迷走台風10号、岩手県に上陸。
心から、お見舞い申し上げます。
毎日新聞巻頭コラム『余禄』
「台風銀座」という言葉。
最近は耳にしなくなったが、
「この夏の台風銀座は、
北海道かもしれない」
「東北の海岸線は、
東日本大震災によって地盤が沈下し、
高潮の被害を受けや すい」
「大げさすぎるくらいの備えが
欠かせないだろう。
去ってみれば
たいした被害もなかった、
と胸をなでおろしたい」
まったく同感だ。
さて、今日は午後、
東銀座にある時事通信ホールへ。
「紀文お正月フォーラム2016」
今年は東日本フォーラムが、
今日30日と明日31日の2日間。
初の開催となる西日本フォーラムは、
9月13日(火)、場所は大阪ブリーゼプラザ。
台風10号の東日本への接近で、
今日の開催が危ぶまれたが、
無事、実施。
ご心配おかけしました。
東日本の総合スーパーや、
スーパーマーケットのトップ、
バイヤーの皆さんが参集。
残念ながら台風の影響で、
北海道や東北、北関東の参加者の一部は、
やむなく、キャンセルもあった。
それでも30社70名の方々が集まってくれた。
はじめに高橋明さんのあいさつ。
紀文食品常務執行役員営業本部長。
その後、地域のおせちやお正月料理の紹介。
そして基調講演は、
正月の食文化の「謂れ」解説。
紀文食品は正月の謂れを大事にし、
日本人が伝承してきた正月文化や暮らし方を、
若い世代に伝承していくことを、
ミッションのひとつにする。
今年のフォーラムのメインプログラムは、
「顧客像を明らかに!」をテーマに、
グループ企画室のお二人が担当。
2016年の正月商戦を多角的に分析し、
消費者動向予測を紹介した。
市場活性化のための、
「正月商品用意率アップの提案」を、
クラスター分析をもとに語った。
素晴らしい分析とプレゼンテーション。
今年も月刊商人舎10月号に書いてもらおう。
プロローグは、サム・ウォルトンの言葉。
もちろんウォルマート創業者。
1980年代のサムの考え方が、
この秋から年末までの商戦に生きる。
フィリップ・コトラーの4つの財、
シュミットの経験価値マーケティングを
解析しながら、
正月商戦のマーケティングを語った。
30分の総括講義、ご清聴を感謝。
その後、ホワイエを使って簡単な懇親・懇談。
㈱セイミヤ社長の加藤勝正さん。
講演をほめてくださった。
左は紀文の高市泰明さん。
㈱相鉄ローゼン副社長の野口公一さん。
いろいろな方にお会いした。
明日もまた、東日本の経営者の方々に、
お会いできる。
楽しみだ。
東銀座から広尾へ移動。
広尾散歩通り。
その一角のポストモダンの建物。
レストラン「アクアパッツァ」
オーナーシェフは日髙良実さん。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」
テレビ朝日「食彩の王国」などに出演して、
大活躍の57歳。
中庭(パティオ)が素晴らしい。
日本の乾物を使ったイタリア料理。
それが今日のテーマ。
名づけて「乾物イタリアン」
これが素晴らしい。
実に滋味豊かで、
奥の深い料理となる。
わざわざ日髙さんが出てきて、
1品ずつ、説明してくれた。
バーニャカウダ。
ソースには鰹節が使われて、
実に微妙なうまさ。
煮干しの卵サラダ。
白ワインと赤ワインもイタリア産で、
これがすごくマッチしている。
海苔クリームパスタ。
これが絶品。
イカ墨のパスタより、
私、好きだ。
塩昆布白ワインソースのシーフードソテー。
締めはとろろ昆布入りジェラート。
日高シェフと日本アクセスがコラボして、
乾物イタリアンが生まれた。
その仕掛人が、
写真後列の田中茂治さん。
㈱日本アクセス会長。
その田中さんのお招きで、集まった。
真ん中は玉生弘昌さん、
右が西田邦生さん。
玉生さんはプラネット会長、
西田さんはジャパン・インフォレックス社長。
プラネットは非食品のEDIの革新者。
ジャパン・インフォレックスは、
食品の商品マスタでEDIに貢献する会社。
田中さんの配慮で、
豪華な顔合わせが実現した。
考えてみると卸売業は、
こういったマッチングこそ、
本来の機能でもある。
「帳合の神様」などと呼ばれる田中茂治、
ならではの会合だった。
最後に日髙シェフを囲んでポーズ。
満足できる一日だった。
帰りのタクシーから、
東京タワーが美しく見えた。
この秋から冬の商戦は、厳しい。
負けるための準備はするな。
去ってみれば、
たいした厳しさでもなかった。
そう胸をなでおろしたい。
〈結城義晴〉