1989年の中国天安門事件。
今日が25周年。
民主化を訴えた学生たちを、
一党独裁の共産党政権が武力で制圧。
私はこの年の1月に、
㈱商業界の『食品商業』編集長に、
就任したばかりだった。
本当にそれから四半世紀。
今週の金曜日から、
その北京を訪れる。
この25年間、中国当局は、
天安門事件に関する情報統制を敷き、
今、20代以下の若者の多くは、
事件を知らないという。
しかし中国は経済成長で、
国民の利害は多元化する。
2013年の中国Eコマース市場。
その推定規模は、1兆8500億元。
2960億万ドル、29兆6000億円。
対してアメリカのそれは、
2625億1000万ドル、26兆2510億円。
その差、3兆3400億円。
なんとネット販売では、
中国がアメリカを抜いてしまった。
このアンバランスな成長。
それをこの目で見に行く。
さて第5回商人舎ミドルマネジメント研修会。
昨日、熱海の駅に降り立って、
駅前の小さな蒸気機関車のところで撮影したのが、
ずいぶん前のことのように感じられる。
会場は湯河原千歳川沿い、
ニューウェルシティ湯河原。
川の流れ、深緑と紫陽花。
環境は本当にいい。
その研修会も2日目が無事に終了。
それにしても長い一日だった。
今朝は、7時には、朝食会場に
受講者たちの姿が並んだ。
昨夜は遅くまで、
自習室や自室で復習をしていたメンバー、
朝早くに起き出して学習した者もいる。
朝食をしっかりとって、
今日1日に臨む。
そんな気持ちがあふれ出している。
なぜなら8時15分から、
第1回理解度テストが実施される。
朝食を手早く済ませた受講者たちが、
次々に会場に集まってきて、
テスト直前の復習。
テスト前のこの緊張感。
私は大好きだ。
そして30分間のテストがスタート。
真剣勝負の30分。
テストは毎回毎回、
内容が高度になっていると思う。
それに真剣に取り組む受講者たちの後ろ姿。
答案用紙に前かがみに向き合う。
その姿を見ると、感動すら生まれてくる。
「こんなに勉強したのは学生以来」、
「勉強するのが楽しかった」。
そんな受講者たちの声を聞くのも、うれしい。
それが商人舎研修会の特徴の一つ。
2日目の第一講義は私、
結城義晴が担当。
テストの設問の答えや意図などを話していると
あっという間に時間が過ぎる。
チェーンストアの近代化の歴史と革新、
世界の中の小売業の位置、
CSとESの両立の重要性など、
理解度テストの内容に沿って復習講義をした後、
日本のチェーンストア産業の動静を解説して、
今日の第1講義を終了。
続いて白部和孝先生の計数講義。
昼食をはさんで3講座。
白部さんの講義は在庫コントロールと、
人件費コントロールの計数が中心。
設問を投げかけ、電卓をたたかせ、
Q&A形式で進める講義は、
実践的で好評だ。
今や日本流業の実務計数に関する第一人者。
心から感謝したい。
そして第5講義から第7講義まで
再び結城義晴が担当。
白部先生の計数講座を受け継いで、
ROA指標の中身とその重要性を強調。
その後、マネジメント理論の変遷と陥った隘路、
それを抜け出すためのマネジメント実践技術を中心に、
約5時間語りきった。
日本のチェーンストア経営は、
組織マネジメントの大きな壁に直面している。
中小企業が大企業病にかかったりしている。
そういったDNAをもっている。
その処方箋は「目標管理」によるマネジメント手法や、
コミュニケーションとチームマネジメント技術である。
熱心に聴講してくれる受講者たち。
一人ひとりの目が輝きだす。
ビンビンと手ごたえを感じる。
それがさらに、私のパワーとなる。
今回は特に、チームマネジメントを採用して、
イノベーションを起こす行動提起をした。
学んだら、実践に移してほしい。
Practice comes first!
実践が初めに来なければいけない。
午後8時までのご清聴、感謝したい。
無事に終了した2日目。
長い長い一日だった。
さすがに疲れた。
受講生たちも、疲れただろう。
それでも彼らは燃えている。
それが今宵の自習室にみなぎっている。
この姿をみる瞬間がまた、
今日一日の疲れを癒してくれる。
受講生たちに、今日一日を感謝したい。
朝に希望、
昼に努力、
夕に努力、
夜にも努力、
深夜に感謝。
(つづきます)
〈結城義晴〉