閏年の節分。
横浜市西区北幸に、
赤鬼と青鬼。
ローソンの店員の扮装。
昨年のハロウィンからクリスマス、
そして今年の節分。
扮装は、2016年の知識商人にとって、
必須技能となってきた。
恵方巻の売上げはどこまで伸びただろうか。
節分商品は売れただろうか。
そして顧客は喜んでくれただろうか。
私は今日、月刊『商人舎』2月号の、
最終責了。
深夜までかかりそうだが、
例月よりも手早く店仕舞いできる。
私の編集仕事でも、
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」
みなさんとともに闘いたい。
そんなこんなで、
昼食は商人舎御用達の魚盛。
鮮度抜群で揚げたての魚のフライ。
そして大ボリュームの豚肉生姜焼き。
体の力をつけて一気呵成に、
責了に臨む。
ご期待いただきたい。
さてアメリカ合衆国の大統領選挙。
第45代アメリカ合衆国大統領を決めるための選挙。
ついでに次期アメリカ合衆国副大統領も選出する。
ただし、日本の首相を選ぶ方式とは、
かなり異なる。
まず第1に全米各州で、
民主党・共和党ごとに、
党員集会と予備選挙が行われる。
そのスタートがアイオワ州での予備選で、
昨日、その結果が出た。
第2は、民主党、共和党の全国大会で、
これは7月に行われる。
7月18日から21日が共和党全国大会、
7月25日から28日が民主党全国大会、
これで両党の立候補者が決定する。
まるでプロ野球のセリーグとパリーグのようだ。
つまりある種のショービジネスのごとき形式。
そして11月8日に、
「大統領選挙人」を選ぶための
一般有権者による投票。
さらに12月中旬、
選ばれた「大統領選挙人」による、
選挙人投票で決着。
その第1段階の党別の、
アイオア州予備選挙の結果だが、
民主党は、
ヒラリー・クリントン前米国務長官が、
バーニー・サンダース上院議員を上回った。
クリントン68歳、
サンダース74歳。
一方の共和党は、
テッド・クルーズ上院議員が、
ドナルド・トランプ氏を破った。
クルーズ45歳、
トランプ68歳。
サンダースは民主社会主義者。
トランプはポピュリズム発言をする不動産王。
まだまだ予断を許さないが、
各候補者の年齢が、
クルーズ議員を除いて、
高いのが気になる。
バラク・オバマ現大統領は54歳だが、
すでに2期に渡って大統領を務めたため、
アメリカ合衆国憲法修正第22条により、
トップには就任できない。
日本の安倍晋三首相と、
岡田克也民主党代表は、
61歳と62歳だから、
こちらの方が働き盛りという感じだ。
いずれにしろ、
風が吹けば桶屋が儲かる式の、
同盟関係を強めつつある日米両国だけに、
彼の国の大統領選からは目が離せない。
さて、『ほぼ日刊イトイ新聞』
巻頭言は「今日のダーリン」
糸井重里が考察するのは、
「じぶんにうそはつけない」
「こどものころは、その意味が
まったくわからなかった。
そもそもじぶんのことなんだから」
「じぶんのいちばんの敵は、じぶんだ」も、
「じぶんに負けるな」という励ましの意味も、
わからなかった。
「じぶんが、じぶんに
うそをつこうとする。
じぶんのついたうそを、
じぶんが許そうとする。
じぶんがじぶんを誘惑する。
じぶんがじぶんをだめにする」
これ、根本的な問題だ。
「そういう弱さがあるからこそ、
人間なのだとは思う」
人間は複雑だ。
「でもね、そういう弱さは、
もっとじぶんを苦しめる」
「なにかをうらんだり、
なにかを責めているうちに、
光の射す方向に
顔が向かなくなっていく」
人間にとって、一番恐ろしいことだ。
「『生き直す』ときの、
じぶんの歩みのたよりなさだとか、
人びとの嘲りだとかばかりが気になって、
過去に向って
こぶしをふりあげたり叫んだりする」
あぁ。
「こんなことを言っても、
ただのことばだ。
ただの説教だから、
聞こえないときには耳に入らない」
「ぼく自身も、若いときには、
まったく聞く気もなかった。
心がこもってようが、親身であろうが、
ことばはことばでしかない」
言葉の達人の糸井が、
そんなことをつぶやく。
「そういえば、どこかのだれかが、
じぶんにうそはつけないとか言ってたよな」
糸井は、「唱歌のよう」に、
「憶えてもらえればいい」という。
終わりは、妙に投げやり。
悲しそうだ。
「ことばは、まことに
ことばでしかないのだけれど」
しかし、私は、
言葉には力があると思う。
「じぶんにうそはつけない」
はじめに言葉ありき。
言葉は神とともにあり。
言葉はすなわち神なりき。
(ヨハネ福音書)
アメリカの大統領候補も、
日本の次の首相候補も、
「じぶんにうそはつけない」
唱歌のように覚えているだろうか。
節分の鬼を思いながら、
「ウソは外、ホントは内」
明日は立春だ。
〈結城義晴〉