結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年05月31日(土曜日)

消費増税後の物価上昇と値上げに、国民は賢く対応しよく耐えた。

2014年5月最後の日。
今年に入って、
まるまる5カ月が経過する。

5月はラスベガスへ行った。
商人舎USA視察研修会Basicコース。

次は9月上旬のハワイ入門コース。
まったくの初心者に、
アメリカ小売業のロマンやビジョン、
楽しさや豊かさを伝授します。

遡ると4月は台湾とヨーロッパ。
ロンドンとバルセロナ。
新しく得るものが、
膨大で深淵だった。

6月は中国に向かう。

そして7月には二度、
アメリカへわたって、
駆けずり回る。

昨日、月刊『商人舎』6月号を責了して、
今日は一路、山梨県甲府へ

JR横浜線で八王子まで。
それから特急あづさ。
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中央線沿線は万緑につつまれる。
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1時間ほどで、甲府盆地が見えてくる。
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靄っているが、私はこの景色大好き。
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そして甲府到着。
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駅前の武田信玄像の前で。
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流通団地内の流通会館で、
包装資材商社㈱オオキの社内研修。
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オオキ社長の大木勝志さんは、
山梨県の商業界同友会の重鎮。

㈱商業界社長時代から私は、
ずっと交流があって、
この社内研修をお引き受けしている。
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テーマは、
「パラダイムの転換と商業界精神」

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変えてはならないことと、
変えねばならないこと。
それを語るのが、今日の趣旨。
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商業界の故倉本長治主幹、
『商売十訓』を唱えた。
その第一訓は、
「損得より先に善悪を考えよう」
第二訓は、
「創意を尊びつつ良いことは真似よ」

前者は、変えてはならないことの真髄。
後者は、変えるための真理。
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20世紀の商売のパラダイムと、
21世紀ビジネスのパラダイム。

イトーヨーカ堂の社是は、
「基本の徹底と変化への対応」。

サービスとホスピタリティ。

そういった対極にあることを、
体内化し、その振幅をつくる。

武田信玄公の言葉に、ある。
「甘柿も渋柿も、ともに役立てよ」
甘柿と渋柿が社内には必要だ。
その両極があって、
さらに両極が融合して、
ひとつの方向に向かって仕事を進める。

それが現代の商業界精神。
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時間はちょっとオーバーしたが、
2時間ちかく、一気に語った。

オオキの皆さんの、
聞く姿勢が変わって来た。
それが今日の実感だった。
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社内にイノベーションが起こっている。
それを実感して、私は嬉しかった。

ご清聴を、感謝したい。
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さて今日の日経新聞は、
消費増税後の景気動向を探る記事ばかり。

