1月2日。横浜は快晴。
そして夕焼け。
再び、年賀状。
今年の標語。
とんがり★こだわり
“Outstanding★Positioning”
日本語訳を試みた。
とんがりはすぐに決まった。
動詞形は「とんがる」だが、
これは「とがる」が音変化した動詞。
その意味は4つ。
①物の先端が細く鋭くなっている。
「先の―・った鉛筆」
②敏感になる。
「神経が―・る」
③声などが興奮などのために高く鋭い調子になる。
とげとげしくなる。
「―・った声でなじる」「待たされた相手の目が―・る」
そして④(比喩的に)他よりも突出している。
過激である。
または、相手の弱点を容赦なく突いている。
この④の意味。
つまり、「突出・過激」、
あるいは「相手の弱点を容赦なく突くこと」。
それが「とんがり」。
しかしこだわりは困った。
なぜなら、私自身、
この言葉が好きではなかったからだ。
いや、嫌いだった。
できるだけ使わずにやってきた。
なぜなら、極めてい曖昧な言葉で、
しかしこの用語を使えば、
なんでも解決してしまうような気になる。。
そのくせ、一人ひとりが、
勝手に解釈できる。
つまり独りよがり。
使わないに越したことはない。
「こだわり」は動詞「こだわる」の名詞形。
その「こだわる」の意味は、
国語辞典では4つある。
①ちょっとしたことを必要以上に気にする。
気持ちがとらわれる。
拘泥(こうでい)する。
②物事に妥協せず、とことん追求する。
用例は「素材に―・った逸品」など。
③つかえたりひっかかったりする。
④難癖をつける。けちをつける。
②は近年の用法で、
小売業などで「こだわり商品」と使われたりする。
一方、Weblio類語辞書で「こだわり」とは、
「特定の物事に対する強い欲望を持つこと」。
類語は「執着心 ・ 執念」。
以上の「とんがり」と「こだわり」を、
一緒に使ってスローガンにする。
真ん中に★をあしらう。
とんがり★こだわりの戦略か、
とんがり★こだわりのフォーマットか、
とんがり★こだわりの店舗か、
とんがり★こだわりの売り場か、
とんがり★こだわりの商品か、
とんがり★こだわりのサービスか。
さらにとんがり★こだわりの店長か、
とんがり★こだわりのピープルか、
とんがり★こだわりのチェッカーか。
むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをゆかいに
ゆかいなことをまじめに
井上ひさし。
まず難しい戦略を、
易しく言い表さねばならない。
新入社員にもパートタイマーの皆さんにも、
理解でき、納得でき、
行動できる表現。
しかしそれは深い内容を持つ。
深い内容で、愉快でもある。
そして愉快であって、真面目である。
そうすると、
アウトスタンディングなポジショニング戦略は、
「とんがり★こだわり」となる。
今年1年、このスローガンで、
レース型競争に臨みたい。
よろしく。
〈結城義晴〉