日経新聞一面トップ記事。
「スーパー改装に軸足」
同紙がまとめた大手10社の改装投資額は、
前年比3割増の約3800億円。
その10社は、
イオン、イトーヨーカ堂、ユニー、
イズミ、平和堂、フジ。
それからユナイテッド・スーパーマーケット、
ライフコーポレーション、ヨークベニマル、アークス。
前者が総合スーパー、
後者がスーパーマーケット。
とは言っても、
イズミ、平和堂、フジは、
スーパーマーケットも盛んに作っている。
まずイオンは2015年度の国内設備投資が、
1600億円の計画。
既存店舗の改装投資が中心。
その比率は前年度比6割増。
純粋持株会社イオンの子会社で、
総合スーパーを展開するのがイオンリテール。
同社は今年度、60店前後を改装。
これは前年度比2倍。
このイオンの国内投資額は、
トヨタ自動車の約1800億円、
日立製作所の推定2000億円強に匹敵する。
一方、セブン&アイ・ホールディングスの、
総合スーパーはイトーヨーカ堂。
「新規の出店を抑制し、
投資の多くを既存店改装に回す」
同社の今年度設備投資は611億円。
前年より5割増。
80店舗で売場を見直す。
昨年度24店だったから約3倍増。
この2社にユニーを加えた3社は、
総額2600億円の投資額。
これは前年度比5割増。
ライフコーポレーションも、
15年度は過去最大の73億円の改装投資。
特に近畿圏の店舗の見直しを進める。
そのライフは今日、
セントラルスクエア森ノ宮店が、
グランドオープン。
セントラルスクエアのフォーマットは、4店目。
最近のライフらしい、洗練された売場作り。
私も昨日から大阪にいたので、
夕方、訪れた。
エディオンとのコラボレーション。
詳細は商人舎magazineで紹介する。
weekly商人舎。
ご期待いただきたい。
今日はもう一つ、
3月11日にオープンしたばかりの、
ライフ清水谷店にも、
足を伸ばした。
1985㎡の2フロア。
2階にグロサリー、冷凍食品、
リカーショップとドラッグストア。
フード&ドラッグのスーパーマーケットとして、
2層店舗を上手くこなしている。
年商20億円の目標。
ライフはこういった新店開発とともに、
過去最多の改装を実施する。
さて今日の大阪滞在の主目的は、
阪食のトップインタビュー。
朝一番で、阪急オアシス千里山店。
阪急電鉄千里山駅前の店で、
阪食にとって最も得意の立地。
店の前で、
代表取締役会長の千野和利さんと、
取締役専務執行役員の松元努さんが、
出迎えてくれた。
私は握手して、言った。
「おめでとうございます」
新店オープンはめでたい。
取締執行役員の志水孝行さんから、
実に丁寧に説明を受けつつ、取材。
マグロの解体ショーをやっていた。
千野会長の持論「ライブ感」。
お客さんたちは、
心から喜んで買物していた。
ワンフロア900㎡の小型店ながら、
それを全く感じさせず、
阪食の高質食品専門館のコンセプトを、
十二分に表現している。
店長の竹田綾さんを囲んで、
千野さん、志水さんと写真。
阪食には7人の女性店長がいる。
竹田さんはそのリーダー。
素晴らしい。
店舗取材が終わると、
3階の会議室で昼食。
志水さんが選んでくれた、
より優りの意欲的な惣菜、寿司。
舌鼓を打ちつつ、
全部いただいた。
美味でした。
ありがとう。
その後、千野さん、松元さん、志水さんに、
丁寧な説明を受け、インタビュー。
その深くて濃い内容は、
千里山店とともに、
月刊『商人舎』5月号で掲載。
これは必読の特集です。
阪食は今年、
新店が7店。
改装が20店。
日経新聞の大手チェーンと、
同等以上の店舗投資をする。
今年、店舗に投資して、
全店の平均店齢を、
若返らせることができない企業は、
将来が危うい。
この3年で勝負はつく。
千野和利さんと結城義晴、
見解が一致した。
思い起こせば2011年の2月26日。
商人舎企画の、
「USAスーパーマーケット特別視察研修」
クローズド企画で、
4社のトップ・幹部が参加したが、
このとき千野さん、松元さん、志水さんと、
ご一緒した。
その時の成田空港の千野さん。
㈱サンシャインチェーン本部社長の川崎博道さん。
㈱エブリイ社長の岡崎雅廣さん。
㈱ハローデイ社長の加治敬通さん。
この1週間の研修会には、
4社の幹部が勢ぞろいして、
学習し、視察し、議論し、
志をひとつにした。
その後、4社は連携を強めて、
実にユニークなクォリティ&サービスの、
スーパーマーケットを開発し続けている。
私自身も、この時、
クォリティ&サービス型を、
研究し、結論を得た。
そして今日は、
千里山店で千野さんの話を聞きながら、
4年前のことを思い出していた。
1カ月も経たないうちに東日本を、
あの地震と津波が襲うとは、
夢にも思わなかった。
しかし、4年間。
阪食はさらに進化した。
そのことを今日の取材とインタビューは、
如実に物語っていた。
〈結城義晴〉