結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年03月31日(木曜日)

ワンガリ・マータイさん「雨が降ったら、何かを植えよう」

2016年3月最後の日。

一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去る。

さよなら、三月。
よろしく、四月。

今日は朝から、
商人舎オフィスに来客。
イオンリテール㈱の吉田元(はじめ)さん。
人材育成グループマネージャー。

今年度のいろいろな打ち合わせ。
よろしくお願いします。

最後に、
付箋がたくさん入った『店ドラ』を、
バッグから取り出してくれて、
それにサイン。
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店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

左手で筆を執る。
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落款を押して、写真。
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心は燃やせ、
頭は冷やせ。

ありがとう。

ご愛読、
とてもうれしい。

さて3月最後の日に、
第88回選抜高校野球大会決勝。
奈良の智弁学園が、
延長11回裏、サヨナラ勝ちで、
香川の高松商業を破って、初優勝。

スコアは1対2。

準優勝の高松商業は、
1924年の第1回選抜大会優勝校。
当時は旧制の中等学校大会だった。

高松商業は香川県立の公立高校で、
卒業生には巨人監督だった、
故水原茂さんがいる。

センバツが終わると、
いよいよ新年度。

高校球児にはまだ、
夏の甲子園が残されていて、
ここでの敗戦も勝利も、
それほど深刻ではなくて、
明るい未来が開けている感じが、いい。

さて、日経新聞ファンの結城義晴。
その電子版「経営者ブログ」は、
高原豪久さん。
ユニ・チャーム社長。

いつも、生真面目な文章を書く。

今回は、ワンガリ・マータイさんの言葉。
ケニア出身の2004年ノーベル平和賞受賞者。
「MOTTAINAI伝道師」としても有名。

彼女のライフワークは植林活動。
植林を通じて、民主化を進め、
持続可能な開発で平和世界を残すこと。

「地球には、百万という
生命体の種類が存在しているのに、
我々人間はそのたったひとつ。
しかも我々の存在は、
他の生命体を食料などとして
必要としているのに、
他の生命体は、
我々のことは特に必要としていない」

「日本人は、モッタイナイとアリガトウという
気持ちがわかっている。
技術がこれほど発展している社会なのに、
文化を忘れていない」

「貴方たち日本人は、
この大切なメッセージを
世界に伝えるリーダーシップが取れる。
大きなことじゃなくてもよい。
小さいことでも十分」

そのマータイさんのお母さんは、
彼女が小さい子供のころに言っていた。
『雨が降ったら、何かを植えなさい』

高原さんは『失われた10年』を思い出す。
「世界から揶揄されていた2000年前後、
まさに日本経済が『雨』だった時に
しっかりと種を蒔いていた企業と、
実がなったらすぐもぎ取ってきた企業とで
大きな格差がついてきました」

「我々にとっては、失われた10年ではなく、
グローバルで競争するために必要だった
構造改革のための基盤構築の10年だった」
これはちょっと、自慢。

最後にマータイさんの言葉を再び。
「汚い花って見たことありますか?
ないでしょ。
花は大事に育てれば、
きれいに咲くのよ」

「部下や後輩の育成、
自己の成長を振り返る際にも
通じる話」

経営者はいつも、
教育や自己育成を考えている。

イオンも、名誉会長相談役の岡田卓也さんが、
「木を植えよう」をライフワークにしている。

「雨が降ったら、何かを植えよう」

いい言葉です。

もう一つ日経の『私の履歴書』
アイリスオーヤマの大山健太郎さん。

今日が最終回。

「19歳で父から継いだ工員5人、
年間売上高500万円の町工場は
52年後の現在、
売上高3060億円の企業グループに成長」

成長の理由を述懐する。
自分でも「運が良かった」と思う。

それから「生活者の立場に立ち全力を尽くした」
つまり「ユーザーイン」の発想で、
「快適生活」をキーワードに新商品を開発。

そして「メーカーベンダー」の仕組みを構築。

大山さんの経営判断は、
「本質的、多面的、長期的」

「米国式をまねても結局は機能せず、
長続きもしない。
日本企業は日本型経営の良さを
捨てるべきではない」

「相手を尊重し、共助の精神を持ち
自然とも共生するのが
本来の日本のビジネスだ」

ここはマータイさんの思想と合致する。

昨年古希を迎えた大山さん。
あと20年、90歳までやる気だ。
「企業理念を一歩一歩進化させ
理想の組織体を作る」

「グローバルにもローカルにもチャンスがある。
生活者にとって豊かな社会を――。
挑戦に終わりはない」

拍手。

一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去る。

さんきゅ、三月。
よろしく、四月。

雨が降ったら、何かを植えよう。

〈結城義晴〉

2016年03月30日(水曜日)