増税1カ月後の景気指標が出そろったからだ。

まず経済産業省の4月の鉱工業生産指数
2010年を100として、季節調整値を出すが、
速報値は99.6。

増税前の3月と比べて、2.5%ダウン。
99.6の指数値は昨年11月と同じ。

住宅市場は、増税前の駆け込み需要の反動。
国土交通省の4月新設住宅着工戸数は、
前年同月比マイナス3.3%。

しかし、1997年4月の消費増税時は、
マイナス9.3%で、
これと比べると減少率が小さい。

一方、4月の家計調査の個人消費。
前年同月に比べてマイナス4.6%。
しかし97年4月はマイナス1.0%だった。

今回、増税直後の落ち込みは大きい。

ニトリの5月の既存店売上高は、
前年同月比マイナス7.5%。
しかし、当初の想定と比べると、
「減少幅は小さい」。

4月の商業販売統計。
コンビニ売上高は全店ベースで
前年同月比4.2%増。

「個人消費には濃淡」があって、
「まだら模様」を呈する。

当然のことだ。

すべてが好況、
あるいはほとんどが不況。
そんなことは今後起こりにくい。

これは好調で、これは不調。

攻撃はいいが、守備が悪い。
ショットはいいが、パットが悪い。

惣菜はいいが、生鮮は悪い。
生鮮はいいが、グロサリーは悪い。

そういったまだら模様が、
企業によって、店によって、
異なる。

現在の消費は、
十人十色でなく、
一人十色。

かつては、
十人一色だった。

だから「まだら模様」。
一方、物価は、
消費増税後に大きく上がった。

4月の全国消費者物価指数は、
前年同月比プラス3.2%。

消費増税は当然ながら物価を上げる。

日銀は予測していた。
消費増税の消費者物価上昇効果は、
1.7ポイントと。

だから4月の実質上昇率3.2%から、
1.7ポイント差し引くと、1.5%の上昇。

増税前の3月の上昇率1.3%と比べると、
増税なしでも物価は0.2ポイント上昇。

中小企業庁の5月調査。
消費増税の価格転嫁状況。
「すべて転嫁できている」の回答は、
消費者向けの取引で75%。

4月調査より2.9ポイント上昇。
「前回の増税時よりも転嫁の動きが早い」。

つまり増税分の価格転嫁は、
順調に進んだ。

そこで食品・日用品製造業各社は今夏、
原料価格上昇などに対応して
相次ぎ値上げに踏み切る。

消費はまだら模様。
しかし夏にはさらに、
値上げが敢行される。

政府と日銀は、
インフレターゲット論に立脚し、
物価を引き上げようとしている。
それが経済振興に役立つという考え方。

そして消費増税は、
それほど物価や消費を下げなかったと、
さまざまな行政府を通じて広報している。

日経新聞が、
それを伝えている。

しかし消費者から見ると、
同じものを同じ量、買っても、
消費増税で出費は増える。

物価が上昇すれば、
出費はさらに増える。


国民はこの5月、
賢く対応し、
よく耐えた。

小売流通業は、
そのことを強く、
意識しなければならない。

損得より先に善悪を考えよう。
そのために、
創意を尊び良いことは真似よ。

良い週末を。

〈結城義晴〉

2014年05月30日(金曜日)

「Strategic Store-Comparison」とトム・ワトソンの「己を知る」

月刊『商人舎』6月号の最終責了。
1日伸びてしまったが、
内容はさらに充実。
デザイナーの七海真理さんのお蔭で、
発行も遅れない。

感謝してもしきれない。

きのうの夕方、
痛風の発作がまた起きて、
バルセロナで処方してもらった劇薬を飲んで、
昨夜はそれでも午前4時ごろまで頑張った。

今日はその痛風を抱えつつ、
夕方までかかって、
メイン原稿を書き上げた。
1万1268字。

そして、すべてを責了。

熱く、頑張りました。

今月の特集は、
「Strategic Store-Comparison」

32年前の『販売革新』1982年4月号の特集。
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あのころを思い出しながら、
その「熱さ」を再現したいと考えた。
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痛風の痛みに耐えかねて、
スリッパをはいている。
お許しください。
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でも、最新の月刊『商人舎』、
楽しみにしていてください。

ストアウォッチング、
ストアコンパリゾン、
ストアクリニック。

小売業やサービス業、
チェーンストアという仕組みの優位性が、
ここにあります。

だからこれを基幹経営戦略にしよう。
そう主張し、提案するものです。

原稿を書き終わった頃に、
立教大学大学院修了の足立幸一君が、
横浜商人舎オフィスを訪ねてくれた。

結城ゼミ最後の期のゼミ長。
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立教のビジネスデザイン研究科は、
社会人MBAの大学院。

院生となって学ぶには、
社会人経験が最低2年以上必要。

もちろん、40年も社会人をやって、
定年と同時に入学してくる人もいたりして、
多士済々。

足立君はLIXILの建デポ上尾店店長。
元はサッカーのアスリートで、
Jリーガーを目指していたが、
今はチェーンストアマン。

これ以上忙しい人はいないくらい忙しい。
それでも2年間、大学院に通って、
立派な修士論文を書き上げ、
マスターを習得。

修士論文のタイトルは、
「小売業と卸売業の
フォーマット変容の実態研究」

(建材流通におけるホームセンターと専門店の業態盛衰)

