ハワイ出張から帰って今週。
休みなしに活動して、
疲労困憊。
今日のブログも、
ハワイ時差でお許し願う。
それにしても広島大規模土砂災害。
私の母は88才の喜寿で存命だが、
広島の出身。
心が痛む。
次々、積乱雲が並ぶ。
まるで林立するビルディング。
その後ろでは豪雨が降り続ける。
バックビルディング現象。
このところ避難所に退避する姿が、
日常茶飯事となった観のある日本列島。
その中で私はいつも思う。
小売サービス業の店舗は、
どんな役割を果たしてくれているのか。
店はいつも、
安全な退避所でなければいけない。
店長や店員は、
自分たちの安全を確保したうえで、
地域の人々の安全を保障する。
豪雨が去った後も、
素早く生活の復旧・復興に貢献したい。
社会のインフラ。
小売サービス業には厳しい競争がある。
しかし、その競争に勝ち残った店舗には、
責任がある。
商売だけではない。
地域社会に貢献し、
人々の暮らしを支える。
故倉本長治商業界主幹が、
徳島県のキョーエイに贈った言葉。
「市民生活を守る砦たれ」
広島の店舗にも今、
同じ言葉を贈ろう。
「市民生活を守る砦たれ」
さて、女子バレーボール。
古くは東京オリンピックの1964年、
東洋の魔女は大松博文監督。
1976年のモントリオール五輪では、
山田重雄監督で、
エース白井貴子。
貫録とパワーで快勝。
1984年のロサンゼルス五輪では、
江上由美や三屋裕子などスターがいた。
さらに1988年のソウルオリンピックは、
中田久美や大林素子など。
オリンピックには11回出場して、
金メダルは1964年と1976年の二度。
世界選手権には14回出場して、
1962年、1967年、1974年の三度優勝。
もう一つの国際大会のワールドカップには、
これも11回出場して、
1977年位優勝。
その女子バレーボールチーム。
今、東京有明で、
ワールドグランプリが開催されている。
そして眞鍋政義監督。
新戦術「ハイブリッド6」が奏功。
優勝を予感させる活躍。
攻撃的な選手が複数のポジションをこなし、
アタッカー陣が流動的にポジション変更して、
相手のブロックを翻弄する。
「ハイブリッド」hybridは、
種や品種が異なる植物や動物から
生まれた子孫のこと。
転じて「異種のものを組み合わせたもの」。
女子バレーの「ハイブリッド6」は、
コート上の6人の選手のうち、
セッターの1人以外は、
1人2役、1人3役をこなすことで、
相手を翻弄する。
まことに日本人らしい作戦。
一度見てもらえば、
その痛快さが分かるが、
小売業やサービス業でも、
ハイブリッド作戦は有効だ。
私はアタッカー、
私はブロッカー。
あなたはセッター。
それだけではだめだ。
主となる役割を果たしたうえで、
複数スキルをマスターして、
全体の連動を図る。
今回の日本女子バレーは、
その前にサービスとレシーブがいい。
当たり前の話になって申し訳ないが、
基礎的な技術やスキルが高いうえに、
新戦術のハイブリッドが花開く。
監督が考え出して、
選手たちがそれを理解・納得して、
真剣勝負に臨む。
これもイノベーションであることに違いない。
バレーボールではかつて、
男子の松平康隆監督が、
新システムを考案。
速攻、移動攻撃、時間差攻撃などなど、
新しい技が生み出され、
日本男子は快進撃を遂げた。
それを世界が学んで、
バレーボールが一段と進化した。
眞鍋ハイブリッドもそれだ。
広島の惨事の一方で、
久しぶりの快挙。
サッカーワールドカップなどでも、
こんな世界レベルのイノベーションがなければ、
上位に進むことはできない。
どんな仕事でも、
どんな競技でも、
イノベーションにはそう言った痛快さがある。
店舗でも、商品でも、
イノベーションはそれを感じさせてくれる。
〈結城義晴〉