2017年の桜も、
終わりに近づいた。
東京・千鳥ヶ淵。
お堀の水面に桜の花びらが集まる。
さまざまのこと思ひ出す桜かな
〈松尾芭蕉〉
桜花何が不足でちりいそぐ
〈小林一茶〉
さて昨日は、午前中、
東京・大森。
実に面白い取材だった。
そのまま、午後には、
千代田区九段下。
日本製粉(株)の講演会。
取引先160名が集まった「経営セミナー」。
第1部は今井澂さんが講演。
国際エコノミスト。
テーマは「世界の予想外の不安材料とアベノミクス」
私も控室のモニターで、
講演を見ていた。
私は第2部を担当。
テーマは、
「アメリカ小売業のTide of Time」
アメリカの消費と経済の情勢、
人口動態とトランプ政策の齟齬、
それからもちろん、
小売業の最新動向。
ウォルマート、コストコ、クローガー、アマゾン、
そしてイータリーとグロサラント。
最後は私の持論。
フォーマット論とポジショニング戦略。
90分間一気呵成。
講演会が終わって
内田宗司さん(中)、今関泰正さんと、
情報交換。
内田さんは今、
(株)ニップンインターナショナル社長。
今関さんは今回のセミナーの責任者で、
製粉事業本部営業企画室長兼製粉営業部副部長。
ありがとうございました。
アメリカのことを語るのは、
なんというか、楽しいし、うれしい。
ニュースや情報には、
二つの種類がある。
一つは、人々が、
知らないことを知らせる、教える。
もう一つは、人々が、
知っていると思っていることの中から、
間違っていることを知らせる。
アメリカの情報やニュースは、
一番目が多い。
しかし、二番目も結構、ある。
まずは人々が知らないことを、
次々に丁寧にわかりやすく語る。
そのうえで一定程度、知ってもらったら、
今度は一般の情報なども含めて、
知っていると思っていることを、
どんでん返しのように知らせる。
すると本当のグローバリズムがわかる。
そして本当のローカリズムが判明する。
それが仕事にも生き方にも、
大いに役に立つ。
演繹法と帰納法を、
次々に駆使して、
有益な話を展開することができる。
ご清聴を感謝したい。
今日は午前中。
横浜鶴ヶ峰病院。
3月10日の人間ドックと、
21日の大腸内視鏡検査の結果が出た。
医師からその内容の報告を受ける。
この年にしては、
普通の状態。
一安心。
飲みすぎ食べ過ぎを控えて、
運動をする。
運動は人一倍やっているので、
飲みすぎ食べ過ぎだ。
これは死ぬまで続く、私の課題である。
一度、横浜商人舎オフィスに戻ったが、
考えてみると、先週木曜日以来だった。
ずっと出歩いていた。
席をあたためる暇もなく、
夕方、渋谷へ。
(株)リテイルサイエンスを訪問。
ここは大久保恒夫さんの会社。
當仲寛哲さんもやって来ていて、
三人で目線合わせ。
時間は決まりました。
7月20日木曜日。
皆さん、時間を空けておいてください。
そしてご参加ください。
ビッグなセミナーを開催します。
ご存知、大久保恒夫さん。
イトーヨーカ堂に入社し、
業革プロジェクトに参画。
鈴木敏文さんの経営の神髄を学び、
そこで実績を上げ、
コンサルタントに転職。
次に経営者への華麗なる転身。
九州のドラッグ・イレブンを立て直し、
成城石井をV字改革させて、2012年、
セブン&アイ・ホールディングスに復帰。
持株会社の取締役に名を連ねつつ、
セブン&アイ・フードシステムズの、
再建に邁進した。
今年、2月いっぱいで、
その職を辞し、現在は、
リテイルサイエンスを率いる。
私とは「二人のビッグショーを」やったり、
商人舎USA研修会に帯同してくれたり、
親しい友人の大久保さんだが、
その仕事ぶりにはいつも感服している。。
2014年5月14日の日経MJ一面。
「大久保レシピ」の特集が組まれた。
私はその日のブログに書いた。
「大久保流改革3カ条」
第一、たくさん言わない。
第二、難しいことを言わない。
第三、指示を出したら言い続ける。
素晴らしい。
そんな大久保さんを中心に、
USP研究所の當仲さんと三人。
「経営と情報」に関する、
今、必須のテーマを語り合いつつ、
決定的な提案をします。
7月20日木曜日。
内容は近日公開!!
さて、「ほぼ日」の糸井重里。
今日のダーリン。
「血気盛んで売り出し中って人は、
じぶんや、じぶんたちがどれほど強くて、
どれだけ先見性があって、
どれくらい情熱的かを語る。
よく考えれば、じぶんにも、
そういう役割を 求められている場面が
何度となくあったように思う。
ただ、そんなに強い人の話は、
聞いてておもしろくない」
いいなあ。
今、株式公開して、
絶好調の糸井がそれを言う。
「なにかで有名になった人なんかだと、
じぶんがどういうふうに戦って
勝ってきたかを語る。
政治家だろうが実業家だろうが、
タレント、スポーツ選手、
デザイナーであろうが、
講演みたいな場所では
『勝ってきた記憶』を紹介する。
勝ったのなかに、失ったものがある
・・・・なんてことは、たいていは、
言わないけれど、あるんだろうなと思う」
しかし。
「ほんとうは、
うまくいった話、失敗した話、
勝った話、負けた話のどれよりも、
いちばん聞きたいのは
『後退戦』の話なんじゃないかな」
「負けたとき、あるいは、
負けそうになったときに、
どういうことを考えたか、
どうじたばたしたか、
なんなら、どう逃げたか、
どう誤魔化したかでもいい」
「負け戦のなかに、
小さくてもいいから手がかりを探して、
転じて攻撃に向かうのか、
被害を少なくして退くのか。
無数にいろんなことが考えられる」
「いちばん凝視していたいところは、
負け戦のなかの、意志やら、
希望、戦略などなどなのだ」
「負け戦」のほうが、
高度なおもしろさがある。
それは「やがて勝ちたい気持ち」が、
底にあるからだ。
最後がいい。
「負けているときの態度で、
人のかっこよさが見える」
負けた後に、
悔しさを秘めつつ、
それを表に表さず、
さりげなく負けを認め、
その後、じりじり盛り返して、
勝ちが見えてきた時。
その瞬間が一番かっこいい。
最後に「折々のことば」
鷲田清一編著。
僕たちが他者とつながり、
世界への問いを
共有するためには、
僕たちの心に
もっと余白が必要なのだ。
(「新潮」3月号から小野正嗣)
僕たちの心の余白。
お見せしましょう。
〈結城義晴〉