結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年01月31日(火曜日)

「トランプ大統領1週間」の「排外主義と希望・スピードと実行力」

2017年1月最後の日。
一月、往ぬる。

明日から2月。

今月1カ月間、
日経新聞『私の履歴書』は、
カルロス・ゴーン。
日産自動車社長。

最後の最後も、よかった。

「私はグローバル化を信じている。
保護主義的な動きも出てきたが、
グローバル化が止まることは、
多分ない」

同感だ。

ゴーンは自分の将来を語る。

「未来がどうあろうと、
日本には頻繁に
足を運んでいると思う」

「来日から18年、
この信じがたいほど
すばらしい国からは多くを学び、
私は明らかに違う自分になった」

「日本はもう、
私の
アイデンティティーの一部だ」

泣けてくるね。
この言い回し。

人たらしだ。

だからこそ、カルロス・ゴーンは、
超一流の経営者なのだと思う。

朝日新聞『折々のことば653』
鷲田清一さん編著。

見える望みは、
望みではありません。……
われらに見えぬものを
望む以上、
忍耐して待つのです。
(「新約聖書」前田護郎訳から「ローマ書」)

「見えるものを、
そのうえ何で望みましょう」
これも使徒パウロ。

「希望は、
苦難に満ちたこの世界をそっくり
別の光で照らしてくれるであろう、
今は不在のものに向けられる」

「望みが断たれてもそれでも
耐えて待つことができるとしたら、
それは自分が誰かに待たれていると
感じるからにちがいない」

明治マーケティングレビューが届いた。
連載「小売業のスーパーマーケティング」DSCN8707.JPG-7
もう36回を数える。
季刊誌だから丸8年。

今回は、
「パラダイムの転換と、
新しい(?)大衆消費社会」

手に入れることのできる皆さんには、
ご愛読をお願いしておきます。

風邪の子とトランプ遊び負けに負け   
〈朝日俳壇より 東京都・岸田季生〉

最近、川柳のようなこんな句、
多いに違いない。

そのドナルド・トランプ大統領。
難民や「テロ懸念国」の市民の
入国を制限する大統領令を発して、
世界中からブーイング。

これはちょっと、致命傷に近い。

日経新聞『大機小機』
「誰が排外主義を止めるか」
コラムニストは硬派の無垢さん。

「単なる保護主義というほど
生易しくはない。
移民排斥、難民受け入れ停止、
人種差別など
欧州極右ポピュリストも
顔負けの排外主義である」

「企業への介入など
中国顔負けの国家資本主義でもある」

これを誰が、どう、止めるのか。

第一に、
「米議会と司法が
三権分立の役割を果たせるかが
まず問われる」

第二に「主要企業は
強制的な介入を許すべきではない」

第三に「同盟国の役割は
決定的に重要である」

特に安倍晋三首相とメルケル独首相。
「防波堤になる責任がある」

「日本と欧州連合の
経済連携協定の締結を急ぐ」

これは効果があるはずだ。

「トランプ・ラリーに
浮かれている場合ではない」

「危機にさらされているのは、
自由で開かれた民主主義と
資本主義そのものである」

その通りだと思う。

一昨日の毎日新聞。
二人の学者の評価。
「トランプ大統領の1週間」

まずサンフォード・シュラム教授
ニューヨーク市立大学の政治学者。

「この1週間、独裁政治を
見せつけられてきた」

「科学を否定し、メディアを締め出し、
自分の方針と異なる
ホワイトハウス内の情報を握りつぶすなど
一方的な力による統治で
危険な前例を作り出している。
役人を沈黙させ、メディアを脅し、
研究者をはねつけ、
見たこともない
悪質な政策を成立させている」

「米国から民主主義をなくすという
組織的なたくらみの一つでもある」

「人々は強い指導者を望んだ。
だが、彼はとても危険であり、
信頼はできない。
感情的で不安定な指導者だ。
独裁者になるだろう」

一方、フランシス・バックリー教授。
ジョージメーソン大学の法学者。

「この1週間はとても成功している」

正反対の見解。

「貿易問題や安全保障、移民など
多くの異なる課題に
アクションを起こした。
選挙公約をできる限りの早さで進め、
実行しようとしている」

スピードと実行力。

「メキシコ国境での壁建設も
トランプ氏が言い続けてきたことで、
大統領令に署名したことは驚きではない」

この人の著作は「ザ・ウエイ・バック(回帰)」
この本がトランプ大統領の目に留まり、
陣営入りしている。

「難民制限を行う理由の一つは、
米国民の政府に対する不信感への配慮だ」

「シリア難民や過激派組織ISの問題を
作り出した要因は米国にある。
ブッシュ元大統領が
愚かなイラク戦争を始め、
オバマ前大統領が混乱を残したまま
早々と手を引いたからだ」

