「首相、消費増税先送り」
日経新聞一面トップ記事。
あったりー!
安倍晋三首相。
来年4月予定の消費税率10%への引き上げを、
再び延期する方針を固め、
政府・与党幹部に増税見送り方針を伝えた。
この情報が日経記者に伝わって、
スクープとなった。
今、検討しているのは、
増税を1~3年延期する場合の影響。
2年後の19年4月か、2020年の4月か。
前者は「東京五輪の前景況」が期待できる。
そのあたりか。
記事に書かれているのは、もうひとつ、
「衆参同日選も見送る意向」
つまり、7月参院選で、
「増税再延期」の信を問う。
その際、衆参同日選挙の実施は、
焦点がまぎれる。
そうした判断が働いたのだろう。
再延期の最大の理由は経済。
消費税率は14年4月、5%から8%へ。
さらに15年10月、10%への再増税の予定。
しかし「個人消費を押し下げ、
デフレ脱却も危うくなる」
そこで14年11月に、10%への引き上げを、
17年4月に延期。
さらにそれは延期されることになる。
国内経済は、
15年10~12月期のGDP改定値が、
実質で前期比0.3%減。
16年1~3月期の速報値も、
低成長予想が多く、
消費者物価も下落。
熊本地震の影響も、
景気に影を落とす。
もう、妥当というよりも、
当然の成り行きだ。
まずは来年の消費増税と軽減税率が、
延期され、清水信次さんの指摘が通った。
しかし、経済状況は予断を許さない。
そのことはしっかりと確認しておきたいし、
方針がころころ変わる安倍政権であることも、
見据えておかねばならない。
朝日新聞一面『折々の言葉』
A rolling stone gathers no moss.
「転がる石に苔は生えない」
元来の意味は、
「職をころころ変えるようでは金はたまらない」
しかし、使われ方は逆になった。
「きびきび働いていれば苔は生えない」
鷲田清一編著者は、問う。
「爺(じじい)」となってもステージで歌い、
唸りつづけるザ・ローリング・ストーンズ。
どっちの意味でこのバンド名を付けた?
もちろんミック・ジャガーが、
苔は生えないなんて、
考えるはずがない。
しかし政策をころころ変えていては、
国の金はたまらない。
つまり経済はよくならない。
安倍晋三も、
A rolling stone gathers no moss。
さて、ラスベガス2日目。
アメリカ視察ベーシックコース。
モンテカルロホテル。
朝から、ボールルーム8で、
第1回セミナー。
昨夜0時に到着した参加者たちも
元気に揃った。
アメリカ小売業で何を学ぶのか。
有力小売業に共通する理念、
最新のマーケットトレンド、
そして成熟社会の中で
業態からフォーマットへの分化。
昨日は成田からラスベガスへ、
24時かけて到着した。
しかし、その疲れも見せず、
皆、真剣に受講。
講義のあと、
チーム分けをして、
すぐに専用バスで出発。
初めに向かったのは
ホールフーズ。
ここのところ、店の状態は、
以前の絶好調時から、
ややトーンダウン。
その理由は客数の減少。
スプラウツファーマーズマーケットの躍進。
クローガーはじめ各社のオーガニック充実。
それらがホールフーズに影響を与えている。
それでも、ケン・マローンさんが、
店内ツアーをしてくれた。
ラスベガス地区5店舗のバルの責任者。
店内をくまなく歩いて、
解説してくれたその姿には、
ホールフーズ健在を感じさせられた。
1時間以上も、
われわれをもてなしてくれた、
ケンさんに感謝。
つづいてトレーダー・ジョー。
新製品の1.5リットル箱ワイン。
地域コミュニティからの感謝状。
トレーダー・ジョーとホールフーズの違い、
トレーダー・ジョーの強みを
自信満々で、語ってくれた。
参加女性陣が囲んで記念写真。
みんなうれしそうだ。
そして私とも固い握手。
次にヘンダーソン地区へ。
そしてコストコホールセール。
会員制倉庫型店舗で
売場はローコスト。
それでも魅力的な商品と価格で
アメリカ人の心をつかみ
アメリカ小売業第3位。
その青果部門の倉庫型冷蔵売場。
インストアベーカリーの大型作業場。
まるでパン工場。
会員費は2533億ドル。
売上高11億3666億ドル、
純利益2377億ドルだから、
商品での利益はほとんどとらない。
会員費で利益を上げるビジネスだ。