この、忙しさの中に、
突っ込んでいく姿勢は、
師匠の結城義晴と同じ。

野球で言えば、
絶好球は絶対に逃さないし、
サッカーで言えば、
ペナルティエリア内では、
必ずゴールに向かってシュートを放つ。

3月に修了して、
7月には共著だが本を上梓する。

さらに立教大学院の紀要論文集にも執筆。

私の標榜する「ナレッジ・マーチャント」そのもの。

30年前の熱い流通革命戦士の雰囲気を、
2014年の今、漂わせている。

さて日経新聞『私の履歴書』。
今月はトム・ワトソン。
新帝王と呼ばれたプロゴルファー。
今日のタイトルは「日本の若手へ」。

石川遼や松山英樹にエールを贈り、
技術的なこと、精神的なことを、
率直にアドバイスする。

日本のプロゴルファーの共通点を見抜く。
「彼らに共通する点は
誰もがしっかりとしたグリップを
身に付けていることだ」

グリップとは、
クラブを握る握り方。

荒井伸也さんは、
スーパーマーケットの経営を、
ゴルフにたとえることの名人だが、
その名言の一つが、
「店長はグリップである」。

プレイヤーとゴルフクラブを、
つなぐ接点がグリップ。

会社と店舗とをつなぐのが、
「店長の役割だ」と言った意味。

ワトソンは、
日本人プロの傾向を見切る。
「あえて言えば、やや左手が
ウィークに過ぎるとも思う」。

グリップにはストロンググリップと、
ウィークグリップがある。

一般的に言われているセオリーは、
「ストロングはドロー系の球を打たせ、
ウィークはフェード系のボールになる」。

今、私が研究している本で、
プロコーチの中井学は、
「実はこれは逆である」と、
大胆な提言をしている。

まあ、ワトソンが観察したことは事実だろう。
日本人プロのウィークグリップ。

しかし中井学の説から言えば、
フェードボールを打とうと意図しているのに、
実は反対の球筋になる。

だから彼らは無理に、
運動神経でドローを打つ。

その不自然さに、
日本人の根本問題があるのかもしれない。

不自然さは、
決定的なところでミスを招く。

「総じて日本のプロで
悪いグリップをしている人を見たことがない」
ありがたいワトソンの指摘だ。

それから石川遼にアドバイス。
「できる限り、練習を重ね、
何が自分に合っているのかを突き止めろ」。

そのためには、
「試合中でも自分のスイングを
変えることを恐れてはいけない」

目先の利益や売上げのために、
自分のポジショニングを
崩してはいけない。

ワトソンはそう訴えかける。

ワトソンが新帝王なら、
帝王はジャック・ニクラウス。

ニクラウスは、
引退表明のインタビューで振り返る。
「私はいつもスイングを変え続けていた」。

ワトソンはニクラウスを語る。
「ジャックはマスターズ選手権の最終日、
バックナインの最中でも
スイングを変えることを厭わなかった」

「それこそ、ゴルフにおいて
『己を知る』ということだ」

自分のポジショニング、
自店のポジショニング、
自社のポジショニング。

それは真似をするものではない。
人から借りるものでもない。

ポジショニングのために、
己を知り、
本来の己に向かって、
己を変えていく。

「自分自身を信じ、皆、
はい上がっていくしかない」。

納得。
賛成。
感謝。

〈結城義晴〉

2014年05月29日(木曜日)

労働力不足と「人口1億人計画」とユニクロの正社員化

月刊『商人舎』の年極購読切り替え時期。
毎日、新たに1年間の購読を、
申し込んでくださる皆さんの、
そのメールのやりとりを垣間見ている。

うれしいことです。

何だか、知り合いばかり、
読者になって下さっている。

ありがとうございます。
心からお礼申し上げます。

同時に、もっともっと、
頑張ることをお約束します。

今日はその月刊『商人舎』6月号の責了日。
まだまだ終わりません。

明日の朝まで?

