Everybody! Good Monday!
[2014vol46]
2014年第47週。
11月最終週。
果てなきは青きことなり秋の空
〈朝日俳壇 大和郡山市・中西健〉
こんなに青い空。
果てしないほどに。
行く秋や有名無名知り人逝く
〈日経俳壇 仙台市・村上かつこ〉
高倉健さん、そしてわが父。
商売に関する一句。
秋刀魚旨しと言えば店主の破顔
〈同 川越市・村田英治〉
小さな店でも店主の破顔。
今月の商人舎標語は、
「小ささを恥じるな」。
小さい店が恥ではない
お茶席は四畳半
いつも行き届くからです
このお店は小さい
だから隅々までが
お客様のためにあります
〈倉本長治〉
気がつけば晩秋です。
久しぶりの日本でのGood Monday。
しかし今日は、
勤労感謝の日の振替休日。
そしてこの三連休は、
年末年始商戦の前哨戦。
成果は上がっただろうか。
アメリカでは、
今週がサンクスギビング・ウィーク。
全国民が日本の正月のように休む。
そしてクリスマスまでの1カ月を、
「ホリデーシーズン」と呼ぶ。
毎日新聞の巻頭コラム『余録』。
11月のEコマース商戦を取り上げた。
「感謝祭は初めて米国に渡った清教徒が
苦難の末、2年目に祝宴を開いたのが起源」
サンクスギビングデーの感謝祭は、
11月の第4木曜日で、今年は27日。
「当時の生活に思いをはせ、
家族で七面鳥やカボチャ料理を楽しむのが恒例だが、
歳末商戦のスタートでもある」
そして、
「特に勢いがいいのが電子商取引」。
Eコマースともいうし、
ネット通販ともいう。
「数年前から翌週の月曜日が
サイバー・マンデーとして定着し、
売り上げも2ケタ成長を続けている」
サンクスギビングデーは、
木曜日。
その翌日は、
黒字の金曜日、
すなわちブラック・フライデー。
そして土日を経て、
翌日がサイバー・マンデー。
インターネットの月曜日。
連休が終わり、
ウィークデーに変わった途端、
人々は自分のオフィスから、
インターネットで、
クリスマスプレゼントを購入する。
それがサイバー・マンデー。
しかしここで、
アメリカ人を驚かした出来事。
中国の通販最大手のアリババが
11月11日の「独身の日」のセールで、
1日で1兆円を超える売り上げを記録。
中国では数字の1を単身者に見立てて、
この日を「独身の日」とした。
アメリカの「サイバー・マンデー」と
中国の「独身の日」。
日本でEコマースがブレイクする日は、
いつなんだろう。
ちなみに、インターネット記念日は、
すでにある。
それは11月21日。
1969年11月21日、
アメリカでARPAネット実験がスタート。
これが現在のインターネットにつながったから、
この日が「インターネット記念日」になった。
ARPAは高等研究計画局、
のちに防衛高等研究計画局(DARPA)となった。
防衛システムの研究の中から、
中心のない分散型システムが誕生。
それがARPAネットとなり、
やがてインターネットとして発達した。
アメリカでは明後日からのホリデーシーズン。
Eコマースとリアル店舗との、
激しい戦いが繰り広げられる。
そしてO2Oがさらに広範に展開され、
オムニチャネル化が進む。
便利にはなるけれど、
果てなき青い空を眺める心のゆとりは、
失いたくない。
今週の販促は、
商人舎magazine。
weekly商人舎の日替わり連載。
月曜日の「今週の販促企画」。
政界は総選挙へまっしぐら。
立川談笑のつぶやき。
まことに変な形容だが、
知性派落語家と言われる。
10月20日の日経電子版セミナーから。
当然ながら故立川談志の弟子。
談志が生前ジョークで
「どうしていつもあなたは
反対ばかりするんですか?」と聞かれて、
「だって俺が反対しないと
全員で間違っちゃうから」。
これ、集団思考の危険性への鋭い指摘。
「集団が合議によって意思決定を行うとき、
集団の強い結束がマイナス方向に作用して、
メンバーが個人で決定を下す場合よりも
しばしば愚かで不合理な決定を行ってしまう傾向のこと」。
(「コトバンク」の定義がいい)
政界こそ、絶対に、
集団思考に陥ってはならない。
もちろん企業経営も、
集団思考を避けなければならない。
アメリカから日本へ帰ってくると、
今更ながら「集団思考」の危険性を感じる。
アメリカは自己主張の国、
日本は礼節謙譲の国。
だから談志の存在価値が増す。
だから12月14日には、
選挙に行こう! 投票しよう!
小売サービス業は、
年末商戦の12月第2日曜日。
忙しいことこの上ない。
しかし若い人もベテランも、
選挙に行こう! 投票しよう!
集団思考に陥らずに。
この集団思考に関しても、
商人舎ミドルマネジメント研修会では、
「チームワーク」の講義の中で触れる。
この秋の私の活動は、
ほぼ終わろうとしている。
冬に入って12月商戦。
あとは知識商人たちが、
躍動してくれるのを待つばかり。
マララ・ユサフザイさん。
17歳のパキスタン人。
2014年ノーベル平和賞受賞。
昨年の国連でのスピーチの一節。
One child, one teacher,
one book and one pen
can change the world.
Education is the only solution.
そう、教育こそ、
唯一の問題解決法。
しかしフランスの詩人ルイ・アラゴン。
「教えるとは共に希望を語ること。
学ぶとは真実を胸に刻むこと」
希望と真実が、
私たちのeducationであり、
solutionである。
では、みなさん。今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