第一パン株主総会と2月家計調査&ユニクロの値下げ

今日は東京・小平の第一屋製パン㈱本社。IMG_7986-6
本社機能と工場とが同居する。

敷地内の桜は三分咲きから四分咲き。
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第74回目の株主総会。

東京証券取引所一部上場企業だけに、
周到に準備して、
実に丁寧に株主に説明し、
配慮の行き届いた総会を行う。

私は非常勤取締役だが、
独立役員として東証に届けられている。

無事、株主総会が終わり、
家族的な雰囲気の中、
株主懇親会が開催された。

その後、取締役会、監査役会。

夕方、東京・上野駅。
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構内に桜のモニュメント。
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ああ、上野駅。
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駅前にヨドバシカメラ。
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マルチメディア上野。
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そして花見のメッカ上野恩賜公園。
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「うえの桜まつり」の提灯が立つ。
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そして提灯の列。
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清水観音堂。
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こちらの桜も五分咲きくらい。
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不忍池の遊歩道の両サイドには、
華やかに出店の群れ。
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弁天堂。
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遊歩道をぶらぶら歩いて、
上野東天紅へ。
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ここで第一屋製パンの役員歓送迎会。

2時間ほどの会食と懇親。
全員が感動的なスピーチだった。

退任された前社長の門脇宜人さん。
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ご苦労様でした。

そして二次会。
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左から常務取締役の細貝正統さん、
前取締役の高嶋進さん、
営業本部長の丸山英之さん、
新任の常務取締役の船戸謙治さん。
そして代表取締役社長の前川智範さんと、
前人事総務部長の河原正喜さん。

高嶋さんと河原さんが退任。
私もお世話になった。
ありがとうございました。

いい晩だった。

さて、第88回選抜高校野球大会。
10日目の準決勝。

今年は完全なる西高東低の冬型。
決勝に残ったのは、
奈良の智辯学園と香川の高松商業。

いよいよ、決勝だ。

日経新聞『経済』欄の記事は、
「うるう年」効果。

1~3月期の実質国内総生産(GDP)。
今年はうるう年で、2月が1日多い。
その経済効果を第一生命経済研究所が試算。
3カ月のGDPは前期比0.3ポイント増、
年率換算すると1.2ポイント増。

ニッセイ基礎研究所は、
年率0.8%増と見るが、
うるう年効果を除くと、
成長率は「ほぼゼロ」と試算している。

前回のうるう年は2012年。
その1~3月期GDPは、
前期比年率で3.7%増だった。

この時期は、民主党の野田内閣時代。

アベノミクス効果は確かにあるのだろうが、
それほど景気が好転しているわけではない。

商人舎magazineのDaily商人舎。
2月の家計調査報告をまとめている。
実質消費支出は1.2%プラスだったが、
うるう年を調整するとマイナス1.5%に変わる。

エンゲル係数も25.57%。
外食と中食が伸びて、内食が減る。

身も蓋もないほどのトレンドが、
この2月も展開されたということだ。

だからこそ、何か小さなイノベーションが、
毎日、全社、全店、全部門で、
企図されねばならない。

そんな時、ユニクロは、
2月以降、定番商品の値下げを断行している。
これも日経新聞の記事。

例えば、
オックスフォードシャツ、
本体価格2490円⇒1990円。
男児向けのジョガーパンツ、
1990円⇒1500円。

女性向けウルトラストレッチジーンズ、
1000円引き。

オペレーションのシンプル化を維持するため、
店頭では商品の値札は変えない。
POPなどで値下げ後の価格を表示するだけ。

ユニクロは2014年秋冬の新商品で、
本体価格を5%前後引き上げた。
さらに15年秋冬物でも10%程度の値上げ。

しかし、15年9月~16年2月の半年間、
国内の既存店は落ち込んだ。
客数は前年同期比6.3%減、
売上高も1.9%減。

落ち込みをカバーするため、
週末セールは常態化し、
購入する日によって価格が異なった。

そこで、値下げと並行して、
セールも抑制。

先の2月の家計調査では、
うるう年調整後の被服費はマイナス8.9%。

ファーストリテイリングでも、
ジーユーは伸びている。

いま、「いつ来ても安い店」の印象を、
再構築しようというのが、
ユニクロの考え方だ。

機を見るに敏でなければならない。
同時にわが社らしさを、
堅持しなければならない。

変えるものと変えないこと。

その見極めこそが、
商売とビジネスの本質だ。

〈結城義晴〉

2016年03月29日(火曜日)