「本当に難民か疑わしい人もいる。
脅威にさらされるキリスト教徒らを
優先的に入国させられればいいが、
難しい。
全面禁止は次善の策だ」

この法学者は、
宗教の自由を否定するかのようだ。

「しばらくすれば
議会中心の政治になるだろう」

「議会が中心の立憲政治に
戻るのは良いことだ。
成果を出せばトランプ氏に批判的な人々も
彼を自分たちの大統領だと渋々認め、
この国はもっとまとまると思う」

この正反対の両論併記は、
毎日新聞らしくてよかった。

アメリカの二つの店。

スチュー・レオナードの「Our Policy」
The Customer is Always Right!
顧客はいつも正しい。

一方、イータリー「Our Policy」
The customer is not always right.
顧客はいつも正しいわけではない。

イータリーは続ける。

Eataly is not always right.
イータリーもいつも正しいわけではない。

Through our differences, we create harmony.
両者の差異が調和を創り出す。

正反対。

これが21世紀の現代である。
パラダイム転換の時の哲学だ。

今夜は美しい三日月。  DSCN8712.JPG-7

同じ月でも、
満月も三日月もある。
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同じトランプの1週間が、
「独裁政治」とも映るし、
「スピードと実行力」とも評される。

それが現代である。

だから各自が、
自分の見方を持たねばならない。

苦難に満ちたこの世界。
「別の光で照らしてくれるであろう、
今は不在のもの」

希望は、それを見ている。

そして、望みが断たれても、
それに耐えて待つことができる。

希望とは、そんなものだ。

2月に向かって、
希望をもち続けたい。

〈結城義晴〉

2017年01月30日(月曜日)

「一月、往ぬる」とカルロス・ゴーンのリーダーの3条件

Everybody! Good Monday!
[2017vol5]

2017年も第5週。
1月最終週で、
水曜日から2月。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。

毎年、この時期に書いているが、
睦月は本当に素早く、
往ってしまった。

Weekly商人舎。
日替り連載・月曜朝一。
2週間販促企画で整理。

明日の1月31日は「愛妻の日」。
金曜日の2月3日は節分。
今や、商売上は恵方巻一色。

翌土曜日の4日は立春。

来週土曜日の11日が、
建国記念日の祝日。
そして再来週火曜日の14日が、
バレンタインデー。

1年で一番短い2月。
意外にもイベント目白押し。

探梅や青春の門またくぐる   
〈朝日俳壇より 松阪市・奥俊〉

昨日の【猫の目博物誌】ではないが、
梅の季節がやって来る。

音も無き白浪のごと辛夷咲く  
〈同 市川市・吉住威典〉

辛夷は「こぶし」、
モクレン科モクレン属の落葉広葉樹。

さて昨日今日は、忙しい。

昨日の日曜日は、
イオンリテールの新店を、
連続訪問。

まず朝から、イオンスタイル御嶽山駅前。
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嶋内久美子店長。

次に、イオンスタイル板橋前野町。
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石井教裕店長。
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そして最後にイオンスタイル碑文谷。
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私の隣から、
碑文谷店長の町野弘幸さん。
大前一也さんは、
南関東カンパニー東京事業部長。
碑文谷バル店長の中山千恵さん。
そして鈴木茂伸さんは、
コミュニケーション本部広報部の、
シニアマネージャー。

とくに鈴木さんには、
一日中、車でご案内いただいた。
感謝したい。

そして今日の月曜日は、
東京・日本橋。

三越本店。
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イータリー・アジア・パシフィック(株)。
三井物産の傘下にある。
社長の甕(もたい)浩人さん。
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多くの人と出会って、
話を聞いて、話をして、
日々、これ、学ぶ。

良きかな。

さて日経新聞『私の履歴書』
今月はカルロス・ゴーン。
日産自動車社長。

今日は「リーダーの条件」

ゴーンは3つ挙げる。
第1は、結果を出せる人。
「トップはどんなに厳しい状況でも
常に結果を出さなくてはならない。
また、経営、組織の問題点を
はっきりさせ、時には周囲が
『右』と思っているところを
『左』と言う必要がある」

第2に、リーダーは、
人々とつながる能力を
身につけないといけない。

リーダーは「共感」される能力を磨くべきだ。
英語でempathy。

そして第3に、
新しいことを常に学ぶ姿勢。
「新しい技術や動きに精通し、
行動していなければ、たとえ、
どんなに結果を出すリーダーでも、
行き詰まる」

ゴーンは述懐する。
「生まれながらのリーダーなど
存在しないと私は思う。
リーダーは周囲から
リーダーだと認識されないと、
なれないものだ」

カルロス・ゴーンの言葉だけに、
ひどく説得力がある。

イオンリテールの、
嶋内さんも、石井さんも、
町野さんも中山さんも、
そして大前さんも。
もちろん三井物産の甕さんも、
リーダーの条件を備えている。

その備わったリーダーの仕事によって、
結果として、店が輝く。

では、今週も、
第1に結果を出そう。
第2にempathyを、
そして第3に、
新しいことを学ぶ姿勢を。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年01月29日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その31】梅

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目はいつもいつも、
季節をちょっと先にとらえる
――。

梅一輪一輪ほどの暖かさ
こちらは江戸の俳諧師・服部嵐雪。
松尾芭蕉の高弟。

「一輪ほど」の言い回しが、いい。
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〈ぶらり花暦より〉

早春のころだろうか。
庭の梅がぼつぼつ咲き始めて、
その梅が一輪ずつ咲くごとに、
気候も日に日に暖かくなってゆく。

梅の英語は、
Japanese apricot。
原産は中国だが、
万葉の時代には日本に渡っていて、
盛んに歌われた。

それもあって、
「日本の杏」、
つまりJapanese apricotとなった。

学名はPrunus mume。

バラ科サクラ属、
落葉高木で、1月から4月に、
葉に先立って、花を開かせる。
花弁は5枚。
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果実は6月ごろ、黄色く、熟してくる。