わかりません。

さて、日本維新の会の分裂騒動。
まあ、合体政党で、
その合併も成し遂げられないままの、
分裂だから、驚きはしない。

1975年から2001年まで、
フォーライフ・レコードという会社があった。

小室等・吉田拓郎・井上陽水・泉谷しげる。
4人のフォークシンガーが自分たちで、
レコード会社を設立。

当然のことのように、
行き詰って分裂した。

しかしそれでも26年、もった。

日本維新の会は、
2012年9月28日設立で、
1年8カ月。

これまた当然のことのように、
行き詰って分裂。

一票を入れた有権者たちには、
なんと説明するのだろう。

与党はびくともしないが、
民主党を含めて野党は再編され、
それでも勢力図は、
代わり映えがしないものになりそう。

さて日経新聞コラム『大機小機』。
2日連続で労働力や人口の問題。

私の好きな二人のコラムニスト。

最近の『大機小機』は、
株式取引のための情報に偏っていて、
あまり有益ではなかった。

しかし昨日は、コラムニスト隅田川さん。
「労働力不足時代がくる」。

今日はコラムニスト一直さんで、
「『1億人計画』の読み方」。

隅田川さん。
雇用情勢の改善から論議を始める。
「2012年10月に4.1%だった失業率は、
今年3月には3.6%に低下」

「0.82倍だった有効求人倍率は
1.07倍に上昇」

その結果、労働力不足が、
経済拡大の制約要因となりつつある。

公共事業の建設労働者、
小売外食業のパート・アルバイト。
そして介護関連事業。

ますます手当てが難しい。

こうした現象は、
景気変動による短期的なものではな。
潜在的な労働力不足が、
顕在化したものだ。

日本の生産年齢人口は、
1995年の8730万人をピーク
に、
一貫して減り続けている。

2013年10月1日現在で、
ついに7900万人。

生産年齢が全人口に占める比率も、
同じ期間で69.5%から62.1%に低下。

労働力人口のピークは、
98年の6793万人。

それが13年は6577万人。

15年間でマイナス216万人。

このところは、
「労働力の供給も減ったが、
経済実態面で労働力の需要がもっと減った」。

しかし皮肉なことに、
「景気が好転して労働需要が拡大し始めると、
日本経済はたちまち、
労働力の『天井』にぶつかってしまった」

そこで政府への要望。

まずは「長期的な観点」で、
女性・高齢者の労働参加率が高まる環境整備をし、
外国人労働力の選択的流入を促進させる。

小売サービス業も、
労働環境の整備と人材確保が、
サバイバル戦略となる。

一方、今日はコラムニスト一直さん。
「1億人計画」の読み方。

経済財政諮問会議『選択する未来』委員会の中間報告。
「50年後でも日本の人口1億人を維持する」とする提言。

予測では、日本の総人口は、
2060年に8674万人。
大きく1億人を下回る。

しかし2030年までに出生率が、
人口再生産可能ラインの2.07に回復すれば、
1億人目標は達成できる。

しかし最近の出生率は1.4前後。
2020年代半ば以降は、1.35で推移。

そこで、「人々が子供を産み育てることができるよう、
制度、政策、人々の意識が速やかに変われば、
流れは変えられる」。

一直氏は楽観的。
「このような政府による明確な人口政策への言及、
とりわけ今回のように人口増加をうたった提言は、
皆無だった」

1947年に4.54だった出生率は、
1960年に2.00まで低下。

しかし一直氏は、前向き。
「政府が実効性ある人口維持政策を立案し、
本気で取り組む姿勢を示せば、
『1億人計画』の実現可能性は
決して低くない」

今日の日経企業欄では、
「ユニクロのパート正社員化」

正社員化は6月から始まる。
まず「地域正社員」を新設。
約1万6000人を順次正社員化。

説明選考会には20~30代中心に、
約60人の中途採用希望者が参集。

柳井正会長兼社長は、
今回の人事制度変更で、
国内志向を積極的に評価するよう方針転換。
「土日に休むといった柔軟な働き方も認める」

2014年8月期通期の連結業績。
純利益880億円で、前期比マイナス3%。

「海外好調、国内採算低下」。

顧客と接するスタッフの強化は欠かせない。

だから正社員化で、長期勤務スタッフが増え、
「店の経営が安定する」

もちろんこれで、
「人件費は少なくとも2割超上がる」。

人件費は上がっても、
労働力確保は、
やった方が有利。

スペインのメルカドーナの事例にこそ、
元気づけられる。

〈結城義晴〉

2014年05月28日(水曜日)

CCL「ビッグデータ活用」とイオン岡田元也社長の「ダイエー再生論」

万緑の東京・芝公園。
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東京タワーが映える。
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いいなぁ。

そして台徳院霊廟惣門。
つまり徳川二代将軍秀忠の霊廟の門。
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これも重要文化財。

