Everybody! Good Monday!
[2015vol19]
2015年も第20週。
5月第2週で、
ゴールデンウィーク明け。
台風6号が北上しているけれど、
一年で一番いい季節。
天動き山なみ越えて春はゆく
〈朝日俳壇より 春日市・渡瀬一男〉
トンネルといふ春陰の通り抜け
〈同 養父市・足立威宏〉
チューリップたんぽぽたがひの顔見えず
〈同 東京都・井原三郎〉
朝日俳壇には、
のどかな、いい句が並ぶ。
日経俳壇には、
見るべきもの、なし。
昨日の「母の日」が終わってしまうと、
6月は祝祭日がない。
その代わりに、
6月10日の時の記念日と、
6月第3日曜日の「父の日」。
weekly商人舎日替わり連載
「2週間販促企画」
そんなことが提案されています。
月刊『商人舎』5月号、本日発刊。
monthly商人舎5月号も、
もちろん、公開されている。
特集阪急オアシスと成城石井
何が「高級スーパー」を殺すのか?!
[cover message]
日本スーパーマーケット第一号の紀ノ国屋はJR東日本の傘下に組み込まれた。クイーンズ伊勢丹は三越伊勢丹フードサービスの事業会社となって、かつての輝きを失った。ピーコックストアは最後にはPマートというディスカウント・スーパーマーケットにまで手を出して、その挙句、イオンに売却された。アメリカでも、ドレーガーズ、アンドロニコス、ドロシーレーンなどなど「高級スーパーマーケット」は衰退の一途。
その一方で、日本では西の阪急オアシス、東の成城石井が絶好調。アメリカではホールフーズ、ウェグマンズがこれまた衰えを知らず。この現象、いったい、どう捉えたらいいのか。
日米ともに好循環を謳歌する小売業は、いずれも「高級・低級」「高価格・低価格」の、従来の軸の外にある。あるいは次元を異にする。高級スーパーマーケットが衰退するのではない。消費の軸やライフスタイルのベクトルの変質、つまりマーケットの変容が、高級・低級の価値観を置いてきぼりにしてしまったのだ。
[Message of May]
経営品質を現場から高めよう!
〈特集のまえがき〉
“Classic”High-Quality Supermarketの条件
結城義晴
阪食の高質専門コンテンツ主義
[第1部 ストラテジー編]
代表取締役会長
千野和利の「企業高質化論」
[第2部 マーチャンダイジング編]
専務取締役
松元努が説く「おかず比率」イズム
[第3部店舗運営・人材育成編]
取締役執行役員
志水孝行が明かす
「新入社員・パート従業員研修の要諦」
最新阪急オアシス千里山店の全貌
高密度MDと空間導線の272 坪「高質食品専門館」はさらに進化した!!
日本のTRADER JOE’S
成城石井のDNAと近未来
[ロング・ロングインタビュー]
㈱成城石井代表取締役社長
原和彦&服部吉宏執行役員商品本部長
第1章 出店戦略
第2章 商品開発
第3章 価格政策
第4章 ソーシング
第5章 人材教育
最終章 近未来
「会社は売られても成城石井魂は売らない!」
成城石井「最大店舗と最高店長」
東京ドームラクーア店を訪れ高橋琢磨店長に聞く
町田ニューセントラルキッチン
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商人舎magazine【Monthly連載 2015年5月】
[新連載スタート]
関智美のマーケティング・アイ
「二十四節気と現代人の生活行動」
[リニューアル]
常盤勝美の「この先のウェザーMDチェックポイント」
白部和孝の「売場の計数の使い方Q&A」
嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論
朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」
當仲寛哲のリテイル・インフォメーション・システム論
相楽・長咲の「労務&人事」最新講座
武藤麻代の「医食同源の現場訪問」
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いかがでしょう。
阪急オアシスと成城石井を、
商人舎流に徹底的にスタディしました。
月刊誌も3年目に入り、
調子が出てきました。
年間購読申込は《こちら》
さて日経新聞『春秋』
「月もデパートの屋根に出る」
わが西條八十の「東京行進曲」の歌詞。
4番まである歌だが、
その4番の最後の句。
作曲は中山晋平で、
1929年(昭和4年)5月に発売。
このデパートは、
三越、ほてい屋、松屋、伊勢丹。
新宿に4百貨店がひとつ通り沿いにオープン。
しかし撤退や吸収合併で3店が消えた。
残ったのが伊勢丹本店。
その伊勢丹は日本最大百貨店として、
世界中から注目されている。
衰退業態の百貨店でも、
残存者利益を享受する店は、
世界最高レベルに至る。
「海外のファッション愛好家も
注目する店に変身した。
流行を先取りする姿勢が強みだと
業界の目は一致する」
その伊勢丹新宿店が、
連休明けの今日から
キャンペーン。
「自然や文化の保護、社会貢献、
生産者の労働環境などに
配慮した商品を集め、紹介」
キャンペーンのキーワード、
その一つが「エシカル消費」。
エシカル(ethical)。
「倫理的・道徳的な」、
あるいは「道徳上の」という意味。
その「消費」だから、
環境保全や社会的課題に、
取り組むことを意識した消費活動。
このブログの読者ならば、
良くご存知の「フェア・トレード」商品が、
その代表。
プライベートブランドの分類では、
ライフスタイルブランドと呼ぶ。
高級・高質商品は、
クォリティブランド。
エシカル・ブランドなどは、
ライフスタイルブランド。
イオンの「グリーンアイ」が、
日本の事例の一つ。
現在、あまり売れてはいないけれど。
例えば、「い・ろ・は・す」、
日本コカ・コーラのI LOHAS。
例えば、ボルヴィックの「1ℓ for 10ℓ」。
ただしフェア・トレードもエシカル消費も、
考えてみれば人間として当たり前のこと。
これを殊更に強調したり、
売り込みの道具とするのは、
一言で言えば「下品」、
人間としては「下劣」。
CSRのポイントは、実はここにある。
Corporate Social Responsibility、
企業の社会的責任。
伊勢丹本店は、
この考え方をさりげなくキャンペーンした。
ネーミングは、
「グローバル・クリーン」
その中にHappy Ethical Lifeの提案がある。
ゴールデンウィーク終了と同時に、
5月24日まで。
祝祭日のない6月までの計画の中の、
第一弾が5月第4週まで。
実に絶好のタイミングだ。
それを自分で煽るのではなく、
大日経の巻頭コラムが、
取り上げてくれた。
コラム『春秋』のまとめは、
ご丁寧に小売業への提案。
「新しい消費の掘り起こしに
常に苦心している小売業界だが、
隠れた鉱脈はまだ多い
のではないかと感じる」
最後の「のではないかと感じる」の表現は、
コラムニストの自信のなさを表しているが、
自信を持って言い切ってください。
「隠れた鉱脈はまだ多い」
そしてその一端は、
海外にある。
今週からの私のスケジュール。
今日は第一屋製パンの取締役会。
東京・品川の豊田通商本社で開催された。
そして明日から2週間。
アメリカを訪問。
まず、ラスベガス。
商人舎ベーシックコースは、
52名の満員御礼。
そのあと、ダラスから、
サンフランシスまで。
2週間ほど日本を空けます。
では、みなさん、
今週も、Good Monday!
〈結城義晴〉