よく似た花は桃。

こちらはバラ科モモ属の落葉小高木。

3月下旬から4月上旬に、
薄桃色の花をつける。

梅と桃。
果実は見分けやすいが、
花は間違えることがあるかもしれない。

梅の園芸種は、三つに分類される。
野梅(やばい)系、紅梅系(緋梅系)、
そして豊後(ぶんご)系。

野梅系は原種に近い丈夫な系統。
葉はやや小形、枝つきも細い。
過半数が野梅系。

紅梅系は、外皮がどんな色であろうと、
切断面が紅色になっている種類。
花が白くても、枝の切断面が赤ければ、
紅梅系。

豊後系は、枝が太くて節が高い。
葉は大きくて、丸みがある。
花は大きくて、がく片が反り返っている。

これまたよく似た杏(アンズ)同様に、
花は桃色が多い。
杏もバラ科サクラ属の落葉高木。

食用となるのは白梅。
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紅梅の実は小さくて固い。
苦味もある。
だから食用には適さない。
けれど、紅梅は、
その幹の色の美しさから、
器や家具の木材として人気だ。

梅の収穫量が最も多いのは
和歌山県で、昨年は7万5000トン。
全国の梅の収穫量の64%を占める。

だから和歌山県の県花。

桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿。
これは栽培上の注意点を表した言葉。

桜はむやみに伐ると、
切り口から腐敗する。
剪定に気を配る必要がある。

梅は逆に剪定に強い。
それどころか、かなり切り詰めないと、
徒枝が伸びて樹形が雑然となる。
剪定が適切でないと、
実の付きも悪くなる。

【柿】の項でも使ったが、
桃栗三年、柿八年。
これに続く言葉がある。

柚(ゆず)の馬鹿野郎十八年、
梅はすいすい十六年。

剪定にも強い梅は、
すいすいと育つ。

梅に関する言葉で、
含蓄があるのが、
「塩梅(あんばい)」
「えんばい」とも読む。

もともとは料理の塩加減、味加減のこと。
転じて「ものごとのぐあい、ほどあい」の意。

いい言葉だ。

東風吹かば
にほひおこせよ梅の花

(あるじ)なしとて春な忘れそ
菅原道真の歌。

大宰府に左遷される際に、
愛した庭の梅の花に、
別れを惜しんで詠んだ。
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最後に一句。

梅が香にのっと日の出る山路かな

やはり師匠の句はいい。
松尾芭蕉。

早春の山道を歩く。
梅の香りに誘われるかのように、
太陽がのっと顔を出した。

ツバキ、寒椿、山茶花のように、
梅も、桃、杏など、仲間がいる。
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桜の咲くまでの前座ではない。
それぞれに、その時期には主役なのだ。

東北では、梅、桃、杏、
一斉に咲き乱れる。

これもいいが、一般的には、
その先陣を切るのが梅。
猫はその梅が好きだ。
春の到来を教えてくれるから。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年01月28日(土曜日)

