ロピア米国研修。
ニューヨーク2日目。
朝一番で、ロピア理念唱和。
ロピアという社名、店名に変わって、
ロピアのポジショニングが鮮明になった。
そのポジショニングを明らかにしたクレドを、
全員で声を合わせて唱える。
その後、結城義晴2時間の講義。
ロピアをその名のとおり、
ロープライス・ユートピアにする。
新しいマネジメント、
新しいストラテジー、
新しい人材。
そのための新しい考え方。
ナレッジ・マーチャントであれ、
脱グライダー商人であれ。
私は心の限り、
訴える。
マンハッタンは今日も美しい。
ひどく寒いけれど。
講義のあとは、
まずウォルマート・スーパーセンター。
25万平方フィート、7000坪ワンフロア。
衣食住薬、フルライン構成の最強フォーマット。
右側の入口を入ると、
零下10度の中、
水着の販売。
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」
ティファールのセットも、
70ドル。
トランクも79ドル。
「アクション・アレー」と呼ぶ島陳列。
お買い得品がこれでもかと登場。
チョイス・グレードの品揃えも強化。
近年はオーガニックに力を入れる。
ノンオーガニック商品の1割高が目標。
デアリー売り場は、乳製品オンパレード。
広大なスペースを割いて、
アメリカ人の食生活を支える。
ウォルマートはいま、
ゴーヤに力を入れて売っている。
ウォルマートはいつ訪れても、
新しい試みをしていて、新鮮だ。
次にこのニューヨーク市あたりで、
一番のシェアを誇るストップ&ショップ。
レジ脇では「スキャン・イット」のサービス。
しかし生鮮部門が弱い。
精肉の対面売り場にも、
対面する人が配置されていない。
流行の仕掛けはある。
しかしポジショニング要件は、
満たされていない。
店づくり、サイン、プロモーション、
コミュニケーション。
そのとんがり★こだわりがない。
だからローコストと低価格しか
訴えるものがない。
その低価格も、
ウォルマートと比べると、
2倍の売価。
これでは戦えない。
一方、アウトスタンディングさでは、
抜きん出たウェグマンズ。
青果部門は他を圧する。
八百屋出身のスーパーマーケット。
その奥がチーズ売り場。
ストップ&ショップと比べると、
この部門だけでも、
際立っている。
壁面にチーズのショップ。
このブリーチーズを集中販売。
ハム・ソーセージの対面売り場。
切りたての美味しいハムを求めて、
顧客は行列。
鮮魚部門には、
新しいサーモン商品。
オイスターは氷の上に立てる。
グロサリーはコンシスタントロープライス。
そしてファミリーパックの多用。
天井を模型列車が走る。
ここはロピアの新店と同じ。
広大なグロサリー売り場。
ウェグマンズは、
強力なグロサリーストアでもある。
そしてキッチン用品の島陳列。
美しい。
ウェグマンズの新しいポジショニング。
それがウェグマンズの強みだ。
そしてアルディ。
入口から続くディスカウントな商品。
ほとんどがプライベートブランド。
生鮮食品も、
アメリカで1000店を超えてから、
飛躍的によくなった。
牛乳は地域で一番安い。
卵ラージサイズ1ダースが、
1.85ドル。
天井は高くて、スッキリ。
その上、レジが恐ろしく速い。
それがアルディのホスピタリティ。
向かいにはコンビニのWaWa。
それからユニオンスクェア。
まずガーデン・オブ・エデン。
入口のところに青果物の、
見事なプレゼンテーション。
天井はカゴで埋め尽くされている
果物は本来美しい。
その特徴を余すところなく表現する。
するとこの売り場になる。
本格ハム売り場は対面コーナー。
チーズもコンパクトな売り場だが、
数多くのアイテム。
対面のベーカリー。
マンハッタンにホールフーズが登場し、
郊外にはウェグマンズもある。
その間で商売をする。
極めて難しい。
そのホールフーズ。
地下1階の青果部門。
ますます美しくなったプレゼンテーション。
バナナはぶら下げ什器だが、
客数が多すぎて品切れ寸前。
地上1階はデリ・コーナー。
もちろん米国スーパーマーケットで、
最高水準の寿司売り場。
そして「アワー・キッチン」と名付けられた、
サービスデリ売り場。
2階のフードコートは、
満席、満杯。
レジの前には大行列。
そして素早くレジ通過。
大繁盛のユニオンスクェア。
トレーダージョー。
ここは混みすぎて、
満員電車並み。
30mくらい離れた別棟のワイン小売店舗。
この店もレジは行列。
トレーダー・ジョーに死角なし。
それからゼイバーズ。
マンハッタンにただ一つの店。
まさにユニークなスーパーマーケット。
そしてフェアウェイマーケット。
入口の青果部門のボリューム陳列。
高い高い陳列線。
美しいを通り越して圧巻。
よく売れる。
だから陳列量を多くする。
迫力が出て、客数が増える。
鮮度も良くなる。
だからますます売れる。
パプリカ売り場のカラーコントロール。
マッシュルーム売り場も茶色の美しさ。
グロサリーも高い高い陳列線。
店がそれで一貫している。
つまり際立つ特徴。
その特徴が顧客に支持される。
そして客数が増える。
アウトスタンディングとは何か、
ポジショニングとは何か。
それを実感する研修だった。
店舗での勉強が終わると、
ロピア恒例の調理試食会。
キッチン付きのホテルをとって、
視察の時に購買した商品を使って、
各自が料理を作る。
それをスイートルームの会場に持ち寄る。
ハンバーガー。
サラダ。
こちらも。
そして中身の濃い交流。
エネルギーが満ち溢れてくる。
経験の共有が進む。
それがロピア米国研修だ。
(つづきます)
〈結城義晴〉