シャッターは閉まっていて、
上記の張り紙。
そこで関係ないけど、
商人舎オフィスでは、
これをいただいた。
Sさん、ありがとう。
ごちそうさまでした。
今年は土用丑の日が2日ある。
今日7月24日と8月5日(水曜日)。
だから消費も必ず活気づくはず。
その今年のウナギ。
日経新聞の記事。
ここまで、店頭価格は、
昨年に比べて安く推移してきた。
今シーズンは流通量が多い。
中国・日本・韓国・台湾の合計の池入れ量は、
不漁で大きく落ち込んだ前年に比べて、
2014年には4倍強の約91トンに膨らんだ。
一方、輸入量も、今年1~5月は、
約2500トンで、前年同期比7割増。
流通量、輸入量が増加すれば、
価格が安くなり、消費量も増える。
しかし安かった卸値も上昇に転じた。
7月初めごろの平均的な国産卸価格は、
1kg4000円前後。
前年同時期比で1割安。
しかしこの半月間で、
卸値がほぼ毎週100円程度ずつ値上がりし、
現在は4500円程度。
例年ならば、
土用の丑が過ぎると
卸値は落ち着く。
しかし今年は上昇が続きそうだ。
もちろんもう一度8月5日にも、
土用丑がやって来るし、
消費者の国産志向が根強くて、
その国産品の品不足が顕著だからだ。
再来週の土用丑の日に向けて、
商品調達と価格設定を、
今一度、検討しておく必要がある。
さて、新聞各紙一面トップ。
日本経済新聞が、
英国フィナンシャル・タイムズを
買収。
経済メディアとして、
世界最大の存在となる。
親会社は英国のピアソン。
買収金額は8億4400万ポンド、
約1600億円。
欧米を旅行すると、
ビジネスマンが一番読んでいるのが、
フィナンシャル・タイムズであることは、
よくわかる。
米国ウォルストリート・ジャーナルと並んで、
欧米トップの経済メディアである。
現在では、
デジタル版の有料読者は約50万人。
全体の約7割を占める。
日経も電子版読者は43万人。
単純合計すると93万人。
これは米国ニューヨーク・タイムズの、
91万人を抜いて、世界第一位。
新聞発行部数は、
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の、
146万部の2倍強。
これで紙媒体のビジネスメディアは、
二強体制となる。
一つが日経+フィナンシャル・タイムズ、
ひとつがWSJのダウ・ジョーンズ。
通信社としては、
米国ブルームバーグが大きい。
グローバル市場で、
この「3つの勢力がせめぎあう構図」。
つまり経済メディアも三占。
フィナンシャル・タイムズは1888年創刊。
日本経済新聞は1876年に、
「中外物価新報」として創刊。
前者は1995年に電子版を創刊し、
早くからデジタル化を進めた。
紙と網を合わせた購読者数は約73万。
全購読者の3分の2がイギリス国外。
そして2017年には網の売上高が紙を上回る。
日経は2010年に「日経電子版」を創刊。
紙と網を合わせた有料読者数は316万。
メディアの大型再編は、
21世紀に入って加速。
まず2007年、
米国ニューズ・コーポレーションが、
WSJを発行するダウ・ジョーンズを買収。
2013年には米国ワシントン・ポストを、
アマゾン創業者ジェフ・ベゾスが、
個人資産で買収。
背景には紙媒体の苦境がある。
インターネット普及で販売・広告の収入が激減。
2008年のリーマン・ショックが、
それに決定的打撃を与えた。
その一方で、デジタル専業メディアが台頭。
低コストで制作した記事を無料公開し、
デジタル広告で利益を出す経営モデル。
2005年発足のハフィントンポストは、
既存メディアとも連携して、
記事を網羅的に収集・配信。
わずか数年で、
月間2500万人を超える読者を獲得。
これは例えば、
私の[毎日更新宣言ブログ]のやり方。
わが盟友の流通ニュースも同じ。
それに対して日本の流通マスコミでも、
紙媒体は、悪いけれど凋落の一途。
しかし世界では、
インターネットサービスのAOLが、
2011年にそのハフィントンポストを、
買収してしまった。
インターネットサービスが、
メディアを傘下に入れるところまで来た。
毎日更新宣言ブログは、
紙の月刊『商人舎』と、
網の商人舎magazineへと発展し、
その両者の使い勝手の良さを、
融合させようと試みている。
もちろん、ごくごくちいさくて、
極めて専門的な、
マーケット・ニッチャーでは、
あるけれど。
時代は急激に変わる。
そのスピードについていけなければ、
グライダーとなって、
スピードが出せるエンジンをもつ存在に、
引っ張ってもらうしかない。
そんなことを論じるメディア組織自体が、
実はエンジンもスピードも、
持っていないことが多い。
以って自戒とすべし、ではある。
それにしても横浜野田岩。
麻布野田岩の暖簾分けの店だが、
店主は異なる。
土用丑の当日は、
横濱高島屋内の店が大忙し。
だから本店を休業にして、
全員が高島屋に詰める。
髙島屋店がエンジンで、
本店はグライダー。
情けない。
〈結城義晴〉