商人舎USA研修basicコース。
2010年5月からスタートして、
もう7回目になる。
帰国しました。
無事に。
アメリカのラスベガスの競争。
それを題材にして、
ナレッジマーチャントとして必須の内容を学ぶ。
もちろん知識と知恵が相まって、
knowledgeを形成する。
これは言うまでもない。
そのナレッジマーチャントが、
明日のイノベーションを生み出す。
私はそう、固く信じている。
調査研究発表会が終わると、
自由研修。
それぞれに自分の発想で、
ラスベガスを学ぶ。
私は暑い暑いストリップ大通りを散策。
レストランの柵から、
ミストが噴霧されている。
それだけ暑い。
その霧を浴びながら歩くと、
すこぶる、気分がいい。
ストリップにできた新店。
CVSヘルスのドラッグストアは、
CVSファーマシー。
2015年12月期決算で、
年間売上高1532億9000万ドル。
1ドル100円換算で15兆3290億円。
その伸び率は10.0%。
純利益は52億3900万ドル、5239億円。
こちらの伸び率は12.8%。
期末店舗数 9681。
凄いチェーンなんです。
入口は吹き抜けの高い天井。
レジはワンラインの繁盛店スタイル。
そしてそのレジ周辺のコーナーは、
完ぺきな米国コンビニエンスストア。
もちろんビール&ワインも充実。
マグカップは、ラスベガス土産。
そして店舗奥に調剤薬局のファーマシー。
もちろんビューティ・ケアも、
ドラッグストアの必須アイテム。
そしてミニット・クリニック。
約1000カ所ある。
看護士が常駐していて、
軽い病気の診断や治療をしてくれるし、
処方箋も書いてくれる。
Nurse Practitionerと呼ばれる。
ワクチン接種から健康診断もできる。
つまり病気対策、健康対策の、
コンビニエンス機能。
診療項目は7つに絞られている。
咽頭炎、中耳炎、副鼻腔炎、
血液検査、インフルエンザ、
膀胱炎、妊娠検査。
アメリカのドラッグストアは、
コンビニエンスストアでもある。
そのCVSヘルスのライバルは、
ウォルグリーン。
売上高1034億4400万ドル、
10兆3444億円。
伸び率35.4%。
純利益47億2900万ドル、4729億円。
伸び率132.8%。
期末総店舗数1万2755店、米国8173店。
ヨーローッパのアライアンス・ブーツと統合し、
さらに米国ドラッグストア3位のライトエイドを、
傘下に収める算段をしていて、
そうなればCVSヘルスの規模に迫る。
この産業も私の言う「複占」。
これまで私が見透してきたことのなかでは、
「複占」現象が今、著しく顕在化している。
ダラーストアもオフィスサプライストアも、
オフプライスストアもドラッグストアも。
スーパーマーケットのナショナルチェーンも。
もちろんリージョナルチェーンや、
ローカルチェーンで強い会社もある。
それが産業構造となっている。
さて、夜は、
シルクドソレイユ。
今回は、マイケル・ジャクソン・ワン。
マンダレイベイ・ホテルの専用シアター。
ラスベガスのシルクドソレイユ常設ショーとして、
第9作目。
ミスティア、オウ、ズーマニティ、
KA、LOVE、
クリスエンジェル・ビリーブ、
ビバ・エルビス、ザーカナ。
LOVEはビートルズ、
ビバ・エルビスはエルビス・プレスリー。
そしてONEはマイケル・ジャクソン。
この感動、感激は、
辞書にある言葉では、
伝えられない。
すばらしい。
展示されているのは、
マイケルが実際にはいていた靴とソックス。
そのマイケルのムーンウォーク。
ラスベガスのシルクドソレイユ。
是非、一度、観てください。
一夜明けて、朝の4時。
ホテルフロントに集合して、
リムジンバスでマッカラン空港へ。
いつものように、バスの中で最後の講義。
変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えください。
全員が試練を乗り越え、
心と頭を充実させて、
帰国の途に着いた。
健闘を祈る。
私はラスベガス空港から国内便。
ストリップのホテル群が見える。
金色に輝くのは、
昨夜のショーのマンダレイベイ。
飛び上がるとラスベガス渓谷。
アメリカ合衆国の広さを思い知らされる。
そしてロッキー山脈。
大平原に千切れ雲。
中部地帯は厚い雲に覆われ、
その雲の下に緑の市街。
シカゴに到着。
これから研究旅行。
団員を連れて、
勉強させるばかりではない。
少人数での研究視察も必要。
それがこれからの5日間。
楽しみです。
変えられる勇気、
受け入れる心の静けさ、
それらを見分ける英知。
英知こそ、私が、
知識商人に望むものだ。
〈結城義晴〉