビニだ。

圧倒的にコンビニだ。

アメリカではウォルマートや、
スーパーマーケット、ドラッグストア。

「アメリカのドラッグストアは、
日本のコンビニの社会的機能と
類似している」

コーネル大学のジン・ジャーマン名誉教授。
私が賛同し、ジャーマン先生は満足げだった。

ドラッグストアが、
自己矛盾克服のために、
売上げの一部を返上する。

CVSファーマシー、
なかなかの企業だ。
ラリー・メルロCEO、
なかなかのトップマネジメントだ。

そういえば、
村上篤三郎さんも、
嫌煙家だった。

〈結城義晴〉

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