結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年10月01日(土曜日)

10月「心を亡くす」ときには「生まれることは屁と同じ」と考える

今日から10月。
英語、ラテン語などはOctober。
日本語では神無月。

Septemberが七番目で、
これは英語のSevenに似ているから、
わかりやすい。

そしてOctoberはoctoの八番目、
それが英語のEightになった。

Novemberは九番目で、
Nineになったし、
そしてDecemberは十番目で、
Tenになった。

旧ローマ帝国は、
自分たちの暦を3月から始めていた。
ローマの公用語がラテン語で、
だから3月から数えて8番目が、
10月のOctober。

おもしろい。

日本人が、
「10月」というとき、

ラテン語系の欧米人は、
「8月」と耳にしている。

昔は衣替えも10月からで、
制服など冬服を着た。

今日は土曜日だから、
学校も休校だろうが、
weekdayが衣替えの日で、
朝の朝礼の時など、
全校生の中にぽつぽつと、
夏服の者がいたりした。

なつかしい。

その今日の10月から、
保険や賃金の制度が変わる。

まず第1に、
社会保険の加入対象が、
年収106万円以上になる。

対象者は、
①週20時間以上
②月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)
③勤務期間1年以上見込み
④学生は適用除外
⑤従業員501人以上の企業

これまでは130万円以上だったから、
新たに約25万人のパートタイマーが、
保険料の負担を強いられる。

これまでと同じ労働時間では、
手取り収入は明らかに減る。
だから保険料を払わなくてすむ範囲まで、
働く時間の短縮を希望する人たちが出る。

これに関しては、
Weekly商人舎2016年05月27日版。
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日本チェーンストア協会清水信次会長。
ライフコーポレーション会長。
「あの法律は格差拡大になる。
製造業大企業はロボット化、
自動化して生産性を上げている。
しかしわれわれ流通サービス業は
人の手がかかる」

「とくに主婦パートさんは、
旦那さんと子供の世話をしながら、
生活の足しにしようと
短時間だけ働いている。
こうした主婦パートさんの働きを
年金や税金で苦しめるのは、
格差社会、弱肉強食の典型的な制度だ」

「厚生労働省も経済産業省も
まったくわかっていない。
とくにわからないのは政治家だ!」

井上淳協会専務理事。
「われわれは大反対した。
企業の負担もさることながら、
小売サービス業で働く人の多くは
主婦パートさんです。
厚生年金の適用が拡大されると、
主婦パートさんにとって
健康保険も含めてひと月、
1万数千円の負担になる。
企業にとっても家計にとっても
圧迫されて、いいことはない」

第2に、
厚生年金の保険料率が上がる。
現在より0.354%上がって、
報酬の18.182%になる。

会社員の場合、
給料から源泉徴収される。

10月支給の9月分の給料から、
これが適用される。

日経新聞記事には、
月収20万円の人の場合が出てくる。
年間約4000円の負担増。

あ~あ。

第3に、
最低賃金の全国平均が、

時給823円となる。

9月までより25円高い。
上げ幅は2002年度以降最大。

平均は823円だが、
全都道府県の時給は、
初めて700円を超えた。

安倍政権の中期目標は、
「最低賃金1000円」

Daily商人舎2016年01月27日版。
ウォルマートは今年は2月20日から、
最低賃金を時給10ドルにアップした。

昨年度は10億ドル(1200億円)をかけて、
時給9ドル(1080円)に引き上げ、
同時に教育訓練を強化。

安倍政権の中期目標を、
今年のウォルマートは実現させている。

さて、9月の終わりに、
セブン&アイ・ホールディングス。
2017年2月期の連結決算の予想。
「減損損失の計上及び業績予想の修正」

純利益は前期比50%減の800億円。
今期の見込みは7%増だった。
それが一転、5割減。
約600億円の減損損失が発生。

百貨店のそごう・西武は、
456億円の減損損失。
のれんで334億円、店舗などで122億円。
総合スーパーのイトーヨーカ堂も、
店舗の減損損失150億円を計上。

営業利益は前期並みの3530億円。

業態事業別の営業利益予想。
コンビニ営業収益▲9.7%、営業利益▲2.0%、
スーパーストア同▲2.6%、同▲54.5%、
百貨店▲4.9%、▲51.2%、
フードサービス▲5.1%、▲85.7%。

金融事業だけ、
売上高▲1.0%だが、

営業利益がプラス1.2%。

全体で営業収益▲6.0%、
営業利益▲6.9%。

国内コンビニ事業は、
既存店売上高49カ月連続前年同月比増収。
しかし売上高は約5%減の5兆7700億円、
従来予想から3670億円の減収。

「旧体制のうみを一気に出し切る」
幹部はこう語るが、
今度の木曜日10月6日に、
注目の中期経営計画が公表される。
セブン&アイグループの、
成長戦略と構造改革が明らかになる。

ポスト鈴木敏文時代のビジョン。
果たしてどんなものが出るか。

楽しみでもあるし、
それ以上に心配でもある。

さて、10月の私のスケジュール。
月初に、
月刊商人舎10月号を終わらせて、
4日・5日・6日が、
第10回ミドルマネジメント研修会。

その後、7日から20日まで、
アメリカ出張。

帰国したら、
22日、万代知識商人大学、
社外取締役の会社の役員会が、
20日と27日。

そのほか、コンサルティング、講演、
インタビューなど目白押し。

その間に、ゴルフは、
ドクターズ杯とトリマス会。

こうして、
8番目の10月が、
あっという間に過ぎていく。

心を亡くすのは、
絶対によろしくない。

しかし朝日新聞『折々のことば』
生まれることは屁と同じ
(深沢七郎の口癖)
『楢山節考』の著者でギタリスト。

編著者の鷲田清一さん。
「人生、屁のようだとは、
滓(かす)の滓ということなのか。
生きるというのは他人に
いやな臭いを振りまくことなのか。
はたまた、ちょっとした
迂闊もしくは遺漏として
笑ってすませるべきものなのか」

忙しい時には、
こんな感じも悪くはない。

では、今月もよろしく。

〈結城義晴〉

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