第17回JAPANドラッグストアショー。
主催は日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)。
協賛は オールジャパンドラッグ㈱と、
㈱ニッド・日本ドラッグチェーン会。
幕張メッセで開催されている。
昨日の17日、
そして今日明日の18日・19日。
幕張メッセ 4・5・6・7・8ホール。
規模は400社、1200小間。
来場者数は3日間延べ人数で、
約13万人というスケール。
展示ゾーンのヘルスケアゾーンには、
大木ヘルスケアホールディングス。
ビューティケアゾーンには、
資生堂ブース。
2017テーマブースでは、
街の健康ハブステーション構想の紹介。
これは2015年から掲げられている。
さらに健康サポートドラッグと、
コンシェルジュマスター。
次世代ドラッグストアのための、
モデル店イメージも展示された。
昨日の17日は、午後6時から、
レセプションパーティーが開催された。
開会のあいさつは、
実行委員長の関口周吉さん。
㈱龍生堂本店社長。
ドラッグストアが、
百貨店の売上高を抜いた。
これが冒頭で語られた。
2016年度のドラッグストア売上高。
6兆4916億円になる見込みで、
これは前年比5.9%の伸び率。
一方、16年度の全国百貨店売上高は、
2.9%減の5兆9780億円。
これによって、ドラッグストアは、
百貨店との地位を逆転させた。
主催者代表あいさつは、青木桂生さん。
日本チェーンドラッグストア協会会長。
㈱クスリのアオキホールディングス会長。
来賓は政治、行政から3名。
まず参議院議員の林芳正さん。
ヘルスケア議員懇話会会長を務める。
乾杯の発声は小林一俊さん。
㈱コーセー社長。
レセプションパーティーでは、
健康(セルメ)川柳コンクールや、
出展ブースコンテストの受賞発表など、
多彩なイベントも行われた。
中締めは富山浩樹さん。
副実行委員長で、
サツドラホールディングス社長。
ドラッグストアが、
百貨店を超えた2016年。
みんな、誇らしげな顔をしている。
日本チェーンドラッグストア協会の調査。
ドラッグストアの売上高は、
調査開始の2000年から、
16年連続プラス成長。
最も勢いのある業態である。
しかし2016年の伸び率が5%超は、
2008年以来8年ぶり。
6兆4916億円の内訳は、
第1に調剤を含む医薬品が2兆874億円、
前年同期比6.2%増。
この中で調剤事業は7849億円、
9.6%増と牽引役を果たす。
第2に化粧品が1兆3670億円、5.4%増。
第3に日用雑貨が1兆3899億円、5.2%増。
2016年度の調剤医療費の中に、
ドラッグストアは10.7%のシェアを獲得。
日本の小売業の歴史では、
まず百貨店が最大の存在になった。
つぎに総合スーパーが、
百貨店を抜いて王者となった。
さらに食品スーパーマーケット、
コンビニエンスストア、
ホームセンター、
そしてドラッグストアなど、
様々な業態が次々に発達して、
多彩な業態の時代が生まれた。
現在、小売業態別に見ると、
食品スーパーマーケットがトップシェア、
次がコンビニエンスストアで、
2016年は9兆6328億円。
そのあとに百貨店と総合スーパー、
さらにドラッグストアが、
団子状態で続いていた。
この中から、勢いも加味すると、
ドラッグストアが抜け出して、
第3の業態になりそうだ。
ちなみに、
業績が芳しくない総合スーパーで、
イトーヨーカ堂が改革を進める。
日経新聞の記事。
3月1日に就任した三枝富博社長。
「社員の意識を変えていく必要がある」
そこで部門横断組織を新設。
30~40歳代の約30人で構成。
営業、企画、人事など本社中堅社員、
それから店長など現場の中核社員が参加。
10~20年後を念頭において、
経営理念、経営課題、
さらに商品や売場のあり方などを、
ディスカッションして指針をつくる。
これはカルロス・ゴーンの考え方と同じ。
つまりクロスファンクショナルチーム。
私も推奨している。
三枝さんは既存店に対して、
「立地や客層に応じ、
1店ずつ見直していく」
これはSTPマーケティングを、
意味しているだろうと、私は見る。
しかしそれでも業態としては、
ドラッグストアにも抜かれている。
三枝さんは語る。
「業態を論ずるより
中身をどう変えるかが大事だ。
総合スーパーは衣食住のモノが
ワンストップで買えるという魅力が
やはりあると思う」
したがってイトーヨーカ堂の、
新しいフォーマット確立が求められる。
業態とフォーマット――
「二階層分析が必須である」
神戸大学の田村正紀名誉教授の名言だ。
〈結城義晴〉