疲れがどっと出た。
1週間ほどの渡米の方が、
疲労度が大きいか。
短期間での長距離移動は、
やはり骨身にこたえる。
11月は23日間連続で、
これまでで一番長いから、
また違う疲れ方になるのだろう。
いずれにしても、
ブログはアメリカ時差時間で、
お願いします。
前にも書いたけれど、
アメリカにはゾーンごとに時差がある。
第1はEastern Standard Time。
東海岸標準時で日本との時差は14時間。
ニューヨークやワシントンDCがこれ。
第2はCentral Standard Time。
中西部標準時で日本とは15時間。
ダラス、オースティン、サンアントニオなど。
第3はMountain Standard Time。
山岳部標準時で16時間。
最近は行かないけれど、
フェニックス、デンバー、ソルトレークシティなど。
そして第4がPacific Standard Time。
太平洋標準時で17時間差。
これがロサンゼルス、サンフランシスコ、
さらにラスベガス、シアトル。
それから前回は飛ばしたけれど、
アラスカが日本との時差18時間で、
ハワイが19時間。
広い国です。
今、アメリカのメジャーリーグが大詰め。
MLBと称する。
MLBは日本と同じ2リーグ制。
ナショナルリーグとアメリカンリーグ。
アメリカ29球団とカナダ1球団の全30球団。
両リーグともに、
東地区、中地区、西地区に分かれる。
全30球団だから、それぞれの地区には、
両リーグ5チームずつが振り分けられている。
ここが日本とは違う。
こんなに時差がある広大な国土、
それに地域経済力。
この大リーグが形成されてきた要因でもある。
試合はレギュラーシーズンとポストシーズン。
前者において勝率トップだったチームが、
ポストシーズンに進む。
さらに両リーグの優勝チームが、
ワールドシリーズの優勝決定戦を行って、
ワールドチャンピオンが決定される。
日本のプロ野球も2リーグ制で、
両リーグ優勝チームが日本シリーズを行い、
日本チャンピオンを決定する。
構造は同じ。
しかし日本はセントラルリーグも、
パシフィックリーグも、
それぞれ6チーム。
アメリカのどちらかのリーグの、
1つの地区と同じくらいと見ていい。
だからポストシーズンも簡素。
そこで、クライマックスシリーズと称して、
上位3チームが短期決戦を行う。
ここでちょっと白ける。
レギュラーシーズンを戦った6チームのうち、
半分がポストシーズンに進めるからだ。
いま、日本では両リーグの最終段階。
パリーグはソフトバンクホークスに決まり、
セリーグは東京ヤクルトスワローズに決まりそう。
アメリカのポストシーズンは、
ディビジョンシリーズ、
リーグチャンピオンシップ、
ワールドシリーズと盛り上がる。
ディビジョンシリーズは、
3地区の勝率トップチームによる、
リーグチャンピオンシップ進出決定戦。
3地区だからトーナメントにならず、
だからもう1チームだけ、
ワイルドカードシリーズを戦って、
這い上がれる。
そのうえで、リーグチャンピオンシップが決まり、
ワールドシリーズが決まる。
日本の現在のクライマックスシリーズ。
全然、クライマックスとは感じられない。
私の思いつき。
まず、両リーグのペナントレースは、
シンプルなゴールに向かって、
熾烈な戦いを繰り広げ、
そのチャンピオン同士が、
さっさと日本シリーズで7戦を戦って、
日本一を決めるのがいい。
そのあとで、
これは全くのエキジビジョンでいいが、
全12チームによる、
夏の甲子園大会並みの、
一戦必勝のトーナメント戦を組む。
組み合わせはセパも、
完全シャッフル。
予選は両リーグ2位から6位までのチーム、
準々決勝で1位、2位チームが出てくる。
そして準決勝、決勝。
名づけて、
「全日本プロ野球トーナメント」
日本の高校生の甲子園全国大会は、
日本独特のトーナメントで、
日本の野球選手のDNAであり、強みでもある。
これをプロ野球に取り入れる。
すると、国際ゲームの、
例えばワールドベースボールクラシックや、
オリンピックなどの短期決戦に有利に働く。
日本のプロ野球選手が、
高校時代のDNAを復活させることができて、
国際試合でも躍動できる。
全日本プロ野球トーナメントも、
スポンサーを募って、
1週間ほどで始末する。
盛り上がると思う。
サッカーも昔は日本リーグと、
天皇杯のトーナメントとの、
二本立てで盛り上がった。
さて、帰国して、大阪での講演、
東京に戻って大陳コンテスト審査、
そして今日は海浜幕張での講演。
イオンリテール米国視察の事前勉強会。
海浜幕張駅前の講義室。
午後3時から5時までの2時間。
米国視察研修の目的、
そして目的地の概況、
4つの競争者による競争原理、
米国チェーンストアの最新動向、
そしてイオンリテールの立ち位置と戦略。
アメリカから帰国して、
まだ3日目。
だからリアリティがある。
すぐに脱線して、話は、
見てきたこと、効いてきたことに、
スライドする。
しかしそれがまたいい。
今回は月刊『商人舎』8月号も使う。
特集は、
「2015アメリカ小売業テキスト」
「食を制する者、流通を制す」
日本もアメリカも、そしてヨーロッパも、
この傾向はさらに顕著になってきた。
未成熟社会は発展途上。
だからエンゲル係数としての「食」が重要である。
コモディティ需要といってよい。
それから社会が発展して、生活は広がる。
衣料品、住関連品、ヘルス&ビューティ、
そして楽しむ、遊ぶ、学ぶへと、
生活は豊かになってゆく。
しかし社会が成熟してくると、
ふたたび「食」が重要になる。
ここではノンコモディティの食が主役となる。
日米欧、先進国は、
その意味で「食を制する者」が、
流通を制することになる。
そして新潟県の闘い。
清水フードセンターを傘下に入れた、
イオンリテールの戦略は、
マルチフォーマット・マルチバナー。
これらもアメリカで学ぶ内容だ。
2時間があっという間に過ぎた。
ご清聴を感謝する。
最後に事務局の皆さんと写真。
右は、山田勝久さん。
東海・長野カンパニー南三重事業部長。
11月視察研修会の団長を務める。
その隣は人事部のお二人。
細田昌幸部長と小河原好弘さん。
小河原さんは11月のツアーに同行してくれる。
アメリカのメジャーリーグと、
日本のプロ野球。
同じようでいて、
異なることもある。
メジャーリーグの在り方を考察して、
日本プロ野球の良さを発見できる。
我々の米国チェーンストア研究は、
それと似たようなところがある。
〈結城義晴〉