「日本一短い手紙」と米国株式市場2万ドル超の「トッピング説」

「日本一短い手紙」

福井県坂井市の丸岡文化財団が、
毎年開催するコンクール「一筆啓上賞」

第24回の今回のテーマは、
「ごめんなさい」

国内外から4万4348通の応募。

《やさしかったお父さんへ》
臨終の床、涙のごめんなさいに
一瞬甦って私を見つめたね。
無言の許しだったと信じます
〈兵庫県川西市の久保みつよさん 62歳〉

おそろしい。

《お母さんへ》
お母さん、ごめんなさい。
実は私一番好きなのは、
ばぁちゃんなの。
〈坂井市の上杉千里さん9歳〉

これも、お母さんにとって、
ゾッとするほど怖い。

《旦那へ》
貴方を驚かせようと
コツコツ貯めたへそくり。
貯まりすぎて一生言えないごめんなさい。
〈東京都江戸川区の高下由紀子さん 50歳〉

これも怖いね。

《ママへ》
「ごめん」って
ぼくの口はあかないんだ
口に力が入って。
手に力を入れて書くよ。
ごめん
〈千葉県野田市の佐藤蓮さん 7歳〉

これは、素直でいい。

《家族のみんなへ》
いつもわがままでごめんなさい。
でも本当の自分はもっとわがまま。
〈坂井市の大井美羽さん 8歳〉

子どもたちの「ごめんなさい」の方が、
いい出来栄えの作品が多い。

「ごめんなさい」を
言わないトランプ。

言われたらそれこそ、
怖いかもしれないが。

今日は朝から横浜商人舎オフィス。
O
AJSネットワークが届いた。

今日は、来客があって、
重要な相談。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

これしかない。

夕方から、恒例の新年会。
中学高校時代の仲間が集まった。IMG_0445.JPG-7

12歳から、中には、
小学校の高学年のころから、
知り合っている友人もいる。

だから50年以上の仲間。IMG_0448.JPG-7
みんな元気で、なにより。

一人欠席、
二人は酒を飲まない。
三人が日本酒に凝っていて、
私だけワイン。

酒を飲まない福田良太郎に、
カンパリの効用を教えた。

酔っぱらった城戸康、
冷静な広部秀一。

孫自慢の篠田宏、
欠席の富澤弘文にも孫ができる。

そして幹事は関孝和。

「ひこばえ」という文学同人誌の仲間。
先輩から受け継いで、
ずっと関がリーダーを務めてくれている。

トランプ政権のこと、
アメリカのダラスのこと、
電通の長時間労働のことなどなど、
話し合っていると、
あっという間に時間は過ぎた。

全員が例外なく、
長時間をものともせず、
仕事してきた。

そんな時代だった。

不思議に昔話は出なかった。
それも、とてもよかった。

横浜駅西口の「あぜ楽」IMG_0449.JPG-7
3月にまた集まることになった。

さてアメリカの株式市場。
ダウ工業株30種平均が、
初めて2万ドル超えを果たした。

日経新聞の昨日の社説。
「NY株2万ドルは持続可能か」

「ダウ平均は1999年3月に、
初めて1万ドルを超えた。
それ以降の約18年間、
米国はネットバブルの崩壊や同時テロ、
金融危機など数々の試練を経験した」

それを乗り越えて、
2万ドルの大台突破。

しかし持続可能かどうかの結論は、
「不透明だ」

がっくり。

「わからない」ということ。

2万ドル超えの理由は、
簡単に書かれている。

「構造改革を進めた多くの企業が
米株式市場に活力を与えた」

例えばゼネラル・エレクトリック(GE)。
「稼ぎ頭だった金融業を縮小し、
航空機エンジンなど製造業への
シフトを進めた」

たとえばアップル。
経営再建の途上だった同社は、
「iPhone」など独創的な製品の発売で、
時価総額世界一の企業になった。

「多くの企業が
自由にリスクをとる事業風土が
米経済の強み」

しかし、しかし。
「昨年来のトランプ相場は、
米国の長期的な株価上昇と
様相が異なる」

「米国の保護主義的な政策は、
長い目で見て
米企業の競争力を弱めかねない」

S&P500種株価指数は、
ダウ平均ほど勢いよく上昇していない。
こちらは幅広く企業株価を反映する指標。

問題はトランプにある?
とでも言いたげ。

一方、フィナンシャルタイムズの社説。
「トランプ・ラリー 4つの解釈」

大統領選後に米国株式市場が、
連日高値を続伸するが、
これを長時間自動車レースにたとえて、
「トランプ・ラリー」と称する。

その4つの解釈。
第1は「トランプ期待説」
「トランプ政権下での景気回復を見込んで、
株価が上昇しているというもの」

「保護主義に基づく貿易協定の再交渉が
即座に悪影響を及ぼすことはない。
利上げもドル高も経済の拡大の歯車を
逆に回すほどのことはないとの見方」

第2は「市場期待説」
「景気過熱こそまさに、
市場が期待しているとの見方」

「米国の雇用は高水準で、
人口増加率は低いし、
生産性はほとんど上がっていない」

この経済環境に対して、
「資金が大量に投入された場合、
物価は上がり、
債券や現金の価値は下がる。
投資家はこの予想で株を買うという解釈」

第3は「タイミング説」
経済成長に着目せず、タイミングを見る。
「資本家に大きな恩恵を与えるため、
政府がルール変更を行う時がある」

トランプ政策の根幹は、
法人税減税と事業規制緩和。

このインフラ投資提案のタイミングが、
株価を押し上げた。

もちろんこれでは残念ながら、
「忘れられた人々」の助けにならないが。

最後に「トッピング説」
1年前に市場の急上昇は始まった。
これをケーキにたとえる。
トランプはこの急上昇のケーキに、
トッピングのサクランボを置いた。

トランプの当選は、
既に勢いづいていた市場を
ひと突きした程度にすぎない。

フィナンシャルタイムズの結論も、
「数年後にならなければ、
この市場の動きの意味は解明されない」

日経新聞と同じ。

ただし解析的ではある。

「実体経済と市場は互いに影響し合うが、
両者のつながりはあいまいなものだ」

同感。

アメリカのGDPの7割を、
小売りサービス業が担う。

実体経済の消費産業が、
国民生活に直接、関与する。

私はだから、実体経済を重視する。

「株式市場には多くの長所がある」

「だが、市場が政府の経済運営を
是とするシグナルを出すのは通常、
あまりにも遅く、
投資家には役に立たない」

「ごめんなさい」を言わない、
ドナルド・トランプ。
トッピングのサクランボと考えると、
可愛いくもあるが。

〈結城義晴〉

2017年01月27日(金曜日)