商人舎8度目の決算と近江商人の新「五方よし」

株式会社商人舎。
設立してから丸8年。

決算期は1月末。
8度目の決算。

今日、宮田昇税理士事務所から、
お二人がやってきて、
報告をしてくれた。DSCN2218-6
山崎香織税理士と後藤周太郎税理士。

今年も何とか、
ささやかな利益を出すことができました。
ありがとうございます。

すべてのみなさんに、感謝します。

昨年は、宮田先生も来てくれて、
過去最高の決算だった。
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一昨年は、
月刊『商人舎』や商人舎magazineを発刊。
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毎年毎年、
こうやって決算ができる。

ありがたいことです。

もっともっと、頑張ります。

さて、春の風物詩、
センバツ高校野球。

今日は準々決勝。
1日に選りすぐりの4試合。
滋賀学園(滋賀)0ー6智弁学園(奈良)
明石商(兵庫)1ー2龍谷大平安(京都)
木更津総合(千葉)1ー2秀岳館(熊本)
高松商(香川)17ー8海星(長崎)奈良・京都・香川・熊本が勝ち残った。
完全に西高東低。あと、2日。
いよいよ、準決勝と決勝です。

朝日新聞『折々のことば』
選者・編者は鷲田清一さん。
教育においてもつとも大切なことは、
すべてを意識化してはならぬといふこと、
またそんなことはできぬと諦めること
〈福田恆存、『教育・その本質』から〉
評論家、翻訳家、劇作家、演出家。教育は「信頼が支配する領域」

「見張るかのように警戒や不信の目で
子どもを見る人は、子どものみならず、
子どもに対する自分の態度をも信じていない」

「つまり、人のあいだで
最初に立ち上がり最後まで残る
『自然発生的なもの』を信じていない」

然り。

「教育は計算してどうこうなるものではない」

子どもだけではない。
大人も、社会人も、部下も。

私の主義は、
「邪魔をしないこと」

さて、日経新聞『ニュース一言』に
㈱いなげや社長の成瀬直人さん登場。
「レディー・トゥー・クック、シニア、健康の
3つをキーワードに
独自商品の開発を進めている」最近のいなげやの店は、いい。
方針が明確で、その方向を、
全員が見ている。
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消費者の求める商品や買い物行動は
かつてないほど多様化している」

「価格の幅を広げて品目数も増やす」

故渥美俊一先生が生きていたら、
座布団を剥がされそうな方向性。

しかし、それがよい。

同じく日経新聞『交遊抄』
フジキン会長兼CEOの小川洋史さん。

滋賀県出身のバルブ業経営者。
瀬田工業高校先輩の奥村清一さんと交遊。
同県日野町のオーケーエムの名誉会長。

奥村さんの自説は「五方よし」

近江商人の「三方よし」は、
売り手よし、買い手よし、世間によし。

奥村さんと小川さんは製造業。
だから二つの言葉を加える。
「創り手によし、使い手によし」

それが「五方よし」

近江商人は、
近江国・滋賀県出身の商人。
江州商人とも呼ばれるし、
略して「江商」ともいう。

大丸、高島屋、セゾングループなど、
百貨店の創業者には近江商人が多い。

伊藤忠・丸紅、住友商事、
日商岩井、ニチメンの双日、
現豊田通商のトーメン、
兼松などの商社も、
近江商人の系譜。

トヨタ自動車、武田薬品、ニチレイなどの製造業、
日本生命も近江商人が創業者。

私にとって縁が深いのは、
竹本幸之祐脚本・演出の『てんびんの詩』
商業界精神の象徴のようになったビデオ映画。

近江の少年が鍋蓋売りの労苦を通じて、
一人前の近江商人に成長する感動の物語。

チェーンストアの近江商人は、
もちろん平和堂。

その「三方よし」
そして「五方よし」
これもまた、よし。

経営も教育も、
「信頼が支配する領域」

残念ながら滋賀学園は今日、
ベスト8で敗退してしまったけれど、
球児たちはいい勉強をしたのだろう。

商人舎ももちろん、
その考え方の基本は、
「利他と無私」であり、
「三方よし」

始末して、気張ります。

〈結城義晴〉

2016年03月28日(月曜日)

ファミマ・日本郵政提携と「物言う株主」セブン&アイに指摘!

