東京都心で開花宣言。
それも全国で一番早く、
ソメイヨシノが咲いた。
めでたい。
とはいっても昨年と同日。
平年より5日早い。
9年ぶりに全国で、
最も早い開花宣言。
2008年以来。
その2008年は、
石原慎太郎都知事だった。
前年4月8日の第16回統一地方選挙で、
「太陽の季節」の作家知事が誕生した。
東京都は2004年に、
豊洲新市場基本計画を策定。
2012年度を目途に、
築地から豊洲へ、
移転するという計画だった。
今、その豊洲移転問題で、
84歳となった石原慎太郎は、
東京都議会百条委員会の証人となった。
オリンピック・パラリンピックは、
3年後の2020年に迫る。
過去をほじくり返すだけでいいのか。
できるだけ早く意思決定して、
未来を目指さねばいけない。
全国一早い開花は、
それを都民や国民に、
知らせている。
東京都の隣、千葉県では、
千葉三越が閉店。
オープンは1984年。
地元百貨店ニューナラヤを継承して開業。
JR千葉駅東口という好立地で、
ピークには500億円の年商を上げた。
それが2016年3月期には126億円。
昨年11月の千葉パルコ撤退に次ぐ、
千葉の大型店の連鎖閉店。
33年間の営業に市民からは、
「ありがとう」の声がかかった。
しかしその市民たちが、
売上高を4分の1に、
減じさせてしまったことも事実。
商売は厳しい。
酷なようだが、
価値のないものは消え去る。
Weekly商人舎、
週刊特別企画。
[シリーズ]首都圏最新店舗研究
★ライフ東砂店
売場面積400坪タイプの高収益生活圏店舗
そしてDaily商人舎。
平日のニュースを充実させています。
ターゲットニュース|
マンハッタンに今秋
「フレキシブル・フォーマット」出店
平和堂ニュース|
60周年記念
「純米大吟醸 平次郎」発売
サミットニュース|
王子桜田通り店を
3月29日(水)にオープン
【2月コンビニ】
全店ベース客数71カ月ぶりに減少
最後のニュース、
コンビニの2月に異変。
日本フランチャイズチェーン協会統計。
調査対象企業は8社に減った。
(株)スリーエフ、(株)セコマ、
(株)セブン-イレブン・ジャパン、
(株)ファミリーマート、
(株)ポプラ、ミニストップ(株)、
山崎製パン(株)デイリーヤマザキ、
そして(株)ローソン。
もっと減っていく。
2月の既存店売上高は6983億3700万円、
前年同月比▲1.7%。5カ月ぶりの減少。
もちろん昨年が閏年だったことも影響。
店舗数は全店ベースで5万4922店、
これは2.3%の伸び。
1年間に1231店舗増加。
問題は客数。
既存店が▲3.9%で11億3840万人。
新店が1231店も増えていて、
その新店は最新設備だから、
12カ月連続のマイナスもわかる。
しかし全店の客数が前年同月比▲1.3%。
総店舗数が1231店増えて、
総客数が、
71カ月ぶりに減少。
これにはいくつか理由が考えられる。
第1は、コンビニの飽和状態だ。
店舗がすでに飽和だから、
新たに店舗が出店しても、
全体の客数は増えない。
第2は、コンビニ需要の他業態からの収奪。
まずはEコマース、ドラッグストア、
そして小型スーパーマーケット。
時代が変わろうとしている。
チャック・ベリーが逝った。
90歳だった。
故ジョン・レノンが残した有名な言葉。
「ロックンロールに別名を与えるとすれば、
『チャック・ベリー』だ」
ジョンはもちろんビートルズ。
14歳年下だったが、
チャック・ベリーを敬愛して、
“Roll Over Beethoven”など、
盛んにカバーした。
しかし1980年12月8日、
40歳にして銃弾に倒れた。
私はビートルズを通じて、
チャック・ベリーを知った。
いわばチャック・ベリーの第二世代。
ビートルズやローリングストーンズに、
復活させられたRock N’ Rollerでもある。
反骨の歌詞・ノリのいい楽曲、
嗄れ声と独特のギター奏法、
そしてダックウォーク。
片足を上げながら、膝と腰を曲げて、
ステップを踏みつつ、ギターを弾く。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
1955年にタイムスリップした主人公が、
ダンスパーティでギター演奏をして、
ダックウォークを披露する。
曲は‟Johnny B. Goode”
Who never ever learned
to read or write so well
But he could play the guitar
just like a ringing a bell
「読み書きはできないが、
ベルを鳴らすようにギターを弾いた」
1986年、「第1回ロックの殿堂」入り。
殿堂委員会は称えた。
「ロックンロールを創造した者を
一人に限定することはできないが、
最も近い存在はチャック・ベリーだ」
今年6月には、新作アルバム『Chuck』を、
発表する予定だった。
すごい。
今日もチャック・ベリーを聴き始めたら、
次々に流れて行って、最後は、
ジョンとポールの初期の楽曲に、
至ってしまったけれど。
チャック・ベリーに、合掌。
さて最後に、朝日新聞から、
「折々のことば」第700回。
鷲田清一さん編著。
「よし」と言うことも
しなければ、
ほめることも
しないのです。
(能楽師・安田登「あわいの力」から)
「能の稽古では、師匠は弟子に
『それでよし』とは断じて言わない」
「教える人もつねに途上にあり、
変化をしているからだ」
「なのに『よし』と言うのは、
その進化を止めて、
いま自分が立っている地点を基準に
良し悪しを判定することにほかならない」
ジョン・レノンにとっても、
ポール・マッカートニーにとっても、
ミック・ジャガーにとっても、
チャック・ベリーは、
師のようなものだった。
「学びにおいては『ただまねる』、
ひたすら師の緊張感と気迫を
まねるばかりだ」
その緊張感と気迫を、
真似るばかりだったのだ。
〈結城義晴〉