芝公園から歩いて5分ほど。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
略称CCL。
その定例取締役会。
私は2007年から非常勤の取締役。

この会社は日本のFSPの草分け。
フリークエントショッパーズプログラム。
そしてCRMをマーケティングする。
カスタマー・リレーションシップ・マネジメント。

当然ながら、
ビッグデータ活用のトップランナー。
ビッグデータは、
安倍内閣の第三の矢「成長戦略」の一環。

一昨日の日経新聞本紙。
「ビッグデータ活用『便利になる』67%」
日経リサーチのインターネット調査だが、
全国の成人男女1000人に聞いた。

ビッグデータは、
スマホやセンサーなどの情報を
匿名化して分析する技術。

しかしそれを国民はどう受け止めているのか。

回答者の67%が、
「ビッグデータで暮らしが便利になる」。

その理由の上位は、
「普段気付かない不便が解消される」
「交通が便利になる」

しかし、逆に33%の回答者は、
「便利にならない」。

その理由は、
「知られたくないことも知られる」
「もう十分に便利だ」
「商品を安く買えるわけではない」

ポジティブな人は便利派、
ネガティブな人は不便派。
「もう十分に便利だ」など、
年齢を聞いてみたい気がする。

若い世代ほど、
ビッグデータへの期待も高い。

男性の71%が便利になる。
女性は63%が便利になる。

データの活用目的の回答。
4割を超えた目的は、
「買う人の好みを的確に把握する」
「クレームを開発に生かす」
「顧客満足度を向上させる」

そして記事も指摘するが、
「問題はプライバシー保護」。
個人情報保護である。

データの安全性を高めること。
それが、ビッグデータ活用の鍵。

CCLのID-POSデータは、
個人情報を削除してある。

そのうえで、
有益なマーケティング分析をする。
私はアドバイスする。
「ゼロ戦化現象」に陥るな。

そうして、
使い勝手のよいシステムの開発を、
お願いしている。

5月16日の日経本紙に取り上げられた。
この会社は、
官民ファンドの産業革新機構などから、
約5億円を調達して態勢整備に入った。

大いに社会貢献してくれるはず。
楽しみだ。

さて、昨日は、
ダイエー新さっぽろ店を訪れた。

今年4月24日にリニューアルオープンしたばかり。
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JR新札幌駅に直結した店。

札幌市営地下鉄東西線の新さっぽろ駅にも、
新札幌バスターミナルにも、
隣接したいい立地。

JR札幌駅まで10分のアクセス。
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サラリーマンやOLなど、
有職者が多く居住する地区。
2人以下の少人数世帯は、
7割以上を占める。

だからまず、惣菜売場が広がった。
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イオン幕張新都心の店が、
昨年12月20日、オープンしたが、
そのノウハウがダイエーにも、
どんどん導入されていることがわかる。