Everybody! Good Monday!
[2016vol13]

2016年第14週。
3月の終わりと4月の始まり。
それが同居するのが今週。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。

颯(はやて)のように現れて、
颯のように去ってゆく。

「月光仮面」ですが、
三月はそんな感じ。

それでも春爛漫。

向かうから見ればこちらも春霞
〈朝日俳壇 栃木県壬生町・ あらゐひとし〉

春、風景は霞んでいる。
そう思っていると、
自分も霞んでいる。

ひと雨にリズム戻して春の川
〈同 神戸市・玉手のり子〉

風船の中のディズニーランドかな
〈同 伊万里市・萩原豊彦〉

これも楽しくなる春の雰囲気。

初蝶の光を纏(まと)ひ来たる人
〈同 柏原市・早川水鳥〉

美しい。

春の句は、いずれも楽しい。

商人舎magazine、
Weekly商人舎の日替り連載。
月曜朝一・2週間販促企画から、
今週が始まる。

4月は二つに分かれる。
前半は新学期・新生活。
後半はゴールデンウィーク。

それでもハロウィンの扮装が盛んな昨今、
4月1日のエープリルフールに、
楽しい扮装で、何か、
楽しい「ウソ」を仕掛けてみるのも、
楽しい。

ただし、顧客には必ず、
メリットを用意しておくこと。

Daily商人舎は、
2月の業態別の業績を、
発表し続けている。

スーパーマーケットがプラス4.0%、
総合スーパーが3.4%、
コンビニがプラス1.6%、
百貨店がプラス0.2%。

小売業は既存店前年比。

フードサービスはプラス5.5%。
こちらは総売上げ高前年比。

ファストフード9.6%。
ディナーレストラン6.4%。
喫茶3.2%。
ファミリーレストラン2.7%。

すべての業態が閏年の1日分の恩恵を受けた。
ただし前年比に関しては、
それを修正して発表してもらいたい。

これは私の要望。

それにしても2月は、
悪くなかった。

前向きにとらえたい。

今日は夕方、
横浜商人舎に来客。
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USP研究所所長の當仲寛哲さんと、
ガクセイ基地編集長の荒川樹里さん。

デルタ・コーヒーのポーションを持参してくれた。

前にも書いたが、
當仲さんは昨年、ヨーロッパのポルトガルに、
現地企業とのIT合弁会社を設立した。
その際、ポルトガルの実業家Nabeiro氏と縁ができた。
「Delta Cafés」のオーナー。

Deltaコーヒーは、
欧州ではネスレと並ぶ有名ブランド。
エスプレッソが実にうまい。

そのエスプレッソマシン。
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ボタンを押せば
本格ヨーロピアン・エスプレッソの出来上がり。
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この事業がこれから日本で展開される。

