ちょっと疲れ気味。
しかし少し体が疲労しているときの方が、
頭は断然、活性化する。
AJSネットワークが届いた。
オール日本スーパーマーケット協会の機関誌。
毎月1日発行、通巻298号。
私は連載を92回、書いている。
『スーパーマーケット応援団長の
辛口時評』
いろいろなメディアに書いてきたし、
今も書いているが、
これがいちばん長い。
ご愛読、お願いします。
今回はこの機関誌の巻頭で、
新会長の田尻一さんが語っている。
サミット㈱社長。
とても、いい。
「お客様の求める商品は日々変わります。
それがちゃんと売場にある状態をつくる、
スーパーマーケットはかくあるべき」
田尻さんは持論を展開する。
強調するのは、
「変化にすかさず対応すること」
そのために「知恵の共同仕入れ」に、
斬新な変革を提案する。
惣菜に関する考え方は、
私の連載と一致していて、
両方を読んでいただくと、
よくわかると思う。
詳細は機関誌を読んでください。
加盟企業以外の人たちは、
残念ながら、ここまでだけれど、
言いっ放しにしない活字の強さを、
AJSネットワークはもっている。
それは前会長の荒井伸也さんの功績だ。
荒井さんも巻末で、
新連載『知行合一』を書き始めた。
これも必読の連載となるだろう。
今日は夕方、商人舎オフィスに、
来訪者あり。
奥はブヤンジャルガル・シルネンさん。
手前は當仲寛哲さん。
ブヤンさんは31歳のモンゴル人。
シン・モンゴル・アカデミーの、
工科技術大学学長。
當仲さんは、USP研究代表取締役所長。
ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所。
商人舎MagazineのMonthly連載
「リテール・インフォメーション・システム論」を、
29回も書いてくれている。
情報システムのイノベーターで、
引く手数多。
それなのに、
モンゴルの商業活性化に、
ずっと力を注いでいる。
私も及ばずながら、
手助けをしたいと考えている。
ブヤンさん、頑張って。
さて、日経新聞に興味ある記事。
「大丸松坂屋、アウトレットに
常設の店舗開業」
大丸松坂屋百貨店が7月31日、
三井アウトレットパーク滋賀竜王に、
常設の店舗を開店する。
バナーは「大丸アウトレットストア」。
売り場面積は約110㎡で、
婦人服や紳士服の
プライベートブランド中心の店。
本来はアメリカの百貨店の
オフプライスストアのように、
シーズンの売れ残り品を、
3割~7割引きで販売したいところだが、
それができないからPBとなる。
それでも今年1月、期間限定で、
神戸市のアウトレットに出店した店が、
好調だった。
そこで常設店にして、
各地の主要なアウトレットモールに
出店していく。
アメリカでは、もう、常識。
ノードストローム・ラック。
ニーマンマーカス・ラストコール、
サックス·フィフス·オフ・フィフス、
そしてブルーミングデールズ・アウトレット。
この6月には、
オフアイル・バイ・コールズ。
今秋には、メイシーズ・バックステージ。
私はこの現象こそ、
非食品分野最大のインパクトを持つと考えて、
商人舎Magazineでも特筆大書している。
Daily商人舎では、
5月26日付け記事で報告した。
コールズの「Off-Aisle by Kohl’s」
昨年9月号の月刊『商人舎』では、
アメリカ小売業特集を編んで、
Department Store編で、
百貨店のオフプライスストア戦略を強調した。
それが大丸アウトレットストアとして、
日本でもお目見えする。
ネーミングでいえば、
ブルーミングデール方式。
そしてたった110㎡の小型店。
まだおっかなびっくりの実験段階。
本来のコンセプトならば、
売れ残り品のディスカウント。
これが実現できれば、
不思議なことに、
ノーマル百貨店の売価も下がってくる。
よく、考えればわかる。
ただしそれには、
日本の百貨店の在り方そのものに、
破壊的イノベーションが求められる。
しかしそれがなくとも、今後、
百貨店はこのフォーマットに、
続々と、参入するだろう。
これは「すでに起こった未来」である。
〈結城義晴〉