プロ野球セントラルリーグ。
読売ジャイアンツが優勝を決めた。
3年連続で36回目。
圧倒的に優勝回数が多い。
二番目に多いチームはどこか。
意外にも、中日ドラゴンズが9回。
そして広島東洋カープと、
ヤクルトスワローズが、
それぞれ6回。
阪神タイガースはと見ると、
5回しか優勝していない。
横浜ベイスターズ・大洋ホエールズは、
合わせて2回。
ずいぶんと偏りがある。
セ・リーグで3連覇以上のチームは、
これもジャイアンツしかない。
パシフィックリーグでは、
3連覇以上のチームが過去に4つ。
南海ホークス、
西鉄ライオンズ、
阪急ブレーブス、
西武ライオンズ。
メジャーリーグでは、
5連覇をしたことがあるのが、
名門ヤンキース。
1949年から53年までと、
1960年から64年まで。
日本では、
ジャイアンツの川上哲治9連覇があるし、
西武ライオンズの森祇晶5連覇がある。
原辰徳監督自身、
2007年から2009年まで3連覇し、
ふたたび2012年から今年まで3連覇。
原は通算11年間の監督で、
7回目のリーグ優勝。
名将の部類に入ってきた。
あの東海大相模高校の原辰徳。
原は3番バッターで、
津末英明が4番だった。
ピッチャーは左腕の村中秀人。
監督は辰徳の父親・貢。
故人。
懐かしいなあ。
神奈川県のチームなので、
当時はずいぶんと応援した。
原や津末、村中とは6つ違い。
その彼らがもう56歳。
この後、クライマックスシリーズがあって、
日本シリーズでセパの優勝チームが決着をつけ、
今年のプロ野球は打ち止め。
私はクライマックスシリーズが、
日本のプロ野球のダイナミズムを、
削ぎ落としてしまっていると考えている。
国内での最終段階を盛り上げるのではなく、
アジアへと広げる方向性こそ、
このビジネスの将来展望だと思う。
だから今年の日本プロ野球は、
サッカー・ワールドカップに人気をとられ、
今、アジア大会のメダル・ラッシュで、
目立たない。
だんだんプロ野球も、
国民的スポーツではなくなってきた。
原辰徳がこの後、
4連覇、5連覇しても、
川上哲治や森祇晶ような脚光を、
浴びることはないかもしれない。
川上と森はもとより、
かつての西鉄の三原脩、
南海の鶴岡一人、
阪急の西本幸雄と比べても、
同時の熱狂には近づけない。
私は福岡生まれなので、
よくわかる。
西鉄の三原監督は、
神格化された存在だった。
その時には、
神様・仏様・稲生様も、
怪童・中西太も、
燦然と輝いていた。
選手としては長嶋茂雄や王貞治に、
はるかに及ばず、
監督としても時代の流れの中で、
注目が高くはない。
原辰徳には、
そんな悲劇的な臭いがついて回る。
人間としては、実にいいのだが。
そしてこれは、
小売流通業の経営者にも、
当てはまる。
かつての中内功、
伊藤雅俊、岡田卓也。
北野祐次、堀内寛二。
さらに現役の鈴木敏文、柳井正、
似鳥昭雄、矢野博丈。
いわば創業者の栄誉と脚光は、
特別のものだった。
今週、マスコミが騒ぎ、
ジャーナリストがこだわったのが、
「ダイエーが消える」。
私も取り上げたが、
一般マスコミは騒ぎ過ぎ。
ダイエーのピーク時の売上高は、
1995年2月期の3兆2000億円。
今や、イオンは7兆2000億円。
2.25倍。
それでも中内ダイエーに、
ノスタルジーを感じる。
それは川上哲治の9連覇と、
原辰徳の3連覇の、
時代の違いとシンクロしている。
さて、私は、昨夕から、
千葉県長生郡長南町。
11回目のドクターズ杯の前夜祭。
マスターは修士、ドクターは博士。
ゴルフのマスターズの、
上を行く上品さを有するコンペを目指す。
だからドクターズ。
及ばずながら、私の命名。
サミット㈱社長の田尻一さんは、
前夜懇親会だけ参加。
左は伊藤園副社長の本庄周介さん。
そしてカラリ晴れて、
楽しいラウンド。
伊藤園レディスが開催される名門、
グレートアイランド倶楽部。
栄えある第11回優勝者は、
㈱エレナ会長の中村國昭さん。
今年5月から、
社長を実弟の浩さんに任せ、
現在は代表取締役会長。
エレナは長崎県・佐賀県に、
スーパーマーケット40店舗、
ダイソー11店、ツタヤ5店を展開する。
このエリアでは断然、強い企業。
今年は55周年でもあり、
中村さんは心も晴れていて、
いい日になった。
〈結城義晴〉