楽しみだ。

さて、昨日、
民進党が結党大会。
民主党と維新の党が合流。
衆参両院で156人の野党第1党。

岡田克也代表の決意。
「民進党は日本に
政権交代可能な政治を
実現するためのラストチャンスだ」

私は日本にも、
政権交代可能な二大政党制は、
必要だと考えている。

企業経営やチェーンストア・システムが、
中央集権的な考え方と、
地方分権的な考え方との間を、
時代によって、行ったり来たりしながら、
進化していくように。

それにしても変な事件が続く。

朝霞市の女子中学生誘拐事件。
生きていてくれて、
本当によかったが、
彼女にとっての2年間は、
どう取り戻されるのだろう。

くじけずに立ち直って、
幸せになってほしい。

それだけを祈りたい。

そのためにも報道には、
大いに配慮が必要だ。

日経新聞一面トップに、
「ファミマがアジア配送」の記事。

ファミリーマートは9月に、
ユニーグループホールディングスと統合する。
そのファミマが日本郵政グループと提携。
海外配送事業に参入。

国内の店舗で荷物を預かり、
ファミマの海外店舗で
受け取ることができるようにする。

明らかに訪日外国人狙い。

2016年度中に台湾。
彼の国にはファミマの店舗が約3000店。
それから出店数の多い国に順次広げる。

これはいいアイデアだ。
実に便利だし。

これ以外にも、
ファミマとゆうちょ銀行はATM事業でも協力。

現在、約500台。
それを2019年度までに3000台増やす。
サークルKサンクスと合わせて、
ATMは約1万8000台になる。

ゆうちょ銀行ATMにとって、
この提携は有り難い。

ネットビジネスが隆盛すればするほど、
拠点を持っている企業の価値は高まる。

日経夕刊では、
最大のコンビニ企業セブン&アイに関して、
米国サード・ポイントCEOの過激な発言。

「物言う株主」の代名詞を持つのが、
アメリカの投資ファンド「サード・ポイント」
セブン&アイ・ホールディングスの株を保有する。

CEOダニエル・ローブが電話取材で発言。
「そごう・西武の店舗閉鎖の規模は十分ではない。
もっと 実施すべきだ」

そごう柏店と西武旭川店は9月末に閉鎖される。
現在、23店舗だが、
まだ「十分ではない」

さらにサード・ポイントが、
セブン&アイ取締役に書簡を送って、指摘した。
「鈴木敏文会長が
血縁関係を理由にした人事を行うことは
正当化されない。
適切な後継候補の選考こそが、
株主に利益をもたらす」

セブン&アイ首脳のコメント。
「恣意的な人事は全くあり得ず、心外だ」

日経がこの記事を載せたこと自体、過激。

風向きが少しずつ、
変わり始めている。

リヤカーに園児を満載風光る
〈同 東京都・三輪憲〉

こんな風なら、いいのだけれど。

では、みなさん、
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年03月27日(日曜日)

ジジの時間[日曜版2016vol13]

ジジ デス。DSCN8963-566
帰ッテ キマシタ。

今日 ハ Easter。復活祭。
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イエス・キリスト ハ、
十字架 ニ 架ケラレテ 死ンデカラ、
三日後 ニ 復活 シマシタ。

ボク ハ 復活 デハ ナイケレド、
戻ッテ キマシタ。

オトーサン、ゴキゲンヨウ。
ミナサン、ゴキゲンヨウ。

桜 ノ 蕾 モ、
開キカケテ イマス。
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イイ 季節 デスネ。

今日 ハ、
ボク ノ 好キナ モノ。
思イ出シマシタ。

マズ 食ベルモノ。
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今 デモ、コノ カゴ ニ、
ハイッテイル。

ソノ 中 ノ Sheba。
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ボク ハ Sheba シカ、
食ベマセン。

ソレクライ 大好キ デシタ。
jiji舌
今 ハ モウ、何モ 食ベマセン。

ソレカラ 好キナ モノ ハ、袋。
hukuro2

新シイ 袋 ガ 来ルト、
必ズ ソノ 中 ニ、入ル。hukuro5

ナゼカ 落チ着ク。
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ソシテ、箱。
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新シイ 箱 ガ
届ケラレルト、
ソレハ ボク ノ 空間 ト
ナリマシタ。
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イロンナ 箱 ガ 来マシタ。20141208011858.jpg

嬉シカッタ ナァ。 DSCN8132-5

ソノ 箱 ノ 中 デ
寝マシタ。IMG_7423

狭イトコロ モ 好キデシタ。oshiire2

毛糸 モ 好キダッタ ナァ。5

ナメテミタ ナァ。
d
好キナ モノ ヲ 愛デル。
ソレ ガ 生キル ト イウ コト。

ソノ 時間 ハ 大切 ニ
シナケレバ イケナイ。

ソウ 思イマス。

時間 ガ アル ウチ ハ。20130616181535.jpg
ネェ、オトーサン。

アラン『定義集』ヨリ。
「時間」 ノ 定義。
「変化の普遍的な形式」

「同時に二つの時間は存在しない。
時間には速さがない。
時間を戻すことはできない。
想像上の時間はない。
時間はすべての変化、
すべての存在に共通である」

デカルト ガ 言ッテイル。
「神自身も、起きてしまったことを
起きなかったようにすることはできない」

モウ 今日 ノ 時間 ガ ナクナッタ。
行カネバ ナリマセン。
DSCN8963-566
「時間を戻すことはできない」

サヨウナラ。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2016年03月26日(土曜日)

