さよなら、三月、
よろしく、四月。
4月1日。
April Fool。
日産自動車・日清食品・ニッセン。
エイプリルフール企画として、
パロディ動画を公開。
「NISSANとNISSINが造った飛行物体が
NISSENに不時着」
動画は海外TVのニュース速報仕立て。
「U.S.O」と名づけられた飛行物体。
日清焼きそばUFOのパロディ。
新宿の日清本社を離陸、
自動運転で横浜の日産本社へ向かう。
しかし、なぜか、福井へ。
ニッセン物流センターに着陸。
その原因は、
パイロットのオーストラリア英語なまり。
目的地設定の音声登録で、
“NISSAN”と発音したつもりが、
ナビは‟NISSEN”と認識。
ニッセンではその飛行物体が、
美味そうな商品なので、
自社の商材にしようと検討し始める。
記念したオリジナルTシャツが、
41名にプレゼントされる企画は、
今日4月1日23時59分まで展開。
こういったApril Foolのパロディ。
小売業でもやってもらいたいところだ。
糸井重里の『ほぼ日刊イトイ新聞』
今日はお菓子について。
「じぶんがお菓子を
好きだということもあるけれど、
ぼくは、いつのまにか
『おかしやさん』と知り合っていた」
「『おかしやさん』は、
なかなか不思議なしごとだ。
おいしいお菓子をつくったり、
売ったりするのだけれど、
それといっしょに、
『なんだかうれしい』を売っている。
買いに行く人たちも、食べる人たちも、
おいしさやかわいらしさも
ほしいのだけれど、
『なんだかうれしい』のほうが、
もっとほしい」
このあたり、
コピーライターとしての糸井の、
真骨頂。
「お菓子の好きな人たちは、
他の人たちに、
よくお菓子をあげたがるものだ。
『なんだかうれしい』を
わけてやりたいからだ」
これ、ほんとに、そうだ。
「もらっただれかに
『なんだかうれしい』が届いたとき、
受取ったよとか言われなくても、
そのことがわかる。
『なんだかうれしい』を受取った人は、
きっと笑うからだ」
いいなぁ。
「『おかしやさん』たちは、
お菓子がどういうものなのか、
よく知っている」
そのとおり。
「お菓子は、
生まれたての赤ん坊のようだ。
なんの役にも立たないし、
なにも言えずに裸でいても、
だれかが抱きしめてあたためてくれる」
「栄養だの、健康だの、
必要だのという世界が滅んでも、
きっとお菓子は生き残っていると思う」
「ヒーローが、勇気ある人が
助けてくれるというよりも、
無名のお菓子好きなみんなが、
隠してくれて生き残る」
「ぼくは、いろんなしごとをしてきたけれど、
『おかしやさん』のようでありたいと
思っている。
世界中のだれもかれもが
よろこぶわけじゃないけれど、
それなりにたくさんの
お菓子好きと共に生きていたい」
これはお菓子屋さん賛歌であり、
商人賛歌だ。
糸井さん、ありがとう。
さて今日は、月刊商人舎4月号の、
最終責了日。
最後の原稿を書きつつ、
最後の校正。
今月もいい雑誌になりました。
ちょっと疲れたけれど。
ご愛読、お願いします。
私はずっと雑誌をつくってきた。
もう40年。
雑誌も「なんだかうれしい」ものだ。
だから「なんだかうれしい」を、
私はつくって、売っている。
そして「なんだかうれしい」を、
届けたくなる。
その「なんだかうれしい」が、
もうすぐ出来上がる。
ありがとう。
最後に、今月の商人舎標語。
月刊商人舎4月号の巻頭言でもある。
[message of April]
店に元気を、仕事に勇気を。
店に元気を出そう。
店で元気を売ろう。
それがあなたの仕事です。
それがあなたの役目です。
しかし、元気とともに、
私たちはいつも
勇気をもって
仕事に臨まねばならない。
変えられるものを変えること。
変えられないものを受け入れること。
それらを見分けること。
それが本当の勇気です。
弱い人も、強い人も。
小さな人も、大きな人も。
力ある人も、知恵ある人も。
地位ある人も、将来ある人も。
いつも、いつも、
店に元気を、
仕事に勇気を、
満ちあふれさせねばならない。
元気はあなたの
付加価値です。
元気はあなたの
利潤です。
勇気とは
未知なる世界に一歩、
目隠しで踏み込む
心のあり方です。
人びとがすべて、毎日、
元気な店をつくり、
勇気あふれる仕事をする。
それがリテール・リエンジニアリングです。
店に元気を、
仕事に勇気を、
それがあなたの役目です。
それがあなたの命です。
〈結城義晴著『message』サブタイトルより〉
では、
さよなら、三月、
よろしく、四月。
ありがとう。
〈結城義晴〉