「春節」&国境の壁・自由の女神、生団連会長交代・賀詞交換会

昨日帰国して、時差ボケ。
もう、慣れてはいるけれど、
やはり変な時間に眠くなる。

その時差ボケを治す方法。
動き回ること。
体を疲れさせること。
そして風呂に入って、
酒飲んで、眠ること。

さて今日は、中華圏の大晦日。
そして明日の28日が、
「春節」の元旦。

その春節の休暇は、
1月27日から2月2日まで。

中華圏から多くの観光客が来日する。

だから日本の観光業やサービス業、
そして一部小売業にとって、
いわゆる書き入れ時。

昨2016年の中国人訪日観光客は、
過去最多の637万人だった。
一昨年よりも27%の増加。

ただしその一昨年の「爆買い」とは、
様相が変わってきた。

春節休暇の日本市場での消費行動も、
「昨日と同じ」ではない。

毎日新聞巻頭コラム『余禄』

永井荷風『あめりか物語』を引用。
「自分は今まで
此の様な威儀犯すべからざる銅像を
見た事は無い」

荷風は明治の終わりに、
ニューヨークの自由の女神像を見た。

「この銅像は新大陸の代表者、
新思想の説明者であると同時に、
金城鉄壁の要塞よりも更に
強力な米国精神の保護者である」

その台座にエマ・ラザルスの詩がある。
自由の空気を吸わんと
熱望する人たちよ。

身を寄せ合う哀れな人たちよ。
住む家なく、嵐にもまれし者を
我に送りたまえ。
我は、黄金の扉にて
灯を掲げん。

この「黄金の扉」とは、
自由の女神の横にある、
エリス島の移民局だ。

この精神がアメリカ合衆国の、
存在の意義である。

人間の間に垣根をつくらない。

トランプ大統領の大統領署名。
「米国は今日から国境を取り戻す」
メキシコとの国境に長大な壁を建設する。

その建設費2兆円は、
メキシコに負担させる。

余禄のコラムニストは語る。
「もし壁が築かれたら、それは
自由の女神と正反対の意味で
今日の米国精神のモニュメントとなろう」

日本と中国には、
壁はない。
海がある。

春節のこの時期、
その海を渡ってやってくる人々の、
その動機や理由こそ、
日本という国の価値を意味する。

出来得る限り、
日本精神を示したい。

さて今日は、
夕方から東京赤坂見附へ。

赤坂プリンスホテル跡地には、
「東京ガーデンテラス紀尾井町」
今や、ホテル、オフィス、住宅、
そして小売りサービス業の複合型施設。

春節向けだろうか、
イルミネーションが輝く。
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私が向かったのは、
ホテルニューオータニ。

松本光雄さんと入口でばったり。
オール日本スーパーマーケット協会専務理事。
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今日は「生団連」の臨時総会、
新年賀詞交換会。
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国民生活産業・消費者団体連合会。

臨時総会の議題は、
会長専任と名誉会長の推薦。DSCN8561-1

満場一致の拍手で、
2つの議題は可決。

そして壇上。
清水信次名誉会長と、
小川賢太郎新会長が握手。DSCN8562-1

清水さんは今年91歳。
日本チェーンストア協会会長、
日本小売業協会会長、
そしてライフコーポレーション会長。

6年前の2011年12月2日に、
生団連は清水さんによって設立された。

3.11東日本大震災の年だ。

「国民の生活・命を守る」ために、
消費者・製配販がひとつにまとまった。

2016年7月6日段階の加盟は、
製配販・消費者の555企業・団体。

設立から丸5年を経過して、
清水さんは勇退する。DSCN8569-1

その思想と志を引き継いでいくのが、
小川賢太郎さん。
ゼンショーホールディングス会長兼社長。  DSCN8572-1

賀詞交歓会では、
来賓の政治家があいさつ。

二階俊博自民党幹事長。DSCN8575-1

井上義久公明党幹事長。DSCN8576-1

細田博之自民党幹事長代行。DSCN8577-1

蓮舫民進党代表。
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終わりごろには、
菅義偉内閣官房長官も駆けつけた。
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乾杯の発声は、
消費者4団体の代表。
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そして懇親。

岩崎高治さん。
ライフコーポレーション社長。DSCN8559-1

清水さんのそばには、
必ず岩崎さんが寄り添う。

平富郎さんと平野実さん。
平さんはエコス会長兼CEO。
平野さんは全日本食品社長。
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似鳥昭雄さん。
ニトリホールディングス会長兼CEO。IMG_2787-1
アメリカのAKI-HOMEの話をした。
アメリカでのチェーンストア展開は、
ひどく難しい。
ここにも厚い壁がある。

齋藤充弘さんと平野さん。
齋藤さんは全日本食品会長で、
日本ボランタリーチェーン協会会長。
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日本アクセス会長の田中茂治さん。DSCN8558-1

増井徳太郎さん。
新日本スーパーマーケット協会副会長、
紀ノ国屋ファウンダー。IMG_2794-1

森下留寿さん。
ライフコーポレーション常務取締役で、
管理統括本部長。
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森下さんはフェイスブック仲間だ。

UAゼンセン書記長の木暮弘さんと、
流通部門長の藤吉大輔さん。
木暮さんは昨年9月に書記長就任。
頑張ってください。
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そして清水信次さん。IMG_2789 -1

清水さんは私の父と同じ大正15年生まれ。
故渥美俊一先生、故壽里茂先生とも同年。
まだまだお元気でいてほしい。IMG_2791-1

生団連専務理事の井上淳さん。
もちろんチェーンストア協会専務理事。
清水さんのサポート役。IMG_2802-1

中締めが終わると、その場で、
小川新会長の囲み記者会見。
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記者たちからの質問に
30分ほども答えてくれた。
〈その詳細は、『商人舎magazine』で報告しよう〉
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清水さんは最後の最後まで残って、
小川さんを慰労した。
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この精神は見習わねばならない。
私は記者たちに拍手を促して、
清水さんのご苦労をねぎらった。