北海道新幹線開通の「勝機」と星野リゾート「脱コモディティ」

北海道新幹線、開業。
東京に向かって新函館北斗駅を出発する「はやぶさ10号」(26日午前6時35分)=代表撮影
新聞各紙が使った、
このアングルの写真が一番。

新青森から新函館北斗。
その間、149km。

東京から新函館北斗までは、
824kmで4時間2分。

高校2年の修学旅行は北海道だった。
当時は東北本線で青森まで行き、
青函連絡船に乗って、津軽海峡を渡った。
洋上3時間50分。

それが東京から一気通貫で、
4時間になった。

さらに札幌までの211kmは、
2030年度末の開通。

それでも多分、
新千歳までの空の旅の方が、
圧倒的に便利で短時間。

朝日新聞『天声人語』は心配する。
「一番列車こそ25秒で売り切れたが、
この先は空席も目立つ。
飛行機との競争も多難らしい。
赤字がかさんで『冬景色』に沈まぬよう、
お願いしたい」

この「冬景色」は、
石川さゆりの歌からとった。

読売新聞のYOMIURI ONLINEの記事。
「北海道新幹線に勝機はあるか?」
昨年12月25日の投稿。
鉄道ライター佐藤正樹さんが、
問題の的を射た見方を披歴。

「首都圏や東北地方の各県から
函館市や北斗市を含む道南地方への
年間輸送量は1069万2000人」

内訳は、鉄道430万3000人、
航空556万3000人。

首都圏~道央間は、航空のシェアが96%。
対して首都圏~道南間で、
「鉄道はイーブンに近い勝負を している」

さらに青森~道南間は、
鉄道利用者が235万8000人。

この区間のフェリー利用は82万6000人、
航空はわずか4000人。
鉄道のシェアは74%。

青森と道南が近づいた。
それが実体か。

ところが、この青函間は、
現在の特急「スーパー白鳥」や「白鳥」では、
乗り換えなしで行けるのに、
新幹線開業で新青森と新函館北斗で、
2回の乗り換えを余儀なくされる。
しかも特急料金は現在の2倍以上。

アークスグループで言えば、
ユニバースやジョイスと東南ラルズは近くなったが、
アークスとはまだまだ遠い。

そんな感じ。

佐藤ライターは考える。
「開業時の速度水準のまま
少しでも新幹線のシェアを伸ばす」には、
「長万部までの先行開業を提言したい」

長万部までの開通が早まれば、
「北海道有数の観光地であり、
先進国首脳会議まで開かれた
洞爺湖温泉やニセコ周辺が一気に近くなる」

「観光立国日本」
このテーマ資源を最大化するために、
知恵を集めたいし、
耳を傾けたい。

観光と商業は密接につながっている。
サービス業と小売業。

その観光の代表発言者は、
星野リゾート代表の星野佳路さん。
「リゾート再生請負人」

今もそうかどうかは知らないが、
かつては伊丹十三監督『スーパーの女』を、
研修に取り入れてくれていて、
小売業にも造詣が深い。

その星野さんの「経営者ブログ」
こちらは日経オンライン。

3月10日の投稿だが、
これが素晴らしい。
私は保存版に入れている。

「星野リゾートにはなぜ、
次々『事件』が起こるのか」

「将棋や囲碁には定石があり、
スポーツには型があります」

この「型」は『もしドラ』第2弾『もしイノ』の、
重要なテーマの一つでもある。

『もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの「イノベーションと企業家精神」
を読んだら』

星野さんは、
「評価の定まった経営学の教科書や論文が
同じ役割を果たすと考えています」

そのうえで、
「ビジネスの世界で現在、
定石が求められる最大の課題は何でしょうか」

「私はコモディティ化だと思います」
これ、結城義晴の認識と完全一致。

「コモディティ化とは、
類似した商品やサービスが
大量に最適生産され
効率的に消費者に
届けられるようになった結果、
どの企業も競争優位にならない
状態を指します」

