月刊『商人舎』の年極購読切り替え時期。
毎日、新たに1年間の購読を、
申し込んでくださる皆さんの、
そのメールのやりとりを垣間見ている。
うれしいことです。
何だか、知り合いばかり、
読者になって下さっている。
ありがとうございます。
心からお礼申し上げます。
同時に、もっともっと、
頑張ることをお約束します。
今日はその月刊『商人舎』6月号の責了日。
まだまだ終わりません。
明日の朝まで?
わかりません。
さて、日本維新の会の分裂騒動。
まあ、合体政党で、
その合併も成し遂げられないままの、
分裂だから、驚きはしない。
1975年から2001年まで、
フォーライフ・レコードという会社があった。
小室等・吉田拓郎・井上陽水・泉谷しげる。
4人のフォークシンガーが自分たちで、
レコード会社を設立。
当然のことのように、
行き詰って分裂した。
しかしそれでも26年、もった。
日本維新の会は、
2012年9月28日設立で、
1年8カ月。
これまた当然のことのように、
行き詰って分裂。
一票を入れた有権者たちには、
なんと説明するのだろう。
与党はびくともしないが、
民主党を含めて野党は再編され、
それでも勢力図は、
代わり映えがしないものになりそう。
さて日経新聞コラム『大機小機』。
2日連続で労働力や人口の問題。
私の好きな二人のコラムニスト。
最近の『大機小機』は、
株式取引のための情報に偏っていて、
あまり有益ではなかった。
しかし昨日は、コラムニスト隅田川さん。
「労働力不足時代がくる」。
今日はコラムニスト一直さんで、
「『1億人計画』の読み方」。
隅田川さん。
雇用情勢の改善から論議を始める。
「2012年10月に4.1%だった失業率は、
今年3月には3.6%に低下」
「0.82倍だった有効求人倍率は
1.07倍に上昇」
その結果、労働力不足が、
経済拡大の制約要因となりつつある。
公共事業の建設労働者、
小売外食業のパート・アルバイト。
そして介護関連事業。
ますます手当てが難しい。
こうした現象は、
景気変動による短期的なものではな。
潜在的な労働力不足が、
顕在化したものだ。
日本の生産年齢人口は、
1995年の8730万人をピークに、
一貫して減り続けている。
2013年10月1日現在で、
ついに7900万人。
生産年齢が全人口に占める比率も、
同じ期間で69.5%から62.1%に低下。
労働力人口のピークは、
98年の6793万人。
それが13年は6577万人。
15年間でマイナス216万人。
このところは、
「労働力の供給も減ったが、
経済実態面で労働力の需要がもっと減った」。
しかし皮肉なことに、
「景気が好転して労働需要が拡大し始めると、
日本経済はたちまち、
労働力の『天井』にぶつかってしまった」
そこで政府への要望。
まずは「長期的な観点」で、
女性・高齢者の労働参加率が高まる環境整備をし、
外国人労働力の選択的流入を促進させる。
小売サービス業も、
労働環境の整備と人材確保が、
サバイバル戦略となる。
一方、今日はコラムニスト一直さん。
「1億人計画」の読み方。
経済財政諮問会議『選択する未来』委員会の中間報告。
「50年後でも日本の人口1億人を維持する」とする提言。
予測では、日本の総人口は、
2060年に8674万人。
大きく1億人を下回る。
しかし2030年までに出生率が、
人口再生産可能ラインの2.07に回復すれば、
1億人目標は達成できる。
しかし最近の出生率は1.4前後。
2020年代半ば以降は、1.35で推移。
そこで、「人々が子供を産み育てることができるよう、
制度、政策、人々の意識が速やかに変われば、
流れは変えられる」。
一直氏は楽観的。
「このような政府による明確な人口政策への言及、
とりわけ今回のように人口増加をうたった提言は、
皆無だった」
1947年に4.54だった出生率は、
1960年に2.00まで低下。
しかし一直氏は、前向き。
「政府が実効性ある人口維持政策を立案し、
本気で取り組む姿勢を示せば、
『1億人計画』の実現可能性は
決して低くない」
今日の日経企業欄では、
「ユニクロのパート正社員化」。
正社員化は6月から始まる。
まず「地域正社員」を新設。
約1万6000人を順次正社員化。
説明選考会には20~30代中心に、
約60人の中途採用希望者が参集。
柳井正会長兼社長は、
今回の人事制度変更で、
国内志向を積極的に評価するよう方針転換。
「土日に休むといった柔軟な働き方も認める」
2014年8月期通期の連結業績。
純利益880億円で、前期比マイナス3%。
「海外好調、国内採算低下」。
顧客と接するスタッフの強化は欠かせない。
だから正社員化で、長期勤務スタッフが増え、
「店の経営が安定する」
もちろんこれで、
「人件費は少なくとも2割超上がる」。
人件費は上がっても、
労働力確保は、
やった方が有利。
スペインのメルカドーナの事例にこそ、
元気づけられる。
〈結城義晴〉