重厚長大の経団連、
軽薄短小の生団連。

春節の外国人客を迎えるのは、
生活と消費を担う産業だ。

それは人間たちの間に、
壁をつくらない産業だ。

その意義を深めたい。

〈結城義晴〉

2017年01月26日(木曜日)

帰国しました! 「とんがり★こだわり」と「Swim Upstream!」

帰国しました。
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ロピア・ニューヨーク研修。
2017第2班。

一昨年の1月と2月に、
4班までの研修をしているから、
都合6班で270人。

本部全員と全店のチーフ以上。

高木勇輔社長、
福島道夫営業本部長は、
すべてに参加して、
全員とアメリカで、
コミュニケーションをする。

これも急成長のロピアが、
同じ方向にベクトルを合わせることに、
大いに貢献している。

「とんがり★こだわり」

レッド・オーシャンの血みどろの闘争から、
ブルー・オーシャンのしなやかな生き方へ、
思考回路を変えるとき。

レース型競争から、
コンテスト型競争へ、
モノの考え方を転換するとき。

それが、
新しい時代に伸びる、
新しい企業の在り方だ。

小売業の六重苦は、
さらに企業経営を逼迫させる。
店舗運営を追い詰める。

市場縮小。
競争激化。
人手不足

原料費高騰。
建設費上昇。
電気代まで跳ね上がる。

売上げ要因とコスト要因の深刻化。
どちらも特別のInnovationによってしか、
切り抜けることはできない。

そしてそのInnovationの方向は、
アウトスタンディングな
ポジショニングの確立しかない。

際立つ存在意義。
抜きん出たレゾンデートル。
稀少性と模倣困難性。

「アウトスタンディング」は、
わかりやすく言えば、
「とんがり」

「ポジショニング」は、
ごく有り体に言えば、
「こだわり」

だから、アウトスタンディングな
ポジショニングは、
とんがり★こだわり。

とんがれ、
こだわれ。
自分らしくあれ。

それがコンテスト型競争に、
より良く生き残り、
ブルー・オーシャンを切り開く。

新しい時代の
新しい企業の
志のあり方である。
〈2015年年間商人舎標語より〉

さて最終日。
あの2001年9月11日の、
同時多発テロ。

そのワールドトレードセンター跡地の
One World Trade Center。
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1776フィート。
アメリカ合衆国が独立した年、
1776年に合わせた高さ、約541m。

ストームがやってきたニューヨーク、
上の方は雲に隠れて見えない。

9・11メモリアル。
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二つの鎮魂のプール。

そして鉄道の駅の構内。
楕円形のメインコンコースは、
「オキュラス」と呼ばれる。
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亡くなった多くの人々の魂の冥福を、
全員で祈った。

そしてシェイクシャック。
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超人気のハンバーガーショップ。
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ここで、福島さんが、
ダブルバーガーを25個注文。
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ご覧の通りの箱入りを2ケース。
DSCN8438 -2)

ブランチ代わりに立ち食い。
もちろん全員朝食はしっかり食べている。
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ロピアという会社、
食べることが大好きだ。
それもロピアの「とんがり★こだわり」
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この後、自由研修で、
18時間を自分らしくとんがる。

これも270人が体験した、
ニューヨークの経験価値である。

明けて帰国の今日、
リムジンバスの中で最後の講義。

そして全員写真は、
Love Love Lopia♪のハートマーク。
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ジョンFケネディ空港から、
マンハッタンが見える。
美しい。
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飛び上がると、その全景。
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13時間50分のフライトで、
日本列島が眼下に現れる。
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「ほぼ日」の糸井重里。
巻頭essayは今日のダーリン。