「本来差異化すべき点で区別できなくなるため、
企業は価格競争に陥るしかなくなります」

そこで、星野さんは、
コモディティ化を避ける手立てを提案する。

星野さんの定石は、
マイケル・ポーターの、
「独自の姿への3ステップ」
①生産性のフロンティアラインを達成する。

②トレードオフを伴う独自の活動を選択する。

③活動間にフィット感を生み出す。

詳細は、星野さんのブログを読んでください。

①の「生産性のフロンティア」は、
コモディティ化を脱する必要条件だが、
十分条件ではない。
ここがポイント。

②の「トレードオフ」とは、
「一方を追求すれば
他方を犠牲にせざるをえない関係」
あちらを立てればこちらが立たずのこと。

ポーターは言う。
「トレードオフを迫らない活動は
まねされやすく、
業績は単にコスト削減によってのみ決定される」

③の「フィット感」について、ポーターは、
「全部まねをするか、それとも全然まねないか。
どちらかの選択を競合に迫る」
半分真似るだとか、8割真似るだとか。
全く分かっていない。

最後にケン・ブランチャードの理論。
商人舎ミドルマネジメント研修会では、
ブランチャードの「チームマネジメント」を、
活用するよう提案する。

彼は「ピラミッドを逆さまにする」と指摘する。

星野さんが導入するのは、
「言いたいことを、言いたいときに、
言いたい人に言えるフラットな組織文化」

しかし「社員のモチベーションが高まる一方、
人間関係がフラットになる分、
社内に波風が立ちやすくなります」

そして星野リゾートに次々に事件が起こる。

「事件が起きるのはスタッフが
自分で考えるからなのです」

「星野リゾートでは、
事件が起こることをよしとしています」

「それが今や、星野リゾートが
コモディティ化を脱する強みの
一つになっているのです」

すばらしい。

最後に今日の私のイベント。
夜、「竹の子」の年度納めの会に参加。
横浜市港北区のジュニアソフトボールチーム。

現監督の加山慎一郎さんと固い握手。IMG_7959-6

竹の子は横浜でも、
「いいチーム」として名高い。

20年前に私はこのチームの監督を、
8年ほどやっていた。

私の人生における自慢の一つだが、
その時代に、横浜市で優勝して、
ナンバー1監督になったことがある。

その私の方針は今でも、
受け継がれていて、
それがうれしかった。

「人をつくる」チーム。

後藤新平の言葉。
「金をつくるは下なり、
仕事をつくるは中なり。
人をつくるは上なり」

それを貫いて、
竹の子は横浜有数の「いいチーム」

最後に残った監督、コーチ、
父母会の面々と写真。IMG_7962-6
みんないい顔をしています。

もっともっと、
いいチームをつくろう。

「チームが育っていくときには、
メンバーそれぞれの力だけでなく、
メンバーの間の『関係』までも育っていく」

写真のメンバーの関係が育ったから、
いいチームになった。

それこそ、正しい。

〈結城義晴〉

2016年03月25日(金曜日)

9月ハワイ入門コースの「複占」と東京・小岩の「激戦」

3月25日の金曜日。
銀行のATMにはずらりと人が並び、
イトーヨーカドーでは、
シニアナナコデーが開催される。
DSCN2214-6

朝一番で小阪裕介さんが来社。DSCN2082-6
JTB西日本の切り札営業マン。
別名レジェンド・コサカ。

5月の商人舎USA視察basicコースは、
50名を超える大盛況で、締め切りました。

ありがとうございます。

その入念な事前打ち合わせ。

さらにさらに、
5月の米国下見視察、6月の上海視察研修会、
9月のハワイ・ビギナーズコース。
20140906000013.jpg

レジェンド・コサカとの旅は、
今年もまだまだ、何度も展開されます。

そしてもう、商人舎公募の次の海外研修は、
9月7日~11日オアフ島視察になります。
ドキドキワクワクの初心者コース。
ハワイは米国小売業ランキング10位までの、
クローガーを除く9社が勉強できるところです。

2015年度のチェーンストアランキング。
米国内年商を見てみましょう。

1位 Wal-Mart Stores 3436億ドル
2位 The Kroger Co. 1030億ドル
3位 Costco 797億ドル
4位 The Home Depot 742億ドル
5位 Walgreen 727億ドル
6位 Target 726億ドル
7位 CVS Health 680億ドル
8位 Lowe’s Companies 548億ドル
9位 Amazon.com 494億ドル
10位 Safeway 363億ドル