実際に顧客たちが、
感動の声を上げて、買物していた。

1.5km圏内には、
大規模市営住宅が3カ所ある。
こちらの居住者にはシニア世代が多い。
ここにも惣菜は必需だし、
個食マーチャンダイジングは効果的。

新さっぽろ店のリニューアルは、
ダイエーにとって、
2014年度最初の大規模活性化事例。

従って、大型店舗のモデル構築を目指す。

ただし、売場面積は直営が、
2909坪で、なおかつ3層。
つまり1000坪の3フロアの店舗。

この店の成果・効果の検証が、
今年度のダイエーの進路を決める。

昨日の日経本紙に、
イオン岡田元也社長が登場。
単独インタビューに答えている。

大胆な発言だ。

「旧イオン、旧ダイエーという境目をなくし、
合理的な企業集団に再編する」。

これはイオンとダイエーの融合を意味する。

昨年8月31日に、
イオンの完全子会社となったダイエー。

しかし「イオンとダイエーは多くの事業が重なり、
現状のコスト構造では本質的な改革は難しい」

だからダイエーとイオンの店舗や物流施設などを、
一体的に再編する。

ダイエーの2014年2月期決算は、
単体売上高が約6150億円。
連結最終損益は243億円の赤字。

売上げの7割強が関東と関西。

新さっぽろ店を含む北海道は17店舗で約7%。
九州・中国地方は39店で約15%。

一方、イオングループには、
北海道が総合スーパーのイオン北海道と
食品スーパーのマックスバリュ北海道。

九州には、イオン九州とマックスバリュ九州。

イオンは総合スーパー業態と、
食品スーパー業態を分けて、
業態別の企業群を形成している。

だから北海道と九州のダイエーの店舗は、
イオン子会社にそれぞれ振り分ける。
その期限は2014年度中。

その代り、ダイエーは、
「関西と関東に経営資源を集中し、
スーパー事業全体を引っ張る存在にしたい」。

特に関西は、
マックスバリュ、ピーコックストア、
さらに山陽マルナカや光洋まで、
グループの様々なバナーが混在する。

イオンの中小型総合スーパーもある。

これらを「ダイエーに集めてもいい」。

そして食品分野を強化して、
ダイエーを中核にすえる方針。

岡田さんが強調したこと。
「ダイエーは縮小ではなく、
スーパーの中心として成長させる」。

OBも含めて、
ダイエーマンたちが、
泣いて喜ぶ発言だ。

さらにバナー名は、
「統一したいこだわりも、
そのままというこだわりもない。
顧客が信頼している名前もある。
個性は大事にしつつケース・バイ・ケース。
名前よりも支持される取り組みを
考える方が重要だ」

岡田元也、冴えている。

新さっぽろのリニューアルを見て、
そして岡田さんのこの発言を聞いて、
私は感じた。

ダイエー再生の可能性は高い。

回りの企業群にとっては、
えらい迷惑だろうけれど・・・。
(新さっぽろ店のリニューアルは、Daily商人舎に掲載予定)

〈結城義晴〉

2014年05月27日(火曜日)

丸山茂樹「コースセッティング」と北海道小売業「競争は砥石だ」

日経新聞は文化欄やスポーツ欄が、
意外に充実している。

その連載『スポートピア』で、
プロゴルファーの丸山茂樹が辛口コメント。

私はこういうメッセージ、大好きです。
タイトルは「女子アマ活躍で一言」。

「最近はアマチュアの活躍がやけに目立つ」。
その通り。

4月には15歳の勝みなみが史上最年少優勝。
17歳の森田遥、18歳の柏原明日架、
毎週、清新なイメージのアマチュア選手が、
プロに交じって大活躍。

プロは何してるんだと思いながら、
アマの活躍もうれしい気がする。

しかし丸山は断じる。
「子どもたちがスキルアップし、
世界へはばたくためにも、
もう少しコースセッティングを
厳しくしたほうがいいのでは」。

この発言こそ、プロ。
丸山茂樹に座布団一枚。

さて昨日今日の行動日誌。
昨日は東京・東銀座。
新歌舞伎座の外容が躍動している。
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プレリー銀座ビル。
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PTB有識者懇談会。
PTBはパチンコトラスティボード。
パチンコホール企業の社会的地位向上を目指して活動する、
業界外の有識者・専門家による第三者機関。

私はその有識者懇談会の委員。
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まず、評価委員会委員長の横山和夫先生の報告。
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後ろは専務理事の丸山正博さん。

有識者懇談会の座長は、
和田裕先生。
旧通産省官僚の頃には堺屋太一さんの上司で、
大阪万博など企画推進した。
現在は、㈱日本イノベーション代表取締役社長。

副座長は元日刊工業新聞論説委員の岩崎秀雄さん、
そして委員にはズラリとビッグネームが並ぶ。
元インドネシア大使の川上隆朗さん、
嘉悦大学経営経済学部教授の黒瀬直宏さん、
早稲田大学ビジネススクール教授の永井猛さん、
元株式会社ジャスダック取締役の牛島憲明さん、
そして弁護士の三堀清さん。

きっちり2時間、第5弾メッセージの議論をして閉会。

今回はメッセージが完成する段階に来ているので、
私は積極的に発言した。

今日は、朝から羽田空港。
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第2ターミナルからANAで札幌へ。

東北は雲に覆われていた。
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北海道も雲の下。
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そして1時間半で新千歳空港。
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快速エアポートで新札幌へ。
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駅隣接のダイエー新さっぽろ店は、
4月24日にリニューアルオープンしたばかり。

