結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年05月13日(火曜日)

「成城石井売却」ニュースと「外で待っているもの」

日経新聞の一面に、
「成城石井買収」の見出し記事。

実際は「成城石井売却」の話。

いい加減にしてほしいところだ。

原昭彦社長をはじめとして、
幹部や社員・従業員3429名は、
どんな思いをしているのだろうか。

現在は、丸の内キャピタルが所有している。
三菱商事系投資ファンド。

2011年までは、
現レインズインターナショナルの傘下にあった。

その丸の内キャピタルが、
400億円超で買収し、
今秋にも500億円ほどで売却する。

昨日の5月12日締切で、
買い手を探していたが、
ローソンや三越伊勢丹ホールディングス、
そしてイオンなどが意向を示した。

成城石井は現在、
首都圏・中部・関西に店舗網を広げ、
直営店95店、フランチャイズ店15店、
合計三桁の110店を展開。
ちょっと古いデータだが、
2012年12月期売上高518億円、
そして営業利益31億円。

同社には、
「成城石井 BASIC」
という経営理念がある。
その真っ先に来る「信条」。
いわゆるクレド。

成城石井は
日本の豊かな食文化を育てる会社です
仕事を通して人を育てる会社です
従業員と家族を大切にする会社です
明るく優しい社会の実現を願う会社です
お取引先様との共存共栄を実行する会社です
株主、投資家の期待に応える会社です
小売業、流通業全体の発展に協力する会社です

素晴らしい。

しかしどうも株主の期待に応えるばかりで、
従業員と家族に
心配をかける会社になっている感じだ。

その大株主さん、
成城石井 BASICを読み直してください。

お願いします。

さて、昨日から、
商人舎MagazineのDailyNewsを、
全部自分で書いている。

昨日はワールドニュースで、
ウォルマートとアマゾンのEコマース競争。

今日は、ジャパンニュースで、
ヤオコー2013年度決算分析。

どちらも次にニュースが投稿されるまで、
公開されているが、
どうしても辛口になってくる。
あるいは期待しているだけに注文が多くなる。

ご容赦願いたい。

毎日更新宣言ブログは結城義晴の行動日誌、
Daily Newsは結城義晴の専門分析。

さらに月刊『商人舎』やWeekly商人舎は、
徹底的な特集や特別企画。
こちらは有料。

商人舎のアメリカ研修などに参加する人たちは、
月刊『商人舎』や商人舎magazineを読んでおくと、
学習効果は絶大になるし、
まあ、結城義晴の生き方を知ることができる。

決して、器用な生き方ではないけれど。

さて日経の企業欄『ニュース一言』で、
味の素の伊藤雅俊社長が一言。
「消費増税前の駆け込み消費の反動減は
最小限に食い止められた」。

うれしい一言だ。

「小売店と協力し、早くから
売り場作りなどを展開したおかげだ」。

製販の協力態勢が、功を奏した。

「米や生鮮食材と組み合わせたメニュー提案など、
家庭内在庫の消費喚起が功を奏した」
つまりはクロス・マーチャンダイジング。

ていねいに丁寧に、
くりかえし繰り返し、
場所を変えて、
プレゼンを変えて、
訴え続ける。

時期が来ると、
それが爆発する。

伊藤さんの予測。
「6月には前年並みに回復するだろう」。

その6月中旬には、
昨日発表された攻撃的メンバーで、
ブラジルFIFAワールドカップ。

日本の梅雨もなんのその、
売上げ好調といきたいところだ。

最後に『ほぼ日』の糸井重里さん
アイデアの話を続ける。

行き詰まっているプロジェクト。
みんなが一所懸命に考えている。
そして迷いつつ結論を出す。

「それを出すしか仕方ないので出してみる」

しかしそんな場合は、たいてい、
「その仕事の範囲だけで
『答え』を探していることが多い」と糸井。

つまりは、考えが「閉じこもっている」。

解決するには、
「開くしかない」

開くとは、「考えの通気性をよくすること」だ。
「外と、行き来できる穴を開けること」だ。

ただし、「外が空っぽだった場合」。
「開いたはずの穴は、再度閉じてしまう」。

「外が空っぽな空間なのか」
それとも、
「外にいろんなおもしろいものが、
手を組もうとして待っていてくれるのか」。

ここに「大きな分岐点」がある。

そして糸井重里のアイディアに関する結論。

「仕事の外に、
たくさんの『待っているもの』が
あるときに生まれる。

その『待っているもの』とは、
じぶんがじぶんの頭で
『考えたことのあること』だ」

「仕事でもないのに、
さんざん考えたことが、
仕事の外側で、
くっつこうとして待っていてくれる」

成城石井の原昭彦さん、
3429人の幹部・従業員の皆さん。

外で「待っているもの」が、
きっと、たくさん、ある。

自分で自分の仕事を切り拓こう。
自分たちの頭で考え抜こう。
それが投資家たちが言う、
「企業価値」を上げることだ。

そして企業価値を上げることができる人たちこそ、
日本の豊かな食文化を育て、
仕事を通して人を育て、
従業員と家族を大切にし、
明るく優しい社会の実現を願い、
お取引先様との共存共栄を実行し、
小売業、流通業全体の発展に
協力することができる。

へこたれず、頑張れ!

〈結城義晴〉

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