1ドル120円換算で、
ウォルマートは41兆2320億円。
これは2015年1月期決算の米国内売上高。

2016年1月期の世界年商は、
4821億ドル、57兆8520億円。

クローガーも2015年度は、
1000億ドルを超えているし、
10位のセーフウェイも、
アルバートソンとの経営統合が終わって、
500億ドルを超える年商。

ハイパーマーケット業態は、
ウォルマートとターゲット。

スーパーマーケット業態企業は、
クローガーとセーフウェイ。

ドラッグストア業態は、
ウォルグリーンとCVSヘルス。

ホームセンター業態は、
ホームデポとロウズ。

そしてメンバーシップホールセールクラブは、
コストコとウォルマートのサムズ。

Eコマース分野では、
アマゾン・ドットコムが圧倒するが、
他のすべてのチェーンが展開していて、
対抗馬は当然、ウォルマート。

こう見ると、業態別に二強が定着。
私が言い続けている「複占」状態。

ハワイには、
このうちクローガーだけがない。

あとはすべて勉強できる。

それにホールフーズもある。
これがいい店だ。

本当に残念ながら、
トレーダー・ジョーは、まだない。

しかし意外なようですが、
アメリカ本土と変わらない学習が可能です。

そしてこのビギナーズコース最終日は、
ホノルル交通機関のJTB無料パスを利用して、
完全自由視察。
もちろん完璧なレクチャー付き。

小売業・サービス業の楽しさを、
満喫するツアー。

まだ、公募開始はしていませんが、
ご検討、ご予定、願います。
9月7日~11日、3泊5日です。

新人やパートタイマーなどのみなさん、
製造業・卸売業、他産業のみなさん。

小売業の入門編ですが、
結城義晴がいつものように、
熱を入れて講義します。

レジェンド・コサカとのミーティングは、
アメリカや中国の最新流通情報に及ぶ。
私の注文や質問に対して、
現地JTBの総力を挙げて調査し、
報告してくれる。

5月か6月に、さらにもう1回、
取材のための渡米があるかもしれない。

ありがたい。

情報交換もたっぷりとやってから、
小阪さんと別れ、
今度は横須賀線・総武線を乗り継いで、
東京は錦糸町へ。

ホームから東京スカイツリーが見える。IMG_7955-6

それから小岩へ。

駅前にイトーヨーカドー。DSCN9787-6

古い総合スーパーで、
地下1階から地上6階まで。DSCN2211-6
夕方5時から「夕市」を展開するが、
これについてはあらためて、
調査し、分析しなければいけない。

小岩駅前の商店街を、
北西にまっすぐ歩いていくと、
ライフコーポレーションの新店予定物件。DSCN9783-6
ライフ西小岩店。

もう間もなくオープンする。DSCN2207-6

内装もだいぶ出来上がって、
エスカレーターで2階に引っ張るスタイル。DSCN2205-6
最新のライフの店づくりが、
楽しみだ。

さらに商店街をまっすぐ歩くと、
右手にドラッグストアのぱぱす。DSCN9777-6
東京に地盤を持つローカルチェーンだが、
2006年にマツモトキヨシの傘下に入った。
もう年商500億円にはなるだろう。

代表取締役会長の根津孝一さんは、
ドラッグストア業界の重鎮。

そのぱぱすの斜め前に、
サミットストア西小岩店。DSCN9776-6
先週水曜日の16日に、
リニューアルオープンしたばかり。

2004年3月に新店として開設されたが、
2014年度には30億円を売り上げた繁盛店。

売場面積は581坪で変わりないが、
2億5000万円を投資した大型改装は、
現在のサミットの実力を存分に表現している。

広報室マネジャーの中村聖さんに、
丁寧にご案内いただいて、
それからたっぷりと議論。
DSCN2196-6
私も感想や意見を、
ズバリ、ズバリと言った。
中村さんはメモを取りながら、
真摯に聞いてくれた。
言いすぎもあったかもしれない。
しかし長い付き合い、許してください。

詳細は月刊『商人舎』4月号に掲載。

小岩駅前から、
イトーヨーカドー小岩店、
ライフ西小岩店、サミット西小岩店。
サミットから約100mの地点に、
さらにライフ葛飾鎌倉店。
小岩駅前にはワイズマート小岩店。

ホノルルも勉強になるが、
小岩の競争も学習になる。

小売業の勉強はどこでもできる。

でもハワイのドキドキワクワクは、
ほんとに、いいなぁ。

〈結城義晴〉

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