朝5時15分集合。
リムジンバスで、
アトランタ空港へ。
それからアメリカン航空に乗り込む。
早朝の空には、
うろこ雲。
飛び上がると、アトランタの平原。
2時間ほどで、
ミシガン湖が見えてくる。
イリノイ州シカゴ市。
ニューヨーク、ロサンゼルスに次いで、
アメリカ合衆国第3の都市。
到着するとリムジンバスに乗って、
まずヘイネンズへ。
オハイオ州18店、イリノイ州4店。
合計22店舗のローカルチェーン。
入り口を入ると青果部門。
床は木目調で縦線が入っている。
床のピカピカは、
この企業の特徴。
店舗奥のサービスデリが、
本当においしい。
ワイン売り場が充実していて、
ショット販売している。
イートインルームで、
インタビューに応じてくれた。
ストアマネジャーのデリックさん。
自信満々に、非上場の、
ファミリービジネスの戦略を語ってくれた。
そしていつものメンバーで写真。
アップスケールなニッチャーのあり方を、
ヘイネンズが教えてくれた。
ニッチャーに続いて、
シカゴ地区のマーケットリーダー。
ジュエル・オスコー。
現在、この会社は、
アルバートソン・グループ。
スーパーマーケットのジュエルと、
オスコードラッグが合併し、
ジュエル・オスコーが誕生。
業界4位のアメリカンストアーズに買収され、
さらに1992年、そのアメリカンが、
アルバートソンの傘下に入る。
イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州の
3つの州で185店を展開する。
店づくりは、典型的な、
コンベンショナルスタイル。
しかし、オーガニック売り場は充実。
つまり伝統型店づくりだが、
最新トレンドは取り入れている。
ラディッシュと葉物の花のような陳列法。
美しい。
ミートとシーフードの対面売り場。
対面売り場ではあるが、
肝心の人がいない。
奥主通路のプロモーションスペースでは
セーフウェイのPBを売り込む。
さらに店舗右翼は、
対面のデリ売り場。
そしてファーマシーは、
右翼の入り口付近に配置。
レジ前では
ワールドシリーズで優勝した、
シカゴ・カブスのグッズを展開。
テキサスやカリフォルニアの、
セーフウェイやアルバートソンよりも、
ちょっとだけいいが、
典型的なコンベンショナル型。
つまり遅れている。
やはりファンドに牛耳られた小売業は、
うまくいくはずもない。
つづいて、
マリアーノス。
ローカルチェーンのラウンディーズは、
米国中央部に展開する。
その傘下のバナーの一つ。
ただしそのラウンディーズは、
業績不振に陥り、
2015年12月に、
クローガーに買収された。
この店は昨年6月にオープンしたばかり。
店舗面積は9万2000平方フィート。
2585坪。
マリアーノスは、
ウェグマンズとホールフーズを、
模倣したつくり。
店舗導入部は青果部門。
ナチュラル&オーガニックを強化する。
広大な店舗左翼には、
フードサービス部門が強化されている。
イートインのスペースも充実。
オイスターバーもある。
アメリカのトレンドの一つ。
ガラス張りのイートインコーナーで昼食。
天井が高く快適なスペース。
ランチは、BBQのブリスケットと、
オイスターバーの1ダースセット。
フードサービス部門のあとの
第一コーナーは
ミートの対面売り場。
その反対側に、
シーフードの対面売場。
ガラスで仕切られたチーズショップ。
天井からチーズをぶら下げた、
重厚なプレゼンテーション。
ショップ内にいい香りが漂う。
店舗奥中央には、
スパイス&ソルトのバルク売り場。
長い長い奥主通路。
壁面はセルフの多段ケースが並び
右手がグロサリー。
リカー売り場は、
ビールからワインへと続く。
そのエンドには、
19ドル、27ドル、29ドルのワイン。
グロサリーは、
店舗右翼の広大な売り場。
この売り場構成は、
ウェグマンズの模倣。
大容量のお買い得商品が並ぶ、
ビッグ・バーゲン・バイの通路。
つまりはケース売り。
そして「ストリート・マーケット」
シカゴのストリートで、
市場が開かれる。
それを模した売り場だ。
輸入食品のコーナーは、
「グローバル・クイジーン」
日本の東京コーナーもある。
ゴンドラエンドでは、
ロープライスを打ち出す。
しかし店舗右翼のグロサリーは、
広すぎるし、商品力が足りない。
クローガーの傘下に入ったが、
いまだ、改革は進んでいない。
クローガーも急いではいない。
徐々にクローガーのグロサリーの力が、
マリアーノスに浸透してきたら、
すごい店になる。
そしてクローガーは、
このシカゴ大商勢圏に、
橋頭堡を築くことになる。
ホールフーズマーケット。
ここでは店長インタビュー。
4年前に入社したフロイド店長。
その前はシカゴに本社を置く、
外食のレタス社でシェフをしていた。
ホールフーズに転職して、
チームメンバーからチームリーダー、
そしてストアマネジャーになった。
そのフロイドさんに、
2チームに分かれて、
店内ツアーをしてもらった。
そしてそのリーダーシップを垣間見た。
ホールフーズ店内の、
各チームのメンバーを、
引き立てつつ、
モチベーションを与える。
店は店長によって、
上がりもするし、下がりもする。
フロイドさんと、
意気投合。
固い握手。
もちろんホールフーズは
自慢の青果部門が導入部。
シーフード売り場は全米一。
ミートの対面売り場。
壁面の造作がすばらしい。
世界中のチーズを集めた売り場。
フードサービス部門。
中央は定石のセルフ・デリ・セレクション。
量り売りのサラダ、デリ、スープなど。
最近はホールフーズの業績が、
かつての絶好調期とは異なる。
しかも、共同CEOのウォルター・ロブが、
今期決算の責任を取って退任。
フロイドさんにロブのことを聞いたら、
「これまではジョン・マッケイ創業者と、
二頭マネジメントだった。
それが一本化されて、
現在の困難な時期には、
いいと思う」
クールな店長だ。
それも気に入った。
最後にイータリー。
イタリアからやってきて、
ニューヨークマンハッタン5番街に、
第1号店を登場させたのが、
2010年。
このシカゴ店は2013年秋のオープン。
素晴らしい。
私たちは特別の計らいを受けて、
もてなされた。
その模様は、
明日のこのブログで。
乞う、ご期待。
(つづきます)
〈結城義晴〉