個人的感想を言わせてもらえば、
このロゴマーク、今でも好きになれない。
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しかし店は良くなった。

ダイエーは昨年8月31日、
イオンの完全子会社になった。

この店とイオンのダイエー対策に関しては、
明日のブログで気合を入れて書こうと思う。

ダイエーを後に、
展示会場のアクセスサッポロへ。
そこでTERAOKAニューバランスフェア。
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今日は、ここで講演。
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テーマは「Check-Out Service革命」。
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月刊『商人舎』2月号の特集タイトルのままの講演演題。
サービスとホスピタリティ、
そのホスピタリティを店に満たすために、
どう考え、どう行動したらいいか。
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午後1時半から始めて、
3時半過ぎまで。

あっという間に2時間が過ぎた。
ご清聴、感謝したい。

講演後、西村英勝さんが、
控室を訪ねてくれた。
㈱道北アークス開発統括部店舗企画部マネジャー。
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毎日更新宣言ブログの熱心な読者で、
私の著書の愛読者でもある。

もちろんスーパーマーケットのプロフェッショナル。

うれしい出会い。

さらに池内貴幸さんも加わった。
同執行役員開発統括部統括代行。
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北海道のスーパーマーケットの動向や、
沖縄のサンエーの話、
英国テスコや米国クローガー、
そしてスペイン・メルカドーナの話題など、
話は尽きない。

名残惜しかったが、お二人と別れた。

北海道の小売業も、
企業統合が進んで、
顔ぶれが少なくなってきた。

つまり、強い企業ばかりの競争。
その意味で「コースセッティング」は厳しい。

丸山茂樹が言うように、
セッティングは厳しい方が、
実は選手は成長する。

エコス会長の平富郎さんの名言。
「競争は商人を磨く砥石だ」

札幌で、西村さん、池内さんと会って、
あらためてそんなことを思った。

〈結城義晴〉

2014年05月26日(月曜日)

ユニクロ30周年感謝祭の1号店森田店長「ただただ感謝!」

Everybody! Good Monday!
[2014vol21]

2014年第22週。
5月も最終週の第5週。

来週から6月。
そして衣替え。

自分自身、今日も、
夏服ではなくて、
薄手の冬服。
色も薄めのベージュのスーツ。

でも、もう、夏服でも構わない。

このあたり、
中学高校の生徒の時代は、
例えば来週月曜日から、
夏服に変わると告知があって、
全員がそれに着替えた。

まあ、気分は楽だった。

一人や二人、
衣替えを忘れて、
朝礼の時など、
全員が校庭に揃うと、
やたらに目立った。

今朝は、時差ぼけで、
今度は午前4時に目が覚めた。

明るくなると、
横浜の住宅街なのに、
鶯が鳴いた。

今日は気分がいい。

新緑から万緑の季節へ。
いい気分です。

萬緑の中や吾子の歯生え初むる
〈中村草田男・1940年作〉

親の我が子に対する視線。
いいですね。

ほんわかとかつおのだしの筍飯
ふたりもくもくあかねさす昼

〈日経歌壇 下妻・神郡貢〉

この二人もいい。

自分自身がいい気分ならば、
仕事もいい気分でできる。

サッカーなでしこジャパンが、
宿敵オーストラリアを破って、
アジアカップ初優勝。

朝からいい気分。

来月の12日から、
ブラジルで、
FIFAワールドカップが始まるし、
実は同じ日に、
ノースカロライナ州パインハーストで
UPGAのゴルフ全米オープンも始まる。

6月は、スポーツイベントでワクワク。

しかし一方で、
タイ王国では軍事クーデター。
ウクライナでは大統領選挙の投票が始まったが、
親ロシア派の投票行為妨害。

こちらはサッカーやゴルフでは、
決着をつけられない。

それが2014年の現在。

今週は、2月決算の企業は、
第1四半期の最後の週。
きっぱりと終わらせたい。

その5月の終りに、
ユニクロは30周年感謝祭を敢行。

5月23日(金曜日)から、
今日の26日(月曜日)まで。

ユニクロのホームページに、
「1号店の店長が語る」という記事。
その店長は、森田生夫さん。
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(写真はユニクロのホームページより)

