結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年02月04日(木曜日)

ユニー・ファミマHD誕生と「ファミマ・ローソンの有朋自遠方来」

立春です。

「暦の上では今日から春」
言い古された常套句だが、
実際に一日中、
神奈川県では春のようだった。

「小春日和」という言葉があるが、
今日のような日のことではない。

「こはるびより」は、
晩秋から初冬にかけての11月ごろの、
穏やかで暖かな晴天の日を言う。

しかし今日のような日は、
この詩がいい。

「冬なのに 春みたいに
あたたかい日には」

冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
動物園に行ってみて
ゾウの前など すわりこんで
パンでもかじりたくなるのです

冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
ゆくさき不明の汽車にのり
荷物のように がたごとと
はこばれてゆきたいと思うのです

冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
冬なのに 春みたいに
あたたかい日には

冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
世界の平和のために
戦争をなくすために 生きてゆこうと
心の底から思うのです

冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
ネコと見つめあって
愛をたしかめあうことだって
できるのです

冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
冬なのに 春みたいに
あたたかい日には
〈鈴木順子〉

昨夜というか今朝というか、
午前3時ごろに、
月刊『商人舎』2月号の最終責了をして、
4時過ぎに自宅に戻って仮眠し、
6時には家を出て、今日は、
晴れて、ゴルフ。

名門中の名門、
スリーハンドレッドクラブ。

昭和37年9月23日オープン、
東急電鉄の創始者は五島慶太だが、
その長男として生まれ、
東急グループ中興の祖となったのが、
故五島昇。

その五島が、
自身で設計してつくったゴルフクラブ。

五島は日本商工会議所会頭、
日本小売業協会会長など歴任して、
流通業界でも大いに活躍。

東急百貨店、東急ストア、東急ハンズなど、
みな五島が創業した。

その五島の信条は、
「人と人を結びつけるのに、
ゴルフほど健康なものはない」

300人余のメンバー会員だから、
スリーハンドレッドクラブ。

政界・財界をはじめ、各界の名士が、
その300人に名を連ねる。

このクラブの玄関の丸柱に書がある。
2222
右が「有朋自遠方来不亦楽乎」
孔子の『論語・学而編』から、
友あり遠方より来る、
また楽しからずや。

遠くから友人がやってきた。
なんと楽しいことだろう。

左が「不許冠職入山門」
冠職山門に入るを許さず。

冠位・地位や職業・肩書を付けたまま、
門を入ってはならない。

我々もその気構えでラウンドし、
その心持ちで楽しんだ。

ご一緒したメンバーは、
㈱ロピア会長の 高木秀雄さん、
社長の高木勇輔さんと取締役の村上篤三郎さん。

それから前オーケー専務の勝間田力夫さん、
アイダスグループ代表の鈴木國朗さん。
商人舎プロデューサー松井康彦、
ゼネラルマネジャーの亀谷しづえ。

勝間田さんは現在、
「無印良品」状態。
それもまたいいもんだ。
話が弾んだ。

その後、鈴木さん、松井さんと、
ロピア港北インター店へ。
IMG_7735-5
この店も、相変わらず大繁盛。
客あり近隣より来る、
また楽しからずや。

さて、今日のニュースは、
ファミリーマートとユニー、
経営統合で正式に合意。

やはり、日経新聞が、
記者会見の前に朝刊でスクープ。

今年9月に発足する持株会社の名称は、
ユニー・ファミリーマートホールディングス。

よかった。
ユニーの名前が残る。

創業者の故西川俊男さんも、
草葉の陰で喜んでいるに違いない。

この会社の社長は、
現ファミリーマート上田準二会長。
極めて順当で、これしかない。

その上田さんの持論は、
「コンビニは二強に集約される」

私の使う「複占」の理論。

セブン-イレブンは圧倒的なマーケットリーダー。
ではファミリーマートが、
マーケットチャレンジャーになれるのか。

現時点では、完全なマーケットフォロワー。
そこでユニーグループのサークルK サンクスと統合。

規模では、ローソンを抜いて二強に入る。
そのためのユニー・ファミリーマート。

しかしそれでもまだまだ、
経営の質から判断すると、
一強二弱&Beyond。

上田さんは『日経ビジネス』で語っている。
「業界3位のままでは
21世紀に勝ち残れない」

「トップチェーンの物まねで
そこそこやってはいたけれど、
質、量ともに圧倒的な差があり、
このままではどうしても負け組になる」

「昔の物語のように、
歩みの速いウサギが先行し、
のろいカメが追いかけて、
寝ているウサギを追い越すなんていうことは、
近代社会ではあり得ません」

「競争相手は眠らないウサギなんです。
カメが後ろからのこのこ歩いたって、
谷底に転げ落ちてしまいます」

セブンは「眠らないウサギ」
うまい‼

そのうえで上田さんはあえて言う。
「僕はあらゆる業種は
『ナンバーワンvs対抗勢力』という構図に
収斂すると思っています。
3番手以下は脱落するリスクが大きい。
その中で僕らが統合されたり、
再編されたりする側になってはいけない」

「ファミマは統合しなくても
4~5年は収益が上がるでしょう。
けれど10年先、3番手が
勝ち組に残るとは考えづらい。
ましてやサークルKサンクスが
他チェーンと一緒になればどうなるか」

この上田構想を実現させるために、
新体制のコンビニ事業会社社長には、
㈱リヴァンプの澤田貴司CEOが就任。

これがアッと驚く人事。

澤田氏の経歴は面白い。
まず伊藤忠商事時代に入社し、
1990年代前半、米国サウスランド社を救済買収。
この時の伊藤忠側の窓口を務めた。

その後、サウスランドはイトーヨーカ堂に買収され、
現セブン-イレブン・インクとなった。

澤田氏は97年、伊藤忠から、
ファーストリテイリングへ転職。
すぐに98年に副社長に昇格。

しかし2003年、退職し、
投資ファンド運営会社KIACON設立。
2005年には現在の㈱リヴァンプを設立し、
社長兼最高経営責任者。

現ファミリーマートの中山勇社長とは、
伊藤忠新卒の同期入社。

現ローソンの玉塚元一社長は、
ファーストリテイリングの後輩で、
玉塚氏が同社社長を退職した後、
リヴァンプでは共同代表。

上田構想は『ナンバーワンvs対抗勢力』
これを10年後で想定するならば、
「セブン-イレブン」vs「ファミマ・ローソン」も、
考えられるし、ありうる。
時代はそこまで来ている。

その時にサークルKサンクスは完全に、
全店がファミリーマートになっている。

もちろんファミマが伊藤忠なら、
ローソンは三菱商事だから、
そう簡単ではない。

しかし上田、中山、そして澤田、玉塚。
「有朋自遠方来不亦楽乎」ではある。

〈結城義晴〉

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