コストコは他の小売業に比べて、
営業時間は短い。
土曜日、日曜日は午後6時で閉店する。
休日も多い。
ウォルマート・スーパーセンター。
全米第1位の、世界第1位の小売業ウォルマート。
その主力フォーマット。
ヘンダーソン地区、
パワーセンターの核店舗。
青果売場は鮮度感も上がったし、
オーガニック商材も増えた。
カットフルーツもカット野菜も充実。
ローカル商品やオーガニックにも力を入れる。
陳列も多彩になってきた。
オレオのエンドは美しい縦陳列。
ロールバック。
2ドル84セントだった商品を、
2ドル48セントに下げた。
視察の2日目と3日目は
10のチームに分かれて、
視察店舗の商品調査を行う。
それぞれカテゴリーの対象商品を決め、
価格とフェイス数を調べる。
これがベーシックコースの特徴。
スプラウツファーマーズマーケット。
2013年8月に、ナスダックに上場してから絶好調。
入口では季節の新鮮な青果。
農場を描いたイラスト・ボード。
ファーマーズ・マーケットの理念が一目でわかる。
そして店舗奥の青果部門。
これがスプラウツの独自のレイアウト。
スケルトンの 天井は、
快適な空間づくりの重要な要素。
その天井にビラが吊り下げられている。
72時間セールの告知。
全米18州に130店舗を展開する、
ワインを主力とする酒専門店。
アメリカではロゼが大ブーム。
地ビールのテイスティングコーナー。
ワイン専門店で顧客がこれだけレジに並ぶ。
プロモーションアイテムが並ぶ
入口のウォールオブバリュー。
ゲータレード88セント。
アルバートソンよりもウォルマートよりも安いと
価格比較POP でアピール。
ジャガイモ2ドル18セント。
このボリュームでこの値段。
圧倒的な安さ。
バナナ1本32セントを大量に陳列。
壁面の葉物売場。
ディスカウントでもきれいな陳列。
クレンリネスもしっかりできている。
ウェットルックの床。
そして売場を横に見通せる設計。
長い陳列線。
キャンディのバルク販売。
こうした売り方は日本でも可能だ。
穀物のバルク売り場。
カラフルなキャンディのバルク売り場。
売場奥壁面のミート売り場。
稼働什器でプロモーションアイテムを展開。
デアリー売り場のリーチインの牛乳コーナー。
バックヤードから直接補充する。
売り場の最後はインストアベーカリー。
小さな稼働什器を使って、
バゲットを98セントで販売。
最後はボンズ。
スーパーマーケット第2位のセーフウェイ傘下。
セーフウェイがアルバートソンに統合されたから
いまやアルバートソンのバナーのひとつ。
ニューライフスタイルストアで、
青果売り場とデリは、
ウッディな床とスポット照明が特徴。
腰高の平台什器。
全体を暗くし、スポット照明を使う。
セーフウェイPBのOオーガニック。
ボンズでも、かがみこんで商品を調査。
終日調査を重ねると、最後は、
あっという間に終わる。
ボンズの駆け足視察・調査を終えると、
ラスベガスには夕闇が迫ってきた。
美しい空。
1日遅れの懇親夕食会。
午後、6名が合流し、
やっと全員がそろった。
JTBラスベガス支店の橋谷竜太郎支店長。
事務局の小阪裕介さん、
現地スタッフの上松磨代さん、
カリスマ添乗員の佐藤公彦さん。
懇親会は私の料理説明から。
乾杯の発声は坂東洋一さん。
㈱ヨシヅヤ人事部長。
全員がそろい、
ほっとすると同時に、
やっと視察が始まった気がする。
皆、疲れたけど、充実した研修を続けたい。
サラダのプレゼンテーションに
スマホや携帯をもって押し掛ける。
女性を写すためにスマホの手、手、手。
カメラ目線のいい笑顔。
ロウリーズの名物、
プライムリブのローストビーフ。
切り分けるプレゼンテーション。
柔らかくて、ジューシーで、
大満足。
地ビールを味わいながら、
会話も大いに弾んだ。
締めは、㈱マツモトの八田茂徳さん。
店舗運営部マネジャー。
八田さんは1人別便で、
ロサンゼルス経由で、
ラスベガスに来た。
最後に到着する予定だったが、
本隊の飛行機遅延トラブルで、
昨日はラスベガスに一番乗り。
一番心配したのが、
八田さんだったかもしれない。
夜もすっかり更け、
おなかも満ちて、
ロウリーズを後にする。
スタートから大事件に見舞われた今回。
やっと通常体制に入った。
これから本番、頑張ります。