午後から新横浜国際ホテル。
恒例の新春全国セルコグループトップ会。
13時45分からの特別記念講演は、
丹羽宇一郎さん。
前中国特命全権大使。
前伊藤忠商事㈱会長。
講演テーマは、
「-新年迎えての-日中関係と日本の展望」
まず今年の3つのキーワード。
①グローバリゼーション
日本だけが特殊な国ではない。
日本だけが豊かになろうではない。
日本だけがいいというのも、ありえない。
日本で起きたことは確実に世界各国に伝播している。
中国が崩壊したら日本もおかしくなる。
②インターネット革命
とりわけIoT、インターネット・オブ・シングス。
インターネットにモノが関連してくる。
この考え方は重要だ。
③金、マネー
資本と資産を持っている階層が豊かになり、
持っていない層が貧しくなる。
これはトマ・ピケティの「21世紀の資本」に通ずる話。
そのうえで専門の中国情勢分析。
丹羽さんは習近平を評価している。
私も流通の視点から見て、
習近平のイノベーションに感心している。
「中国は日米の後を、
40年遅れで歩いている。
韓国は20年遅れている。
だから必ず彼らにもデフレがやってくる」
日本の生き残り条件。
①絶対に戦争をしてはいけない。
②教育がすべてを握っている。
日本は世界から、
尊敬される国にならねば、
生き残ってはいけない。
大賛成。
講演会が終わると、
ぞろぞろと懇親会場へ移動。
そして金屏風の前に、
セルコチェーン役員のみなさんが、
並んでお出迎え。
開会の挨拶は、佐伯行彦さん。
協同組合セルコチェーン理事長の
㈱さえきセルバホールディングス社長。
「我々中小企業はつねに前を向いて、
挑戦しなければならない」
いい決意表明だった。
続いて来賓の祝辞。
農林水産省からは大坪正人さん。
食糧産業局食品小売サービス課長。
「農水省もプロダクトアウトから
マーケットインの発想へ転換します」
かねて私が同省に提案していたこと。
そして清水信次さん。
日本チェーンストア協会会長。
(株)ライフコーポレーション会長、
日本生団連会長。
「私も数え年90歳となった。
イオンの岡田卓也さんが91歳、
セブン&アイの伊藤雅俊さんが92歳。
しかしまだ上がいる。
バローの伊藤喜美さんは93歳、
イズミの山西義政さんは94歳」
「卒寿になったのだから、
若いころの悪行は許してくれ。
そうカミさんに言ったら、
ダメだと言われた」
笑わせておいて、結んだ。
「優秀な日本民族なのだから、
みんなで力を合わせて頑張って行こう」
この後は各卸売業のトップ競演。
これがセルコ新年会の売り物。
まず、三菱食品㈱特別顧問の後藤雅治さん。
「総力を挙げて、
地域活性化、地方創生に協力したい」
国分㈱会長兼社長の國分勘兵衛さん。
「日本の政治が安定してきたが、
デフレからの脱却ではない。
大事なのはデフレマインドから脱することだ」
㈱日本アクセス社長の田中茂治さん。
「今年のマーケティングテーマは、
美味しく節約、そして健康第一」
目の前の最前列に、
かつての上司の丹羽さんが立っていて、
話しにくそうな風情を見せたが、
嬉しそうな田中さんだった。
三井食品㈱社長の長原光男さん。
「世の中の変化は急だ。
だから革新と挑戦が必要。
各地で多様性に対応していきたい」
そして最後は、
伊藤忠食品㈱社長の星秀一さん。
星さんも丹羽さんの前でちょっと緊張。
「コシノジュンコさんの言うセンスの4つの要素。
①感覚、②知識と技術、③経験、
そして④その場その場の状況判断。
センスのいい取り組みをしていきたい」
それぞれに違いのある、
特徴的な話だった。
その後、セルコチェーン幹部役員が壇上に。
ひとり一人が自己紹介。
乾杯の音頭は、平富郎さん。
セルコチェーン理事相談役、
㈱エコス会長兼CEO。
「会員全員、無事、年を越し、
学べ、働けで今年1年を乗り切っていきたい。
勉強した知識と経験が知恵となる」
そして乾杯し、交流。
まず平さんと話した。
ブルーチップ㈱社長の宮本洋一さんが、
加わった。
その宮本さんとは、
今度じっくり話し合うことになった。
エコスグループのトップ。
私の隣から、
エコス社長の平邦雄さん、
マスダ社長の木村幸治さん、
たいらや社長の平典子さん。
㈱スーパーカケモ社長の欠畑茂治さん。
全日本食品㈱社長の平野実さん。
そして先ほどの檀上のお二人。
左の国分さんと、右の後藤さん。
さらに協会の事務局。
私の隣から、
日本チェーンストア協会専務理事の井上淳さん、
日本スーパーマーケット協会専務理事・竹井信治さん、
事務局長・江口法生さん。
それから松浦克幸さん。
昨年、ブルーチップ㈱常務を退任し、
今、東洋印刷㈱取締役CRM事業部長。
そうこうしているうちに、
あっという間に中締め。
セルコチェーン副理事長の桑原孝正さん。
㈱セルバ社長。
その桑原さんと、
金屏風の前で写真。
もちろん最後の最後は、
セルコチェーン理事長の佐伯行彦さん。
佐伯さんとは、毎年、
こうやって写真を撮る。
佐伯さんは昨年、還暦を迎え、
愛娘に贈られた赤いハットは、
近年でも際立ってよかった。
それにしても丹羽さんのサバイバル条件。
教育がすべてを握っている。
まず児童・生徒・学生の教育、
それから何にもまして社会人教育、
そして経営者教育。
すべてを握っている。
〈結城義晴〉