東洋経済オンライン。
今日の調査記事は、
「非正社員の多い」トップ500社
書き手は田中 久貴さん。
東洋経済データ事業局DB2部。
総務省の労働力調査。
パートタイマー、アルバイトや派遣、
つまり非正規労働者の数。
2016年末で2016万人。
覚えやすい。
この10年で約280万人の増加。
全雇用者に占める割合は37.5%。
10年前は3割だった。
2000万人を突破したのは2014年11月。
そこで東洋経済オンラインが、
上場企業の有価証券報告書から、
「臨時従業員」と表記された非正社員を、
多数雇用している企業ランキングを調査。
1位はイオン。
非正社員数は26万1356人、
従業員数13万5058人。
非正社員比率は66%。
調査開始以来、3年連続のトップ。
昨年調査では24万7052人。
だから1万4304人の増加。
なお、イオンの5年前のデータで、
非正社員と従業員の増減率を比較すると、
ちょっと意外かもしれないが、
「非正社員への依存度は下がり気味だ」
2位は日本郵政、
17万3951人、
非正社員比率は41%。
3位は日本電信電話(NTT)、
9万9855人、
非正社員比率29%。
4位はセブン&アイ・ホールディングス。
9万1476人で、63%。
5位はトヨタ自動車。
8万6843人で、20%。
6位はニチイ学館。
7万8599人、81%。
7位ゼンショーホールディングス。
4万8072人、86%。
8位、日立製作所。
4万5111人、12%。
9位、すかいらーく。
4万0879人、88%。
10位は住友電気工業。
3万9124人、14%。
トップ10には、
小売業トップのイオンとセブン&アイ。
外食産業のゼンショーとすかいらーく。
そして医療・介護・教育関連のニチイ学館。
さらに日本郵政とNTTは、
旧三公社五現業といわれた企業。
トヨタ、日立、住友電気は製造業。
小売業、サービス業が、
非正社員比率が高く、
製造業は低い。
小売業は60%台、サービス業は80%以上。
トップ10の企業はすべて、
非正社員の人数を増加させている。
1万人以上の非正社員を雇うのは94社、
5000人以上は212社。
以下、小売業、サービス業を拾うと、
16位、ユニー・グループホールディングス、
2万7172人、75%。
17位、ファーストリテイリング、
2万6282人、38%。
27位、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス、
2万1398人、77%。
ここまでが2万人以上。
34位、H2Oリテイリング、
1万9120人、69%。
38位、ライフコーポレーション、
1万8283人、75%。
40位、ドン・キホーテホールディングス、
1万7566人、72%。
46位、吉野家ホールディングス、
1万5523人、81%。
50位、アークス、
1万4610人、75%。
50位以下にも続々、小売りサービス業。
54位、バローホールディングス、
1万3159人、72%。
55位、三越伊勢丹ホールディングス、
1万3130人、52%。
56位、ウェルシアホールディングス、
1万3048人、68%。
57位、いなげや、
1万3019人、82%。
59位、LIXILグループ、
1万2903人、18%。
64位、しまむら、
1万2159、83%。
65位、日本マクドナルド、
1万2085人、83%。
67位、くらコーポレーション、
1万1748人、91%。
72位、ソラスト、
1万1318人、45%。
75位、DCMホールディングス、
1万1148人、72%。
78位、ニトリホールディングス、
1万1060人、53%。
79位、サイゼリヤ、
1万0972人、72%。
80位、トリドールホールディングス、
1万0927人、92%。
83位、ツルハホールディングス、
1万0716人、64%。
85位、ゲオホールディングス、
1万0421人、73%。
88位、イズミ、
1万0225人、71%。
89位、ヤマダ電機、
1万0219人、35%。
92位、平和堂、
1万0023人、63%。
平和堂までが1万人以上。
94位、ロイヤルホールディングス、
9967人、80%。
96位、ヤオコー、
9881人、75%。
以上、100位以内に、
小売りサービス業は33社。
ちょうど3分の1を占める。
非正規社員のマネジメントや、
採用、教育、待遇など、
まさに戦略的ヒューマンリソースマネジメントが必須だ。
月刊商人舎2016年11月号特集、
働き方改革×人材マネジメント
再読してください。
さて、今日は朝から、
染谷剛史さんが来社。
ナレッジ・マーチャントワークス㈱、
略してKMWの代表取締役社長。
昨年の11月号にも、
寄稿してくれた。
人材開発の戦略的発想法と
先進プログラム
その染谷さんが3月1日に、
人材マネジメントの新会社を立ち上げた。
私の知識商人養成にも共感してくれて、
社名にKnowledge Merchantsを入れた。
その新会社のホームページで、
私との対談を掲載する。
その撮影と対談のために、
ディレクターの井上彰子さんと、
カメラマンとを伴って、
やってきた。
井上さんは㈱ブラボーデザインの、
クリエイティブディレクター。
商人舎オフィス前の遊歩道。
今日は、日差しがあって撮影日和。
最後に3人で写真。
ナレッジ・マーチャントワークス。
商人舎に代わって、
ヒューマンリソースマネジメントの実務を展開します。
みなさん、よろしく。
開花宣言しましょう。
対談が終わると、
新横浜から新幹線で熱海へ。
さらに伊豆急で伊東へ。
伝統の川奈ホテル。
テディベアが迎えてくれた。
部屋からは、伊豆の海が見える。
そしてディナーのあと、
みんなでPPAP。
ただし、これは、
パン・パイナップル・アップル・パン。
第一屋製パンが、
ピコ太郎と契約して、
PPAPのパンを発売。
これもよろしく。
最後に11月号のMessage。
売上高は人材に比例する。
人手が足りない。
店が回らない。
猫の手も借りたい。
人が辞める。
人は集まらない。
派遣の手も借りねばならない。
しかし小手先の細工で、
人を募集しようとしても、
思うような成果はあがらない。
ここは安倍晋三に先駆けて、
「働き方改革」を進めねばなるまい。
人材マネジメントを確立せねばならない。
働きがいのある店に人は集まる。
良い職場に人は定着する。
最良の会社で人は育つ。
かつてのチェーンストアでは、
売上高は売場面積に比例した。
企業規模は店の数によって評価された。
しかし現在の小売りサービス業では、
売上高は人材に比例する。
企業価値は人材の数と質によって決まる。
だからこそ、急がば回れ。
一歩一歩、働き方を改革する。
その改革のスピードを上げていく。
それが企業存続の唯一絶対の条件となる。
いま、小売りサービス業を救うのは、
戦略的に人的資源をマネジメントすることだ。
未来を築く力を生み出すのは、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを決めることである。
〈結城義晴〉