Everybody! Good Monday!
[2016vol17]
2016年第17週。
4月第5週で、今週金曜日から、
ゴールデンウィーク。
こんな連休間近の時こそ、
月曜朝一・2週間販促企画。
Daily商人舎日替わり連載。
丁寧にこの2週間を見通しています。
花粉症はないし、
じめじめしてもいないし、
ゴールデンウィーク前の、
一番いい季節です。
〈 うきは市・江藤哲男〉
空高く舞い上がってさえずるヒバリ。
声を限りに鳴きながら登ってゆくヒバリ。
雲の中に消えていって、
雲になってしまったのではないか。
春は空に昇っていくイメージが強い季節。
〈朝日俳壇 東村山市・盥日央鶴〉
春らしい。
アカペラで唄ひ出したる蛙かな
〈朝日俳壇 南足柄市・海野優〉
アカペラだったか。
永六輔作詞、いずみたく作曲、
歌ったのはデューク・エイセス。
ダークダックスやボニージャックスではない。
ちょいと話は古すぎるか。
今日は松井康彦さんが、
ランチミーティングに登場。
商人舎エグゼクティブプロデューサー。
さて昨日のうれしいニュース。
フジサンケイレディースクラシック。
女子プロゴルフトーナメント。
あの川奈ホテルゴルフクラブで開催。
宮崎県出身の大山志保プロが、
通算11アンダー、205で逆転優勝。
大山は熊本中央女子高校時代から7年間、
熊本でゴルフ修業した。
だから今トーナメントでも、
「メンタル面が良かった」
その理由は、「熊本です」
そして優勝賞金1440万円全額を、
熊本地震被災地に寄付する。
素晴らしい。
第2位タイに終わった笠りつ子は、
熊本出身でこちらも健闘。
スポーツウーマンたちも、
自分の仕事を全うして、
被災地を激励する。
私たちも。
さて日経新聞の『グローバルオピニオン』
トーマス・セドラチェクが、
「成長至上主義と決別」と説く。
東欧チェコ共和国の経済学者。
これがいい。
「経済学者たちは常に
不況に目を向けて治療を促してきた」
コモディティ化現象をとらえて、
脱コモディティの処方箋をのみ探るごとし。
「金融緩和政策や財政支出など
経済を覚醒させる即効薬を投入すれば、
一時的には経済成長のスピードを
速められるかもしれない。
しかし、もはや限界だ」
主流派経済学に、
真っ向から異議を唱える。
「現在の主流派経済学は、
成長至上主義が前提だ」
「日本でも、安倍政権は
財政・金融政策を通じて
需要を人工的に作り出そうとしている」
それも、なかなかうまくはいかないけれど。
「需要創出を目指す政策を否定はしないが、
仮に経済が不況から脱出して
好況になったとき、
ブレーキをかける手段がない。
そんな危うい財政・金融政策に
頼り続けるべきではない」
アベノミクスの根本に切り込む。
「日本経済は過去30年にわたって
政府や中央銀行から
薬を飲まされてきた」
安倍政権に限らない。
「その結果が、国内総生産の
200%を超える政府債務である」
「マイナス金利政策はこうした政策が
底をついたことを象徴している」
黒田日銀総裁の政策も批判。
「経済は良くなるときも悪くなるときもあり、
長い目でみれば不況と好況が
繰り返されるのだから、
不況にだけ注目するのをやめよう」
悲観ばかりしていても始まらない。
「薬の投入を控えれば、
経済は全体として安定するだろう」
やや楽観主義かというと、
そうではない。
「日本の社会は、
私たちの地球の中で
最も豊かに見える。
さらに経済成長しなければならない理由は
見当たらない」
元共産圏の国の住人から見るから、
日本は「豊かな国」なのだろうか。
「黄金の天井に頭が届いてしまったのだ、
資本主義は私たちにすべてを与えきった、
もらえるものはもうない、
と考えたらどうか」
「これからは、
安定した社会の富を分け合えばよい」
そして日本を評価してくれる。
「日本で問題となっている少子高齢化は
おそらくこれから他の国でも進む。
日本は先駆的に多くの対策を打ち出しており、
よい前例になるのではないか」
このあとのコメントがいい。
「資本主義と民主主義の価値は
『自由』であり、『成長』ではない。
成長は私たちを喜ばせる特典だが、
必然ではない」
成長か、自由か。
二大政党制の二大コンセプトたりうる分析だ。
小売業界の言葉。
「売上げはすべてを癒す」
これは典型的な成長至上主義。
では、小売サービス業における
「自由」とは何か。
「成長だけがすべて」の価値観から、
完全に自由になることだ。
そして政治に目を向ける。
「政治のパフォーマンスを
経済成長率で評価するのではなく、
国の予算をどう使ったかを測定し、
財政を安定させたかどうかを
評価の対象とすべきだ」
さらに主流派経済学者にも。
「天気が毎日良ければと願い、
成長に魅入られている経済学者たちの
ポケットの中は空っぽだ」
強烈。
「そこから処方箋は出てこない」
Tomas Sedlacec、39歳。
大学在学中の24歳のとき、
ヴァーツラフ・ハヴェル初代大統領の下で、
経済アドバイザーを務める。
著書『善と悪の経済学』はおすすめ。
主流派経済学が切り捨てたもの。
「倫理と道徳」そして「物語」
それを解き明かしつつ経済を論じる。
倉本長治を彷彿させてくれる。
平成28年熊本地震は続く。
東日本大震災後の福島原発問題も、
いまだ片付いていない。
成長至上主義もあってよい。
しかし、それだけが、
唯一の価値観ではない。
それつきり雲になりたる揚雲雀
では、みなさん、
今週も、元気を出して、
Good Monday!
〈結城義晴〉