広島県広島市の中心地「広島本通商店街」。
アーケード街のメイン通りではなく、
一本入った一般住居用のマンションの1階と2階に、
ユニクロ1号店オープン。

1984年6月。

初日のオープン時間は
早朝6時。

この早朝6時オープンは、
今も変わらない。

応援要員も含めたスタッフは、
前日から一睡もせず準備。

これは高校の文化祭の準備のようなもの。

商店街の奥まった立地、
珍しい早朝オープン。

顧客は来るのか。

開店2時間前。
「通りを見下ろしても
人っ子一人いません」

森田さんは思った。
「これはダメかもしれない……」
しかし、開店の6時には、
店舗前に長蛇の列。

その、並んでくださるお客様に、
朝食代わりのあんパンと牛乳のプレゼント。

現在は牛乳の代わりにお茶だが、
これも30年間、続けられている。

CEOの柳井正さん、一徹。

そのオープン当日、
入場制限が行われた。

混雑で店内は、
身動きもままならない状態。

オープン初日は1000名を超える来店客数。

そのコンセプトに確信を持った。

商品の陳列方法、
「倉庫」をイメージした店づくり
さらに「ヘルプ・ユアセルフ」方式。

これも一徹に、
今も変わらないユニクロのコンセプト。

森田さんの最後の一言。

「今は、お客さまへ、そして、
業務を通してさまざまな経験をさせてくれた会社、
一緒に仕事をした仲間たちへ、
ただただ『感謝』」。

ユニクロ・ホームページの記事。
なかなかによろしい。

商人舎Magazineの、
月曜朝一・今週の販促企画でも、
ユニクロの30周年感謝祭のチラシを、
取り上げている。

さて今週の結城義晴スケジュール。
今日は午後から東京銀座。
PTB有識者懇談会。

明日は札幌。
TERAOKAニューバランスフェア基調講演。
13時30分から15時まで、
場所はアクセス札幌(白石区流通センター)。

今からでも間に合います。
聴きに来てください。

展示も是非、ご覧ください。
基調講演と関連しています。

明後日水曜日は、
カスタマーコミュニケーションズ㈱。
定例取締役会。

その間も、
月刊『商人舎』6月号の入稿仕事。
そして木曜日が最終責了日。

こうして書いていくだけでも、
目が回りそう。

スケジュールを書きつつ、
自分を励ましている。

しかし、仕事があることは幸せだ。

橘曙覧の『獨樂吟』より、
たのしみは紙をひろげてとる筆の
思ひの外に能くかけし時

さらに『福澤心訓』第一訓。
世の中で一番楽しく立派な事は、
一生涯を貫く仕事を持つという事です。

そしてユニクロ森田生夫さんのように、
お客さまに、会社に、仲間に、
ただただ感謝。

では、みなさん、
月曜日には、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2014年05月25日(日曜日)

ジジと緑[日曜版2014vol21]

ジジです。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
ジ・サ・ボ・ケ。

だから夜、ねむれない。

サッカーをみました。
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ヨーロッパのクラブ・ナンバー1をきめる。
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きれいな緑のフィールド。

おもしろいゲームでした。
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緑のなかのセンタリング。
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緑のなかのヘディング。
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ゴール。
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ダービーマッチというそうです。
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そして緑のなかで、
レアルマドリードがかった。
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ビッグイヤーというカップをさしあげる。
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紙ふぶき。
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おとうさんのジ・サ・ボ・ケ、
もっとひどくなった。
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朝がきて、
おうちのなかの緑も、
うつくしい。
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これはプリザーブドフラワー。
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ランプのなかの緑。
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ベランダの緑。
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おおきな「?」。

お花もさいた。
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こちらも。
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緑ばかりで元気がでてきて、
ボク、外にでてみた。
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玄関のところ。
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玄関わきの緑。
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きれいな黄緑。
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でも、まだちょっと、
外はこわい。
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においも、ちがう。
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空気もちがう。
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玄関の葉っぱは、
ちょっとちがう。
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ツルもある。
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ひっぱってみました。
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でも、外は、
ゆだんできない。
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すごく、つかれます。
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緑のなかでも、
サッカーのゲーム、
つかれるんでしょうね。

おとうさん。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

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