昨日の商人舎MagazineのDaily商人舎。
World Newsはウォルマートのネタ。
「Price First 近日登場!!」
これはウォルマートの新コンペティティブ・プライべートブランド。
記事にも丁寧に書いてあるが、
レギュラーブランドよりも安いブランド。
ダラーストアやリミテッドアソートメントストア対策の、
低価格競争型ブランド。
デザインなど見ても、
本腰を入れていることがよくわかる。
「PRICE FIRST」
「価格第一」
ネーミングもズバリ。
これでグレイト・バリューと合わせて、
ウォルマートのプライベートブランド作戦、
ますます充実していく。
10月15日~22日の6泊8日。
商人舎USA視察研修会の
Specialコースを開催する。
もう18回目となるが、
秋のSpecialコースには毎年、
メリッサ・フレミングさんが、
講師として参加してくれる。
生粋の小売業人で、
テキサス州のHEBの上級副社長を務めた。
プライべートブランド開発の責任者で、
HEBの対ウォルマート戦略を指揮した。
講義は各社のブランドを比較しながら、
その体系や最新情勢が解説される。
左からウォルマートのグレイト・バリュー。
次が新しいグレイト・バリュー、
その次がセーフウェイ、
HEBのレギュラーブランド、
そしてクローガーのPB。
最後がナショナルブランドのデルモンテ。
価格は、左から、
68セント、68セント、
79セント、72セント、69セント、
そして98セント。
ウォルマートが一番安くて、
次がクローガー、
HEB、そしてセーフウェイ。
もちろんナショナルブランドが一番高い。
ところが話はこれだけで終わらない。
クローガーもHEBも、
コンペティティブブランドを持っていて、
それはもっと安い。
右がクローガーのバリュー64セント、
真ん中がHEBのヒルカントリーフェア59セント。
そしてアルディの48セント。
ウォルマートのPRICE FIRSTは、
これよりもさらに安くなるはず。
講義はそういった細部にわたる。
小売りの神は細部に宿る。
Retail is Detail。
もちろん質疑応答の時間もある。
メリッサさんは、現在はコンサルタント。
今回はこのウォルマートの「PRICE FIRST」、
その分析も丁寧に行ってもらう。
もちろん結城義晴は、
ヨーロッパのPB情勢なども解説しつつ、
プライベートブランドの体系を語る。
今回はサンアントニオとオースティンを訪れる。
前者はHEBの本拠地、
後者にはホールフーズのヘッドクオーターがある。
店も素晴らしい。
ローカルチェーンのモデルは、
HEBに間違いない。
そのローカルチェーンが、
アメリカのスーパーマーケットでは、
第5位に入る。
1位クローガー、
2位セーフウェイ+アルバートソン、
3位パブリックス
4位アホールドUSA(フードライオンが主力)
そして5位HEB。
ホールフーズも8位に入った。
凄いことになっている。
これらをすべて網羅した研修会。
その上ウォルマートの新PB「PRICE FIRST」。
私自身、ワクワクしてくる。
どうぞ、ご参加ください。
参加者募集も真っただ中。
現時点で15名ほどの応募があるが、
30名くらいの規模にしようと考えている。
よろしく。
さて、今日は東大阪の㈱万代へ。
小雨模様の横浜だったが、
名古屋を過ぎたころには、快晴。
田圃の緑が秋空に映える。
到着すると万代会議棟の会議室で、
まず若手社員に講義。
「ロイヤルカスタマー」が主テーマ。
ドキドキ・ワクワク・ニコニコ!
忘れないでほしい。
さらに続いて、
万代ドライデイリー会で講演。
この11月に、
その万代ドライデイリー会が、
アメリカ視察を実施する。
取引先で組織されるこの会は、
実に勉強熱心で、
毎年、海外視察を実施している。
今年は、6月に中国、11月にアメリカ。
私がコーディネートをするようになって、
すでに12回目を数える。
その参加者たちが、
本社に隣接する会議棟の大会議室に集まった。
11月のアメリカ視察には、
万代経営幹部とミドルマネジメント、
そしてドライデイリー会の取引先関係者、
総勢110名が参加する。
その参加者に向けて、2時間の講義。
寡占から複占へと進む米国チェーンストア。
その全貌と最新動向をガイダンスしながら、
万代として何を学ぶのか。
ついつい力が入って、
やはり時間は足りない。
110名参加分の成果を上げたい。
現地ではバスを3台連ねての視察になる。
じっくりと車中で説明するわけにいかない。
だから、事前講義を2回行う。
その第1回目。
ご清聴を感謝。
終了後、梅田へ。
事務局みなさんと一献。
渇いたのどに沁み渡るビールと、
美味しい魚料理を満喫。
大いに飲んで語って大満足。
左から事務局長の前田仁さん、
そのスタッフの脇かおりさん、
右はJTB西日本の小阪裕介さん。
明日は、タイ小売業協会の面々が
関西視察にやってくる。
その迎え入れで、明日も大阪。
しかし、ウォルマート。
常にイノベーションにチャレンジする。
だからクローガーもHEBも、
もちろんホールフーズもトレーダー・ジョーも、
イノベーションの競争を展開する。
それは本物の、
自分らしいポジショニング競争だ。
ウォルマートもクローガーも、
HEBもホールフーズも、
物真似をするわけではない。
今日のブログの内容も、
ずいぶんといろいろなところで、
パクられ、真似られるのだろう。
しかし真似は真似。
本物でなければ、
イノベーションは絶対に続かない。
〈結城義晴〉