日本銀行の「マイナス金利政策」
今日、スタート。
日銀は日本の中央銀行で、
現在は主に二つの目的を持つ。
「物価の安定」と「金融システムの安定」
ただし物価の安定といっても、
現黒田東彦第31代総裁は、
インフレターゲット論者で、
物価2%の上昇を標榜している。
日銀の業務は、
まず日本銀行券の発行および管理。
さらに物価と国民経済を安定させる操作をする。
そのために政策金利操作、公開市場操作、
支払準備率操作等の手法を使って、
金融政策を実施し、通貨流通量を調整する。
そして今回のマイナス金利政策に関連するが、
銀行などの金融機関同士の取引の決済は、
日本銀行の当座預金が使われる。
だから銀行のための銀行という機能を持つ。
この一般金融機関が、
日銀に預ける当座預金の一部に、
今日から年0.1%のマイナス金利が課される。
つまり預けると手数料0.1%がかかる。
すると金融機関は、日銀に預ける代わりに、
融資や有価証券に資金を回すことになり、
それによって企業や個人の投資は、
活性化するはず。
それが黒田総裁の狙い。
三井住友銀行はすでに今日、
普通預金の金利を年0.02%から、
年0.001%に引き下げた。
過去最低に並ぶ金利水準。
静岡銀行も同様の引き下げに踏み切った。
個人の預金金利収入は減る。
一方、三井住友銀は、
10年固定型の最優遇金利を0.15%下げた。
過去最低の年0.9%。
他も追随の見通し。
すでにこのブログでも取り上げたが、
この動きを先取りして、
長期金利の指標となる十年物国債の利回りは
先週、初めてマイナスとなった。
予断を許さない。
そんな中、アメリカ商務省の発表では、
この1月の全米小売業売上高は、
前年同月比で3.4%増となった。
自動車とその関連部品が前月比で0.6%増、
建設資材、食品・飲料なども増加。
オンラインなどの無店舗販売は1.6%プラス。
自動車・ガソリン・外食を除く、
一般小売業の売上高は0.1%増だった。
さらに全米小売業協会は、
2016年の小売業界の売上予測を発表。
米国一般小売売上高は、
前年度比3.1%の増加。
過去10年の平均伸び率は2.7%だから、
予測値はそれを上回る。
その中で無店舗販売は、
有店舗小売業の2倍から3倍の伸び。
つまり6%から9%の成長が見込まれる。
同協会CEOのマシュー・シェイのコメント。
「賃金は上昇し、雇用も増え、
消費者の購買への自信は着実に増している。
2016年の小売業界は成長する」
力強い。
「経済回復は消費者が支えており、
政府は投資を抑制する規制などを強めず、
小売業の収入を増やし、
その社員の仕事を安定させることに、
フォーカスすべきだ」
アメリカの2016年の経済成長は、
1.9%から2.4%の伸びが予測される。
雇用は毎月19万人増加し、
年末には失業率は4.6%に下がる。
その結果、賃金上昇ではなく
雇用の増加によって、
全体の消費が伸びる。
力強いアメリカ経済は、
雇用と小売産業が支える。
私は朝、Yキャットからリムジンバス。
みなとみらいの空には、
明るい白い雲。
横浜港とマリンタワー。
そしてベイブリッジ。
わが横浜が見送ってくれる。
1時間ちょっとで成田空港第1ターミナル。
S4の待合室に集まって、
結団式。
毎年やっている㈱マルトのアメリカ研修会。
初めに各人が自己紹介。
それから結城義晴の講義。
なぜアメリカに勉強に行くのか。
なぜラスベガスとサンフランシスコなのか。
そして何を学ぶのか。
虫の目・鳥の目・魚の目。
そして心の目。
あっという間に講義が終わって、
素早く全員集合の写真。
では2016年の第1回目の渡米研修。
行ってきます。
日本のマイナス金利の中、
年率3.1%の伸びを示すアメリカへ。
(つづきます)
〈結城義晴〉