春一番 。
関東、北陸で吹いた。
常盤勝美の2週間天気予報。
Weekly商人舎の日替り連載。
今週火曜日の予報を書いてくれた。
「各地で春一番が吹く可能性がある」
常盤勝美、見事。
山田クーン! 座布団三枚!!
その年に初めて吹く南寄りの強い風。
それが「春一番」
その日、気温は上昇するといわれるが、
実際、今日の東京都心は、
最高気温18.8度。
ただし、翌日は寒さが戻る。
明日は寒い。
これを称して「寒の戻り」
そんな強風が吹いて、
JR京葉線が遅延する中。
幕張メッセへ。
FOOD TABLE in JAPAN 2017。
4つの展示会が統合した。
スーパーマーケット・トレード、
略してSMTS2017。
今回で第51回。
それからデリカテッセン・トレードショー、
外食FOOD TABLE 2017、
こだわり食品フェア2017。
昨年までの開催は、
東京ビッグサイトだった。
今年から幕張メッセへ。
その全館を借り切って開催。
1ホールから8ホールまで。
天井は高い。
そして別棟の9ホールから11ホール。
昨日夜のレセプションパーティ。
横山清協会会長兼実行委員長の挨拶。
㈱アークス社長。
「このトレードショーは、
去年の50回で一区切りをつけ、
今年、新しい一歩を踏み出しました。
ゼロからの出発で、
一から出直すという緊張感がある」
「FOOD TABLE in JAPAN2017は、
従来の単なるトレードショーではない。
単純な展示会ではなく、
いろいろな方が集まり、
皆さんと一緒につくったフェアであり、
商談展示会です」
「実は、昨日、一昨日の晩は、
ほとんど眠れなかった。
業といいましょうか。
新店オープンの前の日は、
今もほとんど眠れない」
「今回、この幕張メッセに移ったことで、
お客さんは2割減るだろう、
あるいは新しい試みもお客さんに
理解されないかもしれない、
そんなことを考えてしまったのです」
「新日本スーパーマーケット協会は、
セルフサービス協会として一番古くて、
来年が創設60周年になります。
私もこの世界に入って56年ですが、
入ったときにはすでに協会があった。
つまり協会とともに私は歩んできた」
「流通業界も、
どんどん革新していきます。
その最先端が、
FOOD TABLE in JAPANにあるのです」
「これからもみなさんといっしょに、
明日に向け、来年に向けて、
進んでいきたいと思っています」
「業界は苦しい状況であっても、
まだまだ発展していけると、
確信しています」
私は最終日の今日、
期待をもって会場へ。
到着するとすぐに、
プレスルームへ。
それから8ホールから、
順番に展示を見る。
すぐに阿部秀行さんと出会う。
㈱万代社長。
それから平松正嗣さん。
㈱平和堂専務取締役営業統括本部長。
勉強熱心な経営者は、それぞれに、
このフェアの見方を持っている。
それから㈱寺岡精工のブースへ。
左から、三木桂さん、
営業ポータルグループ部長。
社長の片山隆さん、
本部長の西村馨さん、
商人舎の松井康彦さん、
寺岡精工顧問の川越純一さん。
そのあとTERAOKA写真ブースへ。
ポーズをとって撮影。
こちらは「WOW!!」
国分は今回、
4カ所に展示ブースを確保して、
様々な提案をした。
国分グループ本社副社長の国分晃さん。
パナソニックも意欲的な展開。
これはサッシレスのリーチインケース。
米国ホールフーズが開発した什器だが、
私はどこかが挑戦してくれないかと、
ずっと提案していた。
パナソニックが日本流にアレンジした。
オカムラはオートストアの展示。
AIの時代到来を教えてくれた。
菓子卸の㈱髙山社長の髙山時光さん。
㈱折兼のブースで、
社長の伊藤崇雄さん。
今年の新製品。
秋田豊晴さん、
営業企画グループマネジャー。
㈱リブネット取締役の竹内憲太郎さん。
コーネル・ジャパン伝説の1期生。
そして「I ♡ Supermarket」のブース。
㈱プログレスデザインで、
代表取締役の西川隆さんから、
説明を受ける。
そしてそろい踏み。
私の隣から西川さん、
取締役営業部長の柳本浩三郎さん。
BMO㈱社長の山田恭路さん。
昨年の月刊商人舎3月号で、
ワインの戦略的MD体系を、
執筆してもらった。
お弁当・お惣菜大賞2017のコーナー。
最後は流通科学大学のブース。
学長兼理事長の中内潤さんとは、
故中内功さんの写真の前で。
講義はいつでも引き受けます。
そのあと、学生諸君とともに。
FOOD TABLE in JAPAN 2017。
成功裏に終わって、めでたい。
できればドイツのANUGA(アヌーガ)や、
フランスのSIAL(シアル)を超えて、
世界最大最高の食品フェアへと、
発展してもらいたい。
アヌーガは毎奇数年に、
シアルは毎偶数年に開催され、
互いに補完関係を保つ。
アヌーガには、
約100カ国から約7000社のサプライヤー、
190カ国から16万人のバイヤーが、
一堂に会する。
シアルには、
104カ国から6500社のエキジビター、
190カ国から15万5766名のビジターが、
集まって来る。
日本のFOOD TABLE in JAPAN 2017は、
3日間合計で8万6768名の来場者だった。
そのアヌーガもシアルも、かつては、
小売業協会が主催していた。
しかし現在は、
前者はケルンメッセ㈱が、
後者はComexposium社が、
専門性の強みを発揮して主催している。
1992年、フランス小売業協会から、
ローラン・ヴィオロ会長が来日した。
私はヴィオロ会長から直接、
シアル・ドール審査委員への、
就任要請を受けた。
そしてこの世界ヒット商品コンクールの、
日本代表審査委員になった。
当時は小売業協会主催だったシアルは、
その後、フェア専門会社に移管されて、
現在、専門家たちが主催している。
横山さんの言う「新しい一歩」は、
企画・運営専門性の方向に、
向けられているのではないかと思う。
さて、日経オンライン「経営者ブログ」
ユニ・チャーム社長の高原豪久さん。
「竜が来ても逃げ出さないために」
「中国の寓話に、
竜が大好きな人の話があります」
「その人は家中の壁に竜の絵を掛け、
寝ても覚めてもそれを眺めているくらい
竜が好きでした」
「それを聞いて嬉しくなった竜が
ある日突然彼の家にやってきました。
するとその人は、恐怖のあまり、
逃げてしまったそうです」
実に面白い。
この寓話は、
「どんなに頭で理解をしているつもりでも、
実際にその場に遭遇すると、
案外受け入れられないものだ
ということを示唆しています」
高原さんは、
「ニューノーマル社会」である今日、
「竜」とは「変化」そのもの
と考える。
そして「変化」という名の「竜」が、
様々な課題をもたらし、
それを解決する際に、
大切なことを考察する。
それは、
「自分(自社)の思考特性と行動特性の壁」を、
乗り越えることだ。
そしてその「壁を乗り越える」ためには、
自分・自社とは異なる、
「考え方や行動の仕方」を取り入れ、
遺伝子レベルでの自己変革に、
真剣に取り組まねばならない。
「変化」という名の「竜」が、
ある日突然やってきても、
慌てて逃げ出すことにならないために。
変化に対応するためには、
異質なものを取り入れること。
貴重で重い提言だ。
そして「竜」はもう、
そこまでやって来ている。
〈結城義晴〉