先が見えない、
という話をよく聞きます。
ぼく自身も「見えちゃいない」
と自負しております。

結城義晴もいつも、
同じ心持ちだ。

まことしやかに、
なにか見えているような、
知っているようなことを
言う人もいますが、
たいていそれは、
予想屋のような商いを
している人です。

「他人より余計に
先のことが見えていれば、
とてもいいことがあるんだろう」
と、人は思い過ぎです。

私はだから、
米国チェーンストアの歴史を、
大事にするし、それを講義する。
そのうえで現実を見て、聞いて、
考えることを提案する。

「山の向こう」
くらいの距離感でも、

前に進めます。
人混みを避けて、
というくらいでも
歩いて行けます。

ロピアはだから、
自分たちで食べることを繰り返す。
自分たちの歩き方を貫く。

じぶんがなにをするのか、
わかっていれば、
先に鬼が出ようが
サルが出ようが、
あんまり関係ない。
いまのぼくは、
そう思っています。

興味があって、
知りたい気持ちが
抑えられないのなら、

未来のことでも
最先端のことでも、

外国の情勢でも、
「好きで知りたいだけ」
だと思って知ればいいです。

アメリカの最新トレンドなどは、
そのくらいの感じで、
受け止めればいい。

それを、なにか切実に
重要なことだ
というような顔は、

しないようにしたいものです。

同感。

重要なことは論理だ。
そして自分で考えることだ。

人の話題にしたがる
「ちょっと先」って、
だいたいは、
「アメリカでなにが
流行っているか」と

ほとんど同意語だったりします。

そういうふうなことで
大成功をする人も
いるでしょうよ。

そりゃぁ、宝くじで
何億円が当たる人も
いるんだから。

アメリカのチェーンストアを、
完全コピーすることは
宝くじで当たることを、
ねらうようなもの。

糸井さんの今年の心境。
いちばん大ざっぱに言うと、
「たのしんで戻る」です。

みんなが「ちょっとでも先」
「われ先」を争うなら、
ぼくらは、もっと長い道を
逆走してみたくなりました。

これはサム・ウォルトンと同じ。
Swim Upstream。

川上に向かって泳げ。
世間の風潮に、逆行せよ。

しかし、それはつらい仕事だ。

すぐに役立つことは、
すぐに役立たなくなる。

その、すぐに役立たないことを学ぶ。
これもつらい行為だ。

しかし、それこそが楽しい。

〈結城義晴〉

2017年01月25日(水曜日)

ロピア調理コンテストとニューヨーク研修最終日

私がニューヨークにいる間に、
大関稀勢の里が、
第72代横綱に昇進。

おめでたい。

日本出身横綱は、
あの若貴のお兄ちゃん、
三代目若乃花以来。

お兄ちゃんの若乃花は、
1998年夏場所後の昇進だから、
それは19年ぶり。

日本人横綱が在位するのは、
弟の貴乃花以来で、14年ぶり。

貴乃花の引退は、
2003年初場所後だった。

日経新聞巻頭コラム『春秋』
日本大相撲はよく皮肉られる。
「ウィンブルドン現象」

テニスのウィンブルドン大会が、
外国選手によって席巻されている現象。

イギリスの金融界も実は、
ウィンブルドン方式と呼ばれる。

外国資本が躍動するけれど、
その舞台が、
ロンドンのシティであればいい。

コラムは大相撲を評する。
「いまや角界の屋台骨を支えているのは
言葉や文化の壁を越えて、
遠く草原の国から来た元少年たちだ」
そう、モンゴル出身力士たち。

相撲通の作家、宮本徳蔵。
その著書『力士漂泊』

「力士=チカラビトはアジアの北辺、
いまのモンゴルのあたりで生まれた」

「そうであれば現在の相撲界の状況にも
不思議はないのかもしれない」

ここからがいい。
「チカラビトの系譜に連なる男たちが
東から西から集い来て、
同じまわしを締め土俵でぶつかり合う」

「ここに至る悠久の時を思えば、
大相撲の取り組みが
壮大な絵巻のように思えてくる」

その通りだ。

宮本の表現。
「相撲が国技だなんて、
小さい、小さい」

一方、ここアメリカでは、
ドナルド・トランプ大統領が、
大統領令の署名を連発。

バラク・オバマ前大統領の成果を、
消しにかかる。

環太平洋経済連携協定(TPP)離脱、
医療保険制度改革法(オバマケア)見直し。

中東からの移民の拒否。
メキシコとの国境の巨大ウォール。

選挙前の公約を果たすために、
大統領令を発するパフォーマンスか。

毎日新聞夕刊で安井明彦さんが、
楽観してはならないと語る。
みずほ総研欧米調査部長。

あくまでも日本の立場に立つと、
「悔しいかもしれないけれど、
トランプ氏に失敗されると日本は困る。
譲れない部分はもちろんあるが、
ウィンウィンの方向に持ち込むこと」

「真の目的が何なのかを見極めた上で、
ダメージを最小限にとどめる
冷静な対応が必要」

大統領令は発することができるが、
予算案や法律案を提出する権限がない。

連邦議会で採決されねば、
トランプ政策は実行できない。

その上下両院では共和党が多数を占める。
つまり自分の属する共和党との、
連携が必要。

安井さんは語る。
「共和党はこれまで
『今後10年で財政赤字ゼロ』と
言ってきたが、
トランプ氏の政策はどう考えても
財政赤字が増える。
どのあたりで折り合うのか、
落としどころが見えない」

議会の調整能力も求められる。

大統領になった以上、
挑発的な言動は控え、
対話できるようなモードに転換するか。

否。

宮家邦彦さんが面白い発言。
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

「今のモードが4年間続くと
思ったほうがいいですね」

「選挙期間中のムチャクチャなツイッターと
ポピュリズム政治が成功体験だから」

「『統治モード』の
スイッチが入ったとたん、
支持者への神通力を失うでしょう」

「ビートたけしさんが
毒舌でなくなったら、

誰も見ないのと同じですよ」

ほんとうにそうなるかどうかも、
ちょっとわからない。

さて、ロピアのニューヨーク研修。
2017第2班2日目の夜、
調理コンテスト。

視察店舗で買った食材を、
ホテルの部屋で調理し、
料理を持ち寄って
全員で試食する。
そして3位までのチームには、
豪華景品が贈られる。

第1班の様子を
このブログで見ていた第2班。

買い出しも料理も、
実に手際がよい。
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電子コンロとレンジを組み合わせて、
時短料理。
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こちらのチームは、
火を通さないメニューらしい。
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ホールフーズの高額オリーブオイル。
何に使うのだろうか。
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魚をさばく、男の料理。
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こちらはハンバーグ?
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なぜか、女性2人の部屋に、
男性が加わって、3人で料理。
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でき上がった料理を、
ホテル近郊に確保した
レンタルルームの会場に持ち寄って、
美しく並べる。
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次々に料理が並ぶ。
彩り、盛り付けなど、見た目も大事だ。
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エイジングビーフを使った、
ローストビーフを切り分ける。
これは福島道夫さん作。
取締役営業本部長。
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骨に沿って切ったこの断面。
おいしそう。
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すべての料理が並んだところで
カンパ~イ!
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各自、つくった料理の説明。
テーマや食材、購買店舗などを、
解説していく。

はじめに福島さん。
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福島さんはロピア一の食通&食いしん坊、
食材や料理に詳しい。

だから、福島営業本部長のメニューは、
コンテストの対象外。

このシチュー2品は、隠れ1位だった。
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チームごとの料理説明はつづく。
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そして、試食会がスタート。

自チーム以外の料理に
1人1票で投票する。
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酒好きの藤森正博さんが
カウンターに入ってバーテンダー役。
ニューヨーク在住のコーディネーター。
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宴もたけなわ。

投票が終わり、
いよいよドラムロールの音で、
優勝者を発表。

第2班の賞品はほとんどが100ドル以上。
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皆、期待のまなざし。
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優勝はこの二人。
岡本渉&新堀友弘 チーム。
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岡本さんは港北東急SC店惣菜部門長。
新堀さんは本部の惣菜部門長。

3票をもつ私もこの2品に投票した。
見た目以上に、おいしい作品。
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第2位は助川秀一郎さん。
ロピア傘下の利恵産業社長。
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惣菜製造のプロの技を駆使した、
ハムを使ったメニュー2品。
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プロらしい上品な仕上がりだった。

3位は坂内孝&渡邊寛之チーム。
坂内さんは、流山店 鮮魚部門長、
渡邊さんは、鮮魚バイヤー。
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3品をつくったが、
パスタは冷めてもおいしかった。
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第2班は調理時間が1班より長かった。
その分、手の込んだ料理ができた。
そして、投票を迷うほどに、
どれもおいしかった。

全員で片付けを済ませて、
最後に福島さんの締めの挨拶。
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福島さんは団員を、
見事にリードし、サポートした。
ロピアにとって大事な幹部だ。

体調にだけは留意してほしいと
このお腹を見て、思う。

夜が明けて、
視察3日目、最終日。
この日もあいにくの雨。

朝一番でコロンバスサークルへ。
コロンブスの銅像も寒そう。
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ホールフーズ。
地下1階に入る変形店舗。
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朝の陳列作業と
クレンリネスの真っ最中。
素晴らしいオペレーション。
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この店は部門チームごとに
ユニフォームが違うが、
それがチームワークにつながる。

青果は緑のポロシャツ。

ミートは白衣。
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鮮魚はチェックのシャツ。
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これはTea’s Tea。伊藤園?
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ホールフーズは売場の各所に、
野菜や果物のジュース売り場がある。
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コールドプレスジュースは、
ニューヨークで大人気。
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福島さんと藤森さんが
カート一杯にジュースの買い物。
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コールドプレスジュースを20本購入。
団員に試飲させるため。
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5番街を南下するが、
月曜の朝は渋滞。
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そしてソーホー地区へ。
ディーン&デルーカ本店。
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ニューヨークデリの店。
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入り口には、
オーガニック青果の平台陳列の妙。
デリショップでも生鮮食品をはじめ、
グロサリー、飲料を揃える。
結果としてスーパーマーケットになる。
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ニューヨーカーが、行列をつくって、
朝食のパンとコーヒーを買っている。
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そして外を眺めながら、
カウンターで食べる。
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さらにイータリー2号店へ。
イタリアの食を、
内食・中食・外食で提供する。
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朝はベーカリーが人気。
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コーヒーショップにも行列。
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こちらはフランス食のイータリー版、
ル・ディストリクト。
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私は隣のSCへ。
ワインショップを視察。
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白で統一された店内に、
湾曲した陳列棚。
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美しいアートのような店内。
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そして最後は、
チェルシー・マーケット。
観光スポットの商業施設。
ナビスコの工場跡を、
リノベーションした商業施設。
レストランや物販の人気店舗が入る。

そのなかの超人気店、
ロブスタープレイス。

ロブスターバーやオイスターバー、
立ちの寿司屋などがある。
もちろん、小売りもする。
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最大級のロブスター20尾を、
貪欲に食べつくす団員たち。
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満足そうな笑顔。
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高くて旨いものを食べる。
それもロピアの研修の特徴。
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ロピアの社員は、
本当によく食べる。
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私の昼食は、
ネパール人が運営する、
おまかせ寿司。
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久しぶりの味噌汁。
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大満足。
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3泊5日のロピア弾丸ツアー。
そのダブルヘッダー。
そろそろ大団円。

しかし、この研修期間に、
アメリカは大きく変わった。
日本では横綱が登場した。

「ビートたけしが
毒舌でなくなったら、
誰も見ないのとおなじ」

最近のたけしは、
あんまりおもしろくないが、
それを視聴者は惰性で見ている。

ドナルド・トランプも、
そうなるかもしれない。
(まだ、つづきます)

〈結城義晴〉

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