結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年08月05日(金曜日)

「一番困っているところに、イノベーションは眠っている」

第31回オリンピック競技会。
南米大陸初のリオデジャネイロ五輪。

今日8月5日に開幕して、
21日に閉幕。

日本とはちょうど12時間の時差だから、
昼夜正反対となる。

開会式は日本時間の明朝6時。

ニューヨークが13時間差だから、
ちょっと意外だが、
リオはそれよりも東にある。

アメリカ大陸が北から南に向かって、
傾いているからだ。

大会開催前からなんだかんだ、
不安材料が報じられているが、
始まってしまえば何とかなるし、
世界中から注目されつつ、
熱狂が巻き起こるに違いない。

私はこの面で楽観的だ。

サッカー男子は、
開会式前に試合が組まれて、
ジャパンはナイジェリアに、
5対4で惜敗というか、完敗。

前途多難のスタート。

それでも17日間、
競技者自身はもとより、
現地での応援者たちも、
日本でのテレビ観戦者たちも、
最高の精神と肉体、
最高の技術とパフォーマンスを、
存分に堪能することができるだろう。

古代オリンピックが、
大会期間およびそれに先立つ移動期間を、
休戦としたように、
この期間だけでも、
世界中から戦争、戦闘とテロを、
止めることはできないものか。

今日は、商人舎スタッフそろって、
暑気払いの打ち上げ。
DSCN7697-6
横浜駅東口のベイ・クォーター。

Le Bar a Vin 52。
ル・バーラ・ヴァン・サンカン ドゥ。
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成城石井のワインバー。

スパークリングワインから始めた。DSCN7701-6
生ハムとチーズ。

もう1本スパークリング。
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編集スタッフ鈴木綾子。

そして白ワイン、赤ワインに、
ラム・サーロイン、ムール貝、
ズワイガニのパスタなどなど。

月刊商人舎7月号は万代スタディ。
8月号も責了して、よく働いた。

「自分がやる」という気分が、
横溢していた。

だからみんな、満足。
DSCN7708-6

もう一枚、満足の写真。
DSCN7711-6

さて、朝日新聞一面『折々のことば』
一番困っている産地にこそ、
いままでにはないなにかが
眠っているはずなんです。〈松下弘〉

「コム・デ・ギャルソン」の布地を、
一手に任されたテキスタイルデザイナー。
それが故松下弘さんとその会社・織物研究舎。
「アバンギャルドな生地職人」の発言は、
1994年11月号の『広告批評』に掲載。

しかし松下は、コムデとヨウジヤマモトの、
両者のテキスタイルを担当して、
双方の緊張感を演出してもいた。

コム・デ・ギャルソンは、1969年、
伝説のデザイナー川久保玲さんが、
26歳で立ち上げたブランド。

“Comme des Garçons”。
直訳は「少年のように」だが、
真意は「少年の持つ冒険心」

川久保さんは慶応義塾大学文学部を出て、
旭化成に入社、宣伝部に配属。
しかし3年で退職し、
フリーランスのスタイリストとなる。

その後、スタイリストとして、
どうしても必要だと感じる洋服が、
どこを探しても見つからなかった。
そこで仕方なく、
自分自身の手で洋服をつくった。

以来、ケースバイケースで服づくりを始めた。
スタイリストの役目から、
デザイナー・パタンナー・縫製・仕上げまで、
全部、自分自身で手掛ける。

1973年、30歳で、
㈱コムデギャルソン設立。
現在も代表取締役兼デザイナー。

2016年5月期決算で、
売上高約200億円、
従業員数600名。

その川久保さんの要求にこたえた松下弘。
「売れている産地からは
新しいものは生まれない。
これまでなかったような何かをと
話をもちかけても見向きもされない。
苦しんでいる産地、
弱りきっている産地 だと、
少々むちゃな提案にも、技を生かし、
工夫を重ねて協力してくれる」

製品・商品、素材・原材料から、
ものの考え方、ノウハウ、
さらに人材や組織まで、
一番困っているところに、
イノベーションは眠っている。

糸井重里の『ほぼ日』
巻頭の「今日のダーリン」

「前橋ビジョン発表会」なるイベントに出て、
糸井さんが興奮している。

日本のほとんどの地方都市。

どこの土地に行っても、
「東京やら大阪やらにはない
水と緑の美しい町だ」と、
同じように自慢している。

つまり、それは、
その土地ならではの魅力がない、
ということでもある。

糸井は嘆く。
どこの地方に行っても、
その土地の名産品を
ジャムにしたりしている。

それをジャムにして
「第六次産業化」とか言っても、
食べる人にとっての
魅力あるものとはかぎらない。

「うちのイチゴがいちばんうまい」
どこでもそんなことをいう。

しかし、しかし。

どこも「おんなじ」なのだ。
そんな「おんなじ」時代が、
ずっと続いている。

これを、コモディティ化現象という。

ひとつの地方都市が抱えている問題は、
日本中の地方都市の
解決したい問題である。

土地の歴史だの名産だの
特長だのをいくら書き出しても、
はじめないことにははじまらない。

いちばんの問題は、
「だれかがやればいいのに」と、
批判や評論ばかりしている
「その土地のみんな」だ。

そこで前橋の「ビジョン発表会」

内容の完成度ではなく、
「おれがやる」という当事者が、
たくさん集まっていた。

市役所、企業人、
若い人たち、お年寄りが、
日本中の地方都市の
先頭になろうと決めたという。
まだ、はじまってもいない夜に、
ぼくは興奮した

松下弘が言う「一番困っているところ」
糸井重里の「おれがやるという当事者」

この二つが、何かをつくりだす。

わが商人舎も、
織物研究舎や「ほぼ日」のようでありたい。

〈結城義晴〉

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