今上天皇陛下82歳の誕生日。
おめでとうございます。
「誕生日は、母と父に感謝する日です」。
私はいつも誕生祝いに、このフレーズを使う。
本当にそう思っているから。
さらにマーク・トウェインを付け加える。
「人生で一番大事な日が
二日ある。
生まれた日と、
なぜ生まれたかが
わかった日である」
天皇陛下の今日のお言葉。
「様々な面で先の戦争のことを
考えて過ごした1年でした」
戦争を知らない子供たちが、
私自身も含めて大人になり、
壮年になり、熟年になる。
「先の戦争のことを十分に知り、
考えを深めていくことが
日本の将来にとって
極めて大切なことと思います」
それは『永遠の0』のような知り方では、
断じてない。
そして戦争への思い。
「平和であったならば、
社会の様々な分野で
有意義な人生を送ったであろう人々が
命を失ったわけであり、
このことを考えると非常に心が痛みます」
イギリス人とフランス人は、
ひどく仲が悪い。
イギリスのユーモア、
フランスのエスプリ。
同じような内容でも、
必ず対峙する。
そのフランス人が、
これだけはイギリスのようであったら良かったのにと、
思うことがある。
それは「王室」の存在である。
イギリスは名誉革命で、
王室を残した。
フランスはフランス革命で、
ルイ16世をギロチンに送り、
王室制度を廃止した。
日本の「王室制度」を無条件に、
賛美するものではないけれど、
皇室があることが日本の特長だと、
ずいぶん年をとってきてから、
思うようになった。
昨日の冬至。
夜、柚子湯に入った。
今朝も柚子の香りを楽しみながら、
湯につかる。
1年の疲れが抜けていくようだ。
さて、昨日、王利彰先生のFacebookに、
いい話がシェアされていた。
『グノシー』のブログのタイトルは、
「米マックのドライブスルーで
後ろの車の代金を払ってあげた結果…¡」
12月9日、アメリカはフロリダ州。
マクドナルドの店舗のドライブスルー。
主人公はトリー・キーヌさんという女性。
「頼んだ商品の代金を支払っていた」
「ふと思い付いて、店員さんに声を掛けました。
『後ろの車の人の分も、払ってもいいかしら?』」
「加えてキーヌさんは店員さんに、
『後ろの人に”よいクリスマスを”と伝えて欲しい』
と頼み、マクドナルドを後にしました」
「後ろの車が会計に来ると、店員さんは
キーヌさんが食事代を払ってくれたことを伝えました。
そして『よいクリスマスを』と」
すると・・・
「キーヌさんの行いにとても感動したその人は、
今度は、自分の後ろのお客さんの
食事代を払わせて欲しいと申し出た」
「こうして繋がっていった親切の連鎖は
どんどん続き、なんと朝9時から昼3時の
この店員さんのシフトが終わるまで、
ずっと途絶えることがありませんでした」
「途中から車の台数をカウントしていったところ、
後ろの車に食事代を支払ったのはなんと250人!
中には後ろの車3台分の食事代を払いたいと
申し出た女性もいたのだとか」
この店員さんは、12年間、
マクドナルドで働いているベテラン。
「このようなことは今まで
1度も起きたことがありません」
「この出来事に参加することができて
本当に恵まれた気持ちです」
ブログはまとめる。
「1人の女性から始まった、
止まらない小さな親切の連鎖。
世界は私たちが思っているよりもっと、
親切心にあふれているようです」
アメリカはいいなあ。
そしてマクドナルドはいいなあ。
そう、思う。
日本マクドナルドが売却されてしまうが、
マクドナルドの良さは変わらない。
もっと健康的で、
もっと断然おいしいハンバーガーが、
この会社には必須だと思うけれど。
ひと月に一、二度、
私に送られてくるメールマガジンの一つ。
日本クレド㈱代表の吉田誠一郎さん。
2015年のクレドの総括。
3つあるが何よりも重要なのが第1。
「社会や世界への貢献意識」の高まりを、
クレドの文章に入れる動きが増えたこと。
これまでは「自社の顧客」にどう貢献するか、
そのことについての宣言が、
ほとんどの企業で優先されていた。
しかし、「顧客」よりも、
「社会や世界の進歩や成長に対して、
自社や自分たちは、
どんなミッションをもっているか」
これを宣言する。
マーケティングの5つのコンセプト。
生産コンセプト、
製品コンセプト、
販売コンセプト、
マーケティング・コンセプト。
最後に社会マーケティング・コンセプト。
2015年の日本のクレドにも、
この第5のコンセプトが色濃く出てきたことになる。
そしてそれは、
マクドナルドの連鎖につながる。
いや、親切の連鎖は、
その会社やその店に、
社会マーケティング特性が潜在するからこそ、
生まれてくるものなのだと思う。
明日はクリスマスイブ。
すべてのみなさんに、
「よいクリスマス」の連鎖を。
〈結城義晴〉