できあがりました。
月刊『商人舎』9月号。
もちろん商人舎Magazineでも、
Monthly商人舎が更新された。
ハワイ式の「シャカ=shaka」で。
真新しいインクの香り。
この匂いを嗅ぐと、
心の底から編集者としての満足感が、
湧き上がってくる。
今月号の特集は
Overview of the US Retail Industry
[商人舎特別編集]
2014アメリカ小売産業ダイジェスト
寡占から複占へと進むアメリカ小売業、
その最新動向を完全網羅。
私は巻頭で、
初めて「競争プロセスモデル」を、
明らかにした。
そのうえで、
デパートメントストアから、
ハイパーマーケット、
スーパーマーケット、
ホームセンター、
ドラッグストア、
バラエティストア、
スペシャルティストア、
オフ・プライス・ストア(OPS)、
アパレルファッション・ストアまで。
業態別の最新データと最新動向、
そして最後に、
オムニチャネル戦略の全貌。
これは評論家の保科篤さんの書き下ろし。
この雑誌の中で、
これまでにない新しい整理は、
日本でいうGMSをデパートメントストアに、
分類していること。
それによって、
アメリカ小売業の業態盛衰の全体が、
実にすっきりとしてきた。
そしてGMS業態の問題解決、
あるいは始末の仕方が鮮明になる。
今日の日経新聞『銘柄診断』は、
「イオン 年初来安値更新」の記事。
サブタイトルは「総合スーパー不振で」とある。
出だしは「イオン株が安い」。
一昨日の株価が1088円。
3営業日連続年初来安値を更新。
昨年末からの下落率は23%。
「投資家は総合スーパー(GMS)の不振という、
同社固有の業績悪化要因に、
再び目を向けだしている」。
しかしこれは、イオン固有の現象ではない。
日本中のGMS業態の兆候。
そして日本でGMSと呼んだアメリカの業態も、
シアーズとJCペニーが業績悪化し続けている。
それはイオンやイトーヨーカ堂の比ではない。
7月の既存店売上高。
「イオンリテールが前年同月比3.7%減、
ダイエーが4.9%減」
クレディ・スイス証券の山手剛人シニアアナリスト。
「出店やM&A(合併・買収)などの投資を抑制し、
利益重視にかじを切る必要がある」
小売企業はまず、
顧客のためにある。
それを忘れてもらっては困る。
利益重視の政策が、
顧客のためになされるのならばよいが、
株価のためになされてしまったら、
結局はさらに利益が減じる。
日本の「総合スーパー」業態そのものの、
基本的な存在意義が問われている。
月刊『商人舎』9月号、
アメリカ特集には、
そのための問題整理の考え方も、
込められている。
商人舎全力投球の特集。
2014年9月初旬段階。
他にこの情報を超えるメディアや単行本は、
見当たらない。
この秋、アメリカ視察に行く人、
流通先進国のアメリカ小売業を学びたい人、
必読の特集号です。
年間購読が基本の月刊『商人舎』ですが、
今月号は特別に、単品販売をいたします。
お申し込みは、
こちらから申込用紙をダウンロードし、
商人舎までFAXを送ってください。
メール(info@shoninsha.co.jp)でもご注文いただけます。
ぜひぜひ、手に取って読んでみてください。
さらに商人舎magazineでは、
Weekly商人舎の週刊特別企画で、
〈Focus Up〉の記事を公開。
300坪プロトタイプ型
「関西スーパー久代店」オープン
Daily商人舎は、ワールド・ニュース。
ウォルマートExpressバナー、
Neighborhood Marketに転換
商人舎はいまや、
世界レベルの小売業の情報に関して、
群を抜いた専門性を待ち始めた。
私自身は商人舎編集スタッフに、
大いに感謝したい。
特に鈴木綾子さんの成長ぶりには、
今月号を含めて、
目を見張らされるものがある。
さて今日の午後は、昨日に引き続き、
東銀座の時事通信ホールへ。
「紀文お正月フォーラム2014」
ホール前の受付けでは、
スタッフが丁寧なお出迎え。
9月のこの時期に行われるお正月フォーラムでは、
私自身、下半期の重要課題を提言する。
今年はパネルディスカッション。
パネラーはお二人。
カタリナマーケティングジャパンの服部晃和さん。
ディレクター&ディビジョンリーダー。
そして昨日に引き続き、
紀文食品の山本真砂美さん。
企画グループ副室長。
始めに私から、
フィリップ・コトラーの4Pに基づいた政策が必須であること、
さらにCMO必要性を提起。
CMOとは、チーフ・マーケティング・オフィサー。
服部さんはID-POSデータを使って、
年末商品の動向を丁寧に解説。
インサイトとビッグデータの両方からの分析は、
実に強い説得力を持っていた。
昨日のカスタマーコミュニケーションズの越尾由紀さんは、
顧客のクラスター分析から年末の政策を提案した。
両者の分析を比較して、
より詳細な年末対策を練り上げてほしいところだ。
山本さんは年末の消費傾向を整理し、
年末商戦への紀文の取り組みを提案してくれた。
山本さんは、最後は立ち上がって
20分にわたって解説。
年末年始商戦に限らないが、
商品部と店舗運営部の協働によってこそ、
マーケティング企画は成功する。
だからそれを実現させるためにこそ、
組織改革が求められる。
鈴木哲男さんの「作・演・調」の考え方を使って、
まとめとした。
それが私からのメッセージ。
90分にわたるパネルディスカッション。
ご清聴に、3人並んで感謝の礼。
控室に戻ってほっと、ひと安心。
それにしても、
私の右目が疲れを表している。
そのころ会場では、
紀文からの最後のプレゼン。
プレゼンテーターは、
紀文食品企画グループの堀内慎也さん。
堀内さんの語り口も、
とてもよかった。
一方、会場の外では、
懇親会場の設営が、
紀文スタッフの皆さんによって、
行われていた。
そしてフォーラム終了後には、
ごらんの「大江戸八寸」料理が並んだテーブルで
多くの方々と懇親。
㈱万代社長の加藤徹さん。
大阪から駆けつけてくれた。
㈱静鉄ストア社長の竹田昭男さん。
10月に開店する新店はぜひ、
見に行きます。
㈱オギノの手塚帰一さん。
営業企画室総括マネジャー。
来週、オギノFSP経営研究会で講演する。
常盤勝美さんは、
ライフビジネスウェザー社常務取締役。
気象予報士でもあって、
ウェザーマーチャンダイジングの第一人者。
商人舎Magazineでは、
「2週間天気予報」を執筆してくれている。
今日のパネラーの服部さんと山本さん、
プレゼンを担当した堀内さんと名古田のぞみさん(右)。
皆さん、お疲れ様でした。
最後に㈱紀文食品社長の志氣透さん。
紀文お正月フォーラムへの出講は3回目。
今年もありがとうございました。
「業界の風物詩」。
そんなイメージすら出来上がった、
「紀文お正月フォーラム」。
さあ、一気に12月まで、
突っ走ろう。
〈結城義晴〉