スペインから帰ってきて、
まだ3日しか経っていない。
ずいぶん、前のことのように、
感じられて、ちょっとさみしい。
そのスペイン小売業のランキング。
1位 メルカドーナ
2位 エル・コルテ・イングレス
3位 カルフール
4位 エロスキ
5位 ディアDIA
6位 インディテックス
7位 オーシャン・アルカンポ
2位のエル・コルテ・イングレスは、
スペイン国内に175店舗を有する、
国内最大のデパートメントストア。
その他に、ハイパーマーケット(総合スーパー)をはじめ、
スーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストアなどを展開。
どこの国にもある多業態小売業。
今、弱ぶくみ。
ディアは、小型ハードディスカウントストア企業。
2012年にカルフールグループ傘下から独立して、
直営とFC合わせて6914店舗。
スペイン、フランス、ポルトガル、
それから中国、ブラジル、アルゼンチン、
6カ国に展開。
本拠地をスペインにおいて、
国内には半分の2925店舗を展開。
4.6%のシェアで国内小売業6位。
だから3位のカルフールと、
7位のアルカンポが外資ということになる。
今日はそのオーシャンのアルカンポを紹介。
オーシャングループはフランスでは、
Carrefourに次いで2位。
スペイン国内では4.6%のシェアで、
第7位。
オーシャンの社名は、
1号店の地名“Hauts Champs”と同音に由来する。
ロゴの鳥はロビン(コマドリ)。
ヨーロッパで多数生息していることから、
地域密着をイメージ。
年商は534億5400万ユーロ。
7兆4836億円。
ハイパーマーケットは12カ国で888店、
スーパーマーケットは6カ国で862店。
総店舗数1750。
スペイン進出は1981年。
スペインのアルカンポは、
ハイパーマーケット業態で、
ほかにスーパーマーケット、コンビニも展開。
典型的なハイパーマーケットを、
郊外で運営している。
とにかく巨大。
バスを降りて、
ぞろぞろ歩く。
そして地階からスロープで1階へ。
巨大なショッピングセンター。
しかしその3分の2は、
アルカンポの売り場。
レジの向こうに1万坪にも及ぶ売り場。
これです。
天井は高く、スケルトン方式。
ワイン売り場も広大。
ワインセラーを設けている。
コカコーラの売り場。
プロモーションは真っ赤に派手に。
バンドルセールの売り場も、
広大。
ハイパーマーケットは、
こういった思い切った仕掛けるすることができる。
大型店はそれが生命線だ。
広大さでとんがっている。
その広大さを生かす。
青果売り場はグリーン。
精肉売り場は赤。
チーズ売り場は黄色。
シーフード売り場は水色。
色分けして、
広大な売り場をわかりやすく分類する。
食品売り場が3000坪。
そして仕切りを作ってノンフード売り場。
真ん中にT字型のコンコース。
そして広大なプロモーション売り場。
これも広大さをとんがらせる仕掛け。
スペイン人の生活を、
上から下までごっそり、そっくり、
支える。
しかも高所得者から低所得者まで、
客層は高い。
その広い客層を抑えるキーワードは、
ロープライスとプロモーション。
ハイパーマーケットの経営レベルは、
カルフールを凌ぐオーシャン。
そのアウトスタンディングなポジショニングは、
広大さ。
その強みを生かすには、
どうするか。
それを幹部・従業員が、全員で考える。
社員持株制度の会社で、
私はこの会社に、
アメリカのパブリックスやウィンコの良さを、
認めている。
(つづきます)
〈結城義晴〉