総務省発表の2015年家計調査。
2人以上の世帯の実質消費支出は、
前年比2.3%減。
2年連続のダウン。
一昨年2014年4月の消費増税が、
ずっと消費と購買に影響を与え続けている。
消費支出額は月平均28万7373円。
被服・履物が7.2%減で最大のマイナス、
教養娯楽が4.0%減、
食料費まで0.4%減。
来年4月の10%への消費増税、
延期しなければならないだろう条件は、
ますますそろってきた。
さて、アメリカには消費税がない。
かわりに1930年代に、
ほとんどの州で、
売上税(Sales Tax)が導入された。
つまり地方税。
例えば、
カリフォルニア州サンフランシスコでは、
売上税と使用税、
それに地域加算分が加わって、
8.75%。
ネバダ州ラスベガスは、
加算分も併せて8.10%。
日本は現在8%だから、
これはほぼアメリカ並みで、
日本国の財政状態から考えると、
消費増税に頭から反対するわけではないが、
今の、この時期での増税は、
考え直さねばならないだろう。
さて、㈱マルト商事の3度目のアメリカ研修。
ラスベガスとサンフランシスコの行程。
初めは2013年11月だった。
今回、成田空港を発ったのは、
2月16日午後5時過ぎ。
今回は全日空で快適。
太平洋上を飛んでいる間、
夜中で真っ暗。
夜が明けて、北米大陸に近づくと、
厚い雲に覆われていた。
そして見えてきました、
ベイエリア。
サンフランシスコ湾を囲むエリア。
先端がサンフランシスコ市街。
このサンフランシスコ国際空港で、
ユナイテッド航空に乗り換え。
飛行機雲が美しい。
再び飛び立って、
シェラネバダ山脈。
雪がかぶっているのは、
この山脈の頂のところだけ。
ラスベガス渓谷が現れた。
砂漠の中のオアシス。
ラスベガスの中心街「ストリップ」
到着すると、すぐに、
溝口信良さんと落ち合って、
リムジンバスで出発。
溝口さんはシアトル在住のコーディネーター。
まずはスミスへ。
スミスはクローガーのネバダ州の子会社。
もちろんスーパーマーケット・チェーンで、
全米ナンバー1。
いつも、どの店も、花の売り場が、
入口で顧客を歓迎してくれる。
その右手は、
オーガニックを謳った青果部門。
ぐるりと回ると左翼にファーマシー。
そしてチェックスタンドは、
3人以上待たせないシステム。
そして最新年度の全社経費率は15.8%。
これがすごい。
続いてホールフーズ。
最初のマルト研修会の2013年11月、
私たちはこの店で面白い目撃をした。
店舗レイアウト変更のミーティングが、
現場で行われていたのだ。
店舗デザイン・コンサルタントを中心に、
チームリーダー、チームメンバーが、
積極的に意見を交わして、
売場変更を検討していた。
今月号の月刊『商人舎』と同じ、
ストアレイアウトのリエンジニアリング。
コンサルタントはイングリッシュさん。
いろいろ情報交換をして、
安島浩さんと三人で写真を撮った。
計画が2013年から、
大リニューアルは一昨年から半年間かけて、
昨年夏に完成。
その新青果部門がこれ。
3年前は、これ。
壁面の色は緑から青に変えた。
入り口側にジュースバーを設け、
そこにイートインスペースを設置。
シーフード部門まで、見晴らしはよくなった。
青果の裏側のホールボディ部門も、
広々としてきた。
店舗右翼のデリ部門は、
最新のコーナーづくり。
セルフデリはホールフーズの特長。
そして右翼手前に、
バルを設けた。
カウンターに女性が入っていて、
ビールなど生を提供する。
ホールボディのチームリーダー。
そしていつものように、
店内ツアーと質疑応答は、
フィールド・マーケティングのチームリーダー。
クリスティーナさん。
安島さんと写真。
全員写真もグー。
リニューアルしたからといって、
成功するとは限らない。
しかしホールフーズは相変わらず、美しい。
夜のホールフーズは飛びきり美しい。
大いに満足して、
長いながい初日の勉強を終了した。
(つづきます